ピックを選ぶ

サルでもできるマンドリン入門講座

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原色フラットピック図鑑

鼈甲の未来について

  

フラットピックの例

フラットピックは必需品

マンドリンを弾く場合、普通はフラットピックと呼ばれる道具を使います。フラットピックは、左の図のような形をしています。これで弦をはじくと、楽器をきれいに鳴らすことができるわけで、要するに、三味線の撥(ばち)みたいなもんですね。ま、三味線の撥よりはずっと小さいですけど。

マンドリンを弾くときに、絶対フラットピックを使わなければならないということはないと思うのですが、この楽器の場合、弦のテンションがかなりきついので、指でつま弾いていい音を出そうとするのは至難の技です。とりあえず、最初はフラットピックを試してみてください。ある程度弾けるようになってから、ほかの奏法を検討しても遅くはないと思います。

どんなピックを使えばいいか?

ピックの厚さ、形状、材質などで、出てくる音はずいぶん変わってきます。したがって、好みのピックを探す作業は重要です。いくつか試してみて、自分にしっくりくるものを探しましょう。ピックの値段は、楽器本体に比べれればずいぶん安いので、気軽に試すことができると思います。

一般的な傾向として、薄くて柔らかいピックは弾きやすいけれど、音量/音質的にはもう1つ。逆に厚くて硬いピックは、音はよいけれど弾きにくい・・・・。う〜む。なかなかうまくいかないもんです。

結局、弾きやすいと思える範囲でなるべく硬めのピックを選ぶのが、無難なようです。ある程度演奏に慣れてきたら、より硬いピックに移行するのもいいでしょう。いずれにしても、「もっといいピックはないか」と常に研究心を失わないようにしたいものであります。

参考までに、私が使っている(あるいは使っていた)ピックを、下にいくつか紹介しておきます。原色フラットピック図鑑へ

ピックの持ち方

はっきり言って、音さえちゃんと出ればどう持ってもいいようなものですが、一応基本はおさえておきましょう。右手の親指と人差し指の先で、ピックの腹の部分(真ん中あたり)を軽くつまみます。とがっている箇所が、ちょこっとだけはみ出すように(ここを弦に当てます)。これで弦をベンベンやってみて、ピックがちゃんと固定されているようならOK。これが横っちょを向いたり、どっかへ跳んでいったりするようではあきまへん。

基本はオルタネートピッキング

それでは実際に弦をはじいてみましょう。この段階では、まだ左手は意識する必要ありません。使うのはピックを持っている右手だけです。

指だけを動かすのではなくて、手首のスナップを効かせるようにしてください。ひじから先全体を使うように意識すると、さらにいいと思います。

ピックを上から下へ弾き降ろすのがダウンピッキング。逆に下から上へ弾き上げるのがアップピッキング。この2つの動作を交互に繰り返すのが、フラットピッキングの基本です。このダウン、アップ、ダウン、アップ・・・・というピッキングのスタイルをオルタネートピッキングと呼びます。

純正100%、混じりっけなしの初心者だという自信がある方は、まず一定のテンポでこのダウン、アップを繰り返してみてください。オルタネートピッキングでは、どんな譜割り(フレーズ)を弾くときにも、このタイミングをキープして、ダウン/アップの位置がズレないようにします。

とはいえ実際の演奏では、8分音符しか出てこないというわけにはいかず、途中に4分音符が挟まったり、シンコペーションが入ったりと、オルタネートピッキングとは折り合わないケースが出てきます(むしろそのほうが多いかも)。こういう場合には、空ピックといって、弦に当てないようにピックだけ動かすようにします。つまり、弾かない音も弾いちゃうことで、あくまでもオルタネートピッキングは死守するわけです。

最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れればなんてこともありません。ちょっと練習すれば、まったく意識せずに空ピックができるようになるはずです。また、ある程度のレベルまでいくと、実際にはピックを動かさないでも、頭の中だけで空ピックを使えるようになるようです。

もちろん基本以外のやり方はすべて間違っているということではないので、場合によってはオルタネートピッキング以外の弾き方が有効なこともあります。とはいえ、それもオルタネートピッキングをきちんとマスターしてからの話ではないでしょうか。なにはともあれ、練習、練習。

――というわけで、次のページから、いよいよ本格的なレッスンに入ります。

 

原色フラットピック図鑑

ご存知、おむすび型三角ピック。鼈甲製。ノーブランド。このタイプを愛用していた時期もあったのだが、諸々の事情で、現在鼈甲製のピックは使っていない。

わりとユニークなデザインのデビッド・グリスマン・シグネーチャーピック。かなり厚い。エッジは丸く処理されている。鼈甲製のものはわりと珍しい。

クラシック・マンドリン用の小型ピック。鼈甲製。ノーブランド。ハート型のデザインがかわいい。優雅にトレモロをやったりするのによさそう?

リー・リトナー・シグネーチャーピック。これも鼈甲製。通常のティアドロップタイプとクラシック用との中間サイズ。なかなか弾きやすい。

ピックボーイブランドの1.20mmエクストラヘビー、ティアドロップタイプ。鼈甲ピックをやめてからこれを愛用していたが、最近見かけなくなって困っている。

フェンダー製、ティアドロップタイプ。図のミディアム(中くらいの硬さ)は、マンドリンを弾くには柔らかすぎるので、ヘビーがお薦め。

ジムダンロップ製ティアドロップタイプ、1.14mm。特殊な素材を使っているそうで、鼈甲に近い感触が得られると評判。厚さのバリエーションも豊富だ。

おそらくナイロン製のロリー・ギャラガー・シグネーチャーピック。ちなみにミュージシャンのサイン入りピックを最初に売り出したのは日本のメーカーだとか。

 

鼈甲の未来についてちょこっとだけ考える

ピックの素材として重用される鼈甲(べっこう)は、タイマイというカメの甲羅から作られます。このタイマイは、絶滅の危険がある種とみなされているようで、ワシントン条約によって、現在輸出入できない状況にあります。

輸出入はできないといっても、日本国内での販売は自由なわけで、これが即「鼈甲製のピックは使わないようにしよう」という話には、つながらないはずですが、それでも、いつかタイマイが絶滅して、鼈甲を使えなくなる日がくるかもしれない――という最悪のケースを考えに入れておく必要はあるのではないかと思います。

私個人は、そこまで鼈甲にこだわる必要性を感じなかったのと、いろいろあとさきを考えるのがめんどくさくなったのとで、日本がワシントン条約に批准したのを期に、鼈甲製のピックは使わないことにしてしまいました。だからどうしたと言われると困るのですが・・・・。

一番いいのは、タイマイがどんどん増えて、こんな心配をしなくてもすむようになることなんでしょうけどね。この問題について、みなさんはどうお考えでしょうか?


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