ピークフローメーターのすすめ
◆ピークフローメーターとは?
・ピークフローメーターとは自分の気管支喘息の状態を正しく教えてくれる便利な道具のことを言います。このピークフローメーターを使い、毎日計測することにより、気管支喘息の“発作”を未然に防止することができます。
◆次のような患者さんにおすすめします。
・調子がいいと思っていても、突然の発作を繰り返すような患者さん:
“調子がいい”と思っていても皆さんの気管支には慢性の炎症が存在し、気付かぬうちに炎症が悪化していることがしばしばあります。しかし、ピークフローメーターを毎日記録していれば、自分が今どのような状態にあるかがわかります。従って先手を打って発作を防止することができます。
・現在服用あるいは吸入している薬を少しでも減らしたいと考えている患者さん:
よく“喘息の薬は一生服用しなければならないのか”と聞かれますが、ある程度いい状態を保持することができるようになれば、段階的に内服薬を減量したり、時には薬を一時的に休んでみたりできる場合があります。しかし、このためには、ピークフローメーターを継続的に記録することが前提になります。つまり、薬を服用していなくても、ピークフローメーターの値が減少すれば一時的に薬(主に吸入ステロイド)を再開し、元の状態に戻れば再度休薬するという“自己管理”ができるからです。
◆ピークフローメーターの特徴。
・毎日、起床時と就寝時の2回だけの測定で充分です。
・自分が今どの状態にあるかを客観的に判断できます。
・最高値は人によって異なります。
・値に応じて、グリーンゾーン(正常)、イエローゾーン(前発作)、レッドゾーン(発作)に分類します。
・イエローゾーンの状態ではグリーンゾーンに戻すための努力が必要です。
・レッドゾーンはすぐ病院に直行すべきです。
◆気管支喘息とピークフローメーター
気管支喘息とは、発作的に気管支が細くなって呼吸が苦しくなる病気です。何度も発作を起こすような患者さんでは、気管支に慢性の炎症が存在し、吸入ステロイド療法を主体とした抗炎症薬による治療が必要になります。この際にピークフローメーターがあれば、より客観的で正確な自己管理が可能となります。
自覚症状の出現よりも前に喘息病態の悪化をピークフローメーターが教えてくれます。早目の処置が早目の回復をもたらし、早く通常の生活に戻ることを可能にします。逆に、処置が遅れるほど喘息症状は悪化します。
◆ピークフローが下がったら(目安として最高値の20%低下)、以下の点に留意して下さい。
・元に戻るまで無理な生活をしない。
・休息を多くとり体を休める。
・風邪を引いている場合は早目に予備の風邪薬を服用する。
・吸入ステロイドの回数を増やす。(あるいはインタール+ベネトリンの吸入を1日5回に増やす)
→普段2パフ×2回なら4パフ×2回あるいは3パフ×3回などへ。
・吸入ステロイドは元に戻るまでの期間なら自己判断で増やしても構わない。
・値が元に戻ったら元の回数に戻す。
・発作が起きそうな場合は早目に気管支拡張剤などの発作止めを使用する。
・苦しくなってからの吸入は効き目が悪くなる。
・以上の努力を行ってもピークフロー値が回復しない場合は早目に来院する。
◆あなたのピークフロー値はもっともっと上がります!
ピークフロー値は、その人の気道の太さと呼吸筋力によって決まります。“基準値”は健常な人の年齢、性、身長に応じて設定されています。喘息患者さんが、治療によって気道の狭窄が改善してくると、次第にピークフロー値が上昇し正常に近づいてきます。さらに治療を続け炎症が完全に取れると普通の人以上に高い数値が出ることがあります。
喘息症状が改善しても治療を中断せずピークフロー値が正常化して、安定することが大切です。医師と相談しながら、最良の治療を選択すべきと思います。