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診療情報管理士にとってのバイブル。それはやはりICD−10(アイシーディー・テン)です。
ICD−10とは
ICD−10の歴史
ICD−10の使用法
International Statistical Classification of Diseases and Related Health
Problems, Tenth Revisionの略です。和訳すると、『疾病および関連保健問題の国際統計分類 第10版』です。略称のICD-10の方が呼びやすいですね。
ICDは、『疾病、傷害および死因統計分類提要』いわゆる、『国際疾病分類』としてWHO(世界保健機関)から刊行されています。
ICD−10の使用目的を簡単に言うと、医療情報の標準化です。世界中で標準化された情報を使用することで、国家間の比較が可能になります。国家レベルでなくとも、日本における医療機関の比較をする際に、標準化された医療情報を使用すれば客観的な統計を作成することが可能になります。
何故、標準化しないといけないのかというと、同じ病気でもいろんな呼び方あります。これをそのまま統計処理すると何がなんだか分らなくなります。そのためどんな呼び方でも同じ病気であれば一つのコードにまとめられるようにしたのです。
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ICDの歴史はかなり古いです。17世紀にまでさかのぼります。ざっと歴史を書いてみます。始まりは『死因の分類』でした。
| 17世紀 |
John Grauntが小児の死因を分類する |
| 1853年 |
第1回国際統計会議(ブラッセル) |
| 1855年 |
第2回国際統計会議(パリ)
Farrの提唱した解剖学的部位別疾病分類を基本として検討していくことになる。(後の国際死因リスト)
また、『死亡に至らない疾病』、つまり「疾病分類」が提案される。 |
| 1860年 |
第4回国際統計会議
Farr分類を病院の疾病統計に利用することを提唱。 |
| 1891年 |
死因分類作成委員会発足(ウィーン) |
| 1893年 |
国際委員会会議(シカゴ)
『Bertillonの死因統計』が承認。 |
| 1898年 |
アメリカ公衆保健協会(オタワ)
『Bertillonの死因統計』を10年ごとに改定する提案 |
| 1899年 |
国際統計協会会議(オスロー)
『Bertillonの死因統計』を10年ごとに修正することが報告される。現在の『国際疾病分類』の始まり。 |
| 1900年 |
第1回国際修正会議(パリ)
日本が参加する。100年以上前なんですね・・・。 |
| 1909年 |
第2回国際修正会議 |
| 1920年 |
第3回国際修正会議 |
| 1923年 |
第4回国際死因分類修正会議
国際連盟(連合じゃないよ)との合同委員会の設置案 |
| 1938年 |
第5回国際死因分類修正会議 |
| 1946年 |
国際保健会議(アメリカ)
第6回国際疾病および死因分類修正会議の準備。 |
| 1948年 |
第6回国際疾病および死因分類修正会議(パリ)
『内容例示』と『索引集』の構成が採用。各国の統計機関とWHOが連携するための委員会を作るように勧告された。日本では厚生統計協会がこれにあたります。 |
| 1955年 |
第7回国際疾病および死因分類修正会議(パリ) |
| 1965年 |
第8回国際疾病および死因分類修正会議(ジュネーブ)
国際疾病分類を利用する医療機関が増える。 |
| 1975年 |
第9回国際疾病および死因分類修正会議(ジュネーブ)
剣印・星印が加えられる。 |
| 1989年 |
第10回国際疾病および死因分類修正会議(ジュネーブ)
私たちが今使用している、ICD−10ができた会議ですね。さらに、『ファミリー』の概念が採用されました。 |
と、意外にお堅い歴史を有するのがICDなんですよね。日本のイメージだと若干暗いイメージがしますが、このように世界的にも歴史深い非常に重要なものなんですね。いずれICD-11になることも、この歴史で理解できるのではないでしょうか。
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現在、我々の使用している日本版のICD−10は3巻で構成されています。
これは、ICD−10の使用法などが細かく記載されているので必ず買いましょう。診療情報管理士の通信教育過程では買わなくてもいいとされていたような気がしまうすが、実際に実務につく方は必須です。穴が開くまで読みましょう。
今は、2003年度版がでていますので注意してください。
で、使用するのはこの『内容例示』と『索引集』です。
使い方ですが、
- 第一次索引項(疾患名または病理的病態名)を確認
- 第二次索引項(部位・修飾語)を確認
- 内容例示で確認
このような流れでコーディングします。
例えば、『急性心筋梗塞』をコーディングする場合には
- 病態である第一次索引項『梗塞』を索引から調べます。
- さらに、第二次索引項である『心筋(急性または4週間以内と記載されたもの)』であるI21.9を内容例示で確認します。
- 細かいところを確認してコーディングします。
実際、急性心筋梗塞を前壁とか下壁などでコーディングするのは大変です。そこまでコーディングするかどうかは、あなたの施設がどこまでの精度を求めているかによって変わります。例えば、循環器内科でカテの細かいデータベースを持っているならばI21.9でいいと思います。将来を見据えてコーディングしましょう。
診療情報管理をあまり知らない方は、ICD−10について勘違いしていることが多いですね。ICD−10は辞書ではありません。ご注意ください。
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