何日かぶりで帰宅したら、隣が更地になっていた。
降って涌いたリベンジの機会に、慌ただしく準備開始。
まずは落ち着いて測量からだ。
前回のチャンスの時に測量してヴィラが建つことは確認しているが念のため。
セキュアから測量器を探し出して再確認、大丈夫ちゃんとヴィラになる。
とは言え現在のログキャビンの解体が前提なので、荷物をきっちり運び出す必要がある。
まずできるだけ身軽になるよう持っていた荷物をクローゼットに押込む。
内装を解きセキュアに詰め、セキュアも外してひたすらドリブルまたドリブル。
仮置き場として(勝手に)借りるのは、前回同様Freeショップの軒先だ。
これ以上は仮置きできないという状態になっても、まだ箱とバッグが4つばかり残っている。
ヴィラだとまったく同じ場所には建て替えられず、だいぶ東寄りにずれることになるので、残った荷物を西に寄せてログキャビンを解体することにした。
「どうせ誰も通りゃしないだろう」と高を括っているからこそできることだな。
解体する前に、すぐヴィラを建てられる準備をしておかないとな。
ふふふ、俺はそんなバカじゃないぜ。
さっきの測量器を出してこよう。
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……どこに入ってるか解んねえ(バカ)。
慌ててヴェスパーへ。
たしか銀行に1つあったのだが、こっちもぐちゃぐちゃで見つからない。
しかたなく買うことにした。
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※実は所持金が足りないと言われて一度銀行に戻っている。
急いで戻り、さあ解体だ!
……と思ったら、後から後から邪魔者(ブリガンヅ)が現れてなかなか家の前に立っていられない。
なんたって武具も包帯も一時待避させちゃってるし、これまたどこに入ってるか解んねえからな(バカ)。
ダガーでちくちくやり続けて、どうにか掃除できた(結局5団体さまご案内)。
4年以上の思い出でスカスカな(密度が、な)ログキャビンをいよいよ解体。
ちょっと手間取りつつも無事に建て替え完了。
とりあえず荷物を移さなくては。まず支える床が消えてそこに落っこちた箱やらが最優先だ。
もたついていると、外をちょろちょろされて気になったのかRIRUショップ跡地にある[*V*]のGHからゼロムスという男が駆け出して来た。
落ちている荷物を眺めているようすだが、中身は思い出の品ばかり(他人にとっては無価値なので確実に捨てられる)。
「今建て替えたばっかなのよお」とお目こぼしを懇願した。
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すまんのう。
Freeショップからドリブルドリブルで荷物を入り口テラスに運び込み、開梱は後回しで仮置き。
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引っ越し気分全開。
引っ越し準備のさなか、手持ちの荷物に1枚の内装品権利書が混ざりこんでいた。
「なんだっけかなー……ま、いっか。置いちゃえ」
……
【教訓】面倒でも読め。
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※斧は手の届かないどこかにあるもよう。
※隣にいるのは[*V*]に遊びに来ていたMiMiさん。
見えてなかっただろうけどこんな状態だったんですよー。うはは。
あちこちうっすら埃をかぶったようなMAT城。
バグのせいで中断されたMATとFreeの同盟調印式。
あの時のままになっている2F中央広間でしばし佇んでいると、年に一度あるかないかの緑の気配を纏ってViva部族がやってきた。
めったに湧かないとはいえ、今となっては俺以外ほぼ唯一と言っていいMATメン(絵面的にはマッドメンの方が近いけどな)だ。
相談したいことがあると言って、時間指定で来てもらったのだ。
「ども」
「わざわざすまん」
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相談の内容は、「愛妻くもぎぃさんをMATに入れたいんだけどどうだろか」というもの。
実質独りギルドとは言っても、歴史だけはあるMAT。
出雲開闢前、企画段階からの創立メンバーの写し身であるViva部族には相談しておきたい。
「よろしいんじゃないですか。むしろ歓迎で」
と、ありがたい反応。
ほんとありがとう。
不定期にしか立ててない俺としては客足がどうとか言うのも気が引けるんだが、親不孝亭には久々の来客。
ひとまわりの途中で寄ったという歌姫シエル。
「歌うかもしれないから、今日はお酒はけっこう」
ひとしきり発声練習をすると、変身して出て行った。
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地獄の歌姫ということでいいだろうか。
前日くもぎぃさんに「今日もここでお休み?」と訊かれた。
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何かが間違っている。
MAT城のフリーセキュアから借りて来た斧を握り、
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「せいや!」と一振り。
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いよいよの第一歩を刻む二人。
内装の腕には定評のあるくもぎぃさんのアドバイスを受けつつ検討を重ねる。
軒先には簡単な収納を、1階は裁縫関係の設備道具と来客用の簡単な調度、2階は廊下のデッドスペースに簡単な収納、部屋は夫婦の寝室という方針に決定。
割と安易な感じだが、方向性が決まったことで一安心。
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形にするのはいつのことやら。うはは。
松明を握って親不孝亭に行くと、店内で見慣れぬ二人連れが話し込んでいた。
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「昔の仲間を探している」という蒼碧系の女子メノアと、その友達で屋内でもラマに跨がってるヒタチ。
メノアは6年ぶりに出雲に帰って来たんだそうだ。
身内が残して行ったルーンブックを頼りに、ヒタチをあちこち引きずり回しているという。
収録されたコミュニティがほぼ壊滅している目次を見て、ちょっぴり切ない気持ちになった。
メノアの前世の記憶では、俺は変わったポリシーを持った派手やかな傭兵ってことになってるらしい。
「ただものさん、変りましたね」
俺の勘が当っていれば、それは別の誰かだ。
大欣とか十六夜とか、果てはドクターまで口の端にのぼらせるメノア。
他にももぐ蔵やらヒー爺やら司教やら(以下略)
名前の出た中で俺が知ってるのは、かろうじて十六夜の酒場が水曜に営業してるくらいなもんだ。
あとは古顔な連中が寄りつきそうなところといったら……砂嵐なら今夜やってるな。
「少なくともここよりは人がいると思うぞ」と言って連れ出し、導きの松明までご案内した。
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ベル、あとはまかせた。
ジナがヘイヴンから開いたゲートで、勝手について来たらしいイワスケ。
まだ生まれて間もないのに「裏稼業邁進中」と言い切るその中身は、忍び歩きで鍵開けな泥棒と
だそうだ。
ゲート移動でここがどこだか解らないふうなイワスケに、親不孝亭の立地を簡単に説明してやる。
するとイワスケは、ヴェスパーに行ってみると言うやいなや駆け出していった。
ジナは「酒代踏み倒されちゃいましたね」と不満そうだ。
そんなの今に始まったことじゃねえけどな。
引っ越しのゴタゴタで未だに屋内着がしまわれたままの俺に、ジナが言う。
「鉢巻き使いますか。裏稼業には欠かせませんよ」
「俺は裏の顔なんてねえもん」と答えると、
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そんなはずは無いぞ。
もっとも、二人でいる時にしか見せない顔ならあるけどな。
夜が明けてから砂嵐に顔出し。
店内にはベルとルシファの2人がいた。
このあいだ新顔もどきな2人をここに投げたことを詫びるついでに、首尾はどんなだったか訊いてみた。
昨日もメノア1人で現れて、居合わせたゲンとかバイロンとかルシファとかと懐かしい話をしていたそうだ。
まあまかせて正解だったってことだな。
エールを飲んで上気している愛妻くもぎぃさんを眺めているところへ、ベルがやって来た。
アンパンマン(純粋pkの方)の警戒と、もうひとつ「ウチ(砂嵐)にキコリーナいるから、時間あったら覗いてけ」とのお誘い。
「こっちに来いって言っといてくれ」と言づけた。
しばらくすると、絶滅種な[LSD]のタグを背負ったキコがバラードと連れ立って現れた。
半ば化石のすえたような空気の漂う親不孝亭。
ばなとかラルフとか会話に出てくる名前も化石らしい。
夜更かしできないくもぎぃさん(俺もなんだけど)は先に帰ってしまい、いや増す昭和のスメル化石臭。
するうち、全員正中線になにかしらよからぬものを抱え込んでいる話になった。
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例によってキコにくびこりクラブの会長ってことにされた俺。
会長命令で本日は解散!
「改装おめでとう」とエリック。
「中がちゃんとなるのがいつかは、当分謎ってことにしとくぞ」
「これ、なんだか知ってるか?」
そう言ってエリックが出したのは、紫がかった色味の丸底フラスコみたいな瓶だ。
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俺もキノコ狩りに行った時、やたらと拾って辟易したのを思い出した。
"fire clacker"っていうからには爆竹なんだろうが、使ってみようとしても音もなく消えうせるだけで何も起こらないのだ。
大中小とあるサイズもまったく関係なし。
世界を新しい見方で見てるやつらの話してるのを聞いた限りでは、なんでも誘爆するらしいんだが。
誘爆……男のロマンのひとつじゃないか。
「なんだこりゃ?」
頓狂な声に今度は何事かと見てみると、エリックが自分の周りにレッドカードを巻き散らかしている。
今年のバレンタインに下賜されたものだと説明してやったが、今頃んなってこんな騒いでるとは、いったいどんだけぶりなんだこいつは。
しかし……
「なんだか幸せそうな奴に見えるぞ」
「こんな幸せなら御免こうむる」と言いながら、カードの配置をあれこれ変えてみて幸せのパターンを模索し続けるエリック。
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まったく、幸せは人それぞれだな。
本日の浦島はムライ。
昨日のエリック同様、fire crackerがなんだか解らないと言う。
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それは、違う。
夜が明けて(そういえば、最近は夜の暮明がいい感じになってるな)あがろうとすると、なんかまた山のような金貨がカウンターに置かれた。
「前回の分もあわせて酒代払います」と言うので、向こう何ヶ月分かの誰のためかもわからん代金ということにする。
ちゃんと「ムライのおごりだ」って言っといてやるからな。