ソ連邦料理 補遺

ロシア料理 補遺1

料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на родов
СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋

ロシア料理は、料理を作るために使われる食材の独自性と豊富さできわだつている。
ロシアでは、酵母を使った生地を作る秘密が開かれていたので、焼いて作るパン製品の多いことが、ロシア料理を特徴づけている。そのパンはカラーチ、クレビヤーク、ピローグ、ピロシキ、プィシュカ、シャーニガ、オラーディ、ブリーン、ソーチュニ、ラステガイなどである。酵母を使わない生地で作るものは、はるかに少なく、ペリメニ、ブリンチキ、ラプシャ、ワリョーニクである。
冷たい野菜ザクースカ、野菜まず第一にキャベツ、じゅがいも、トマト、かぶ、スウェーデンかぶ、大根、キュウリ、かぼちゃ、ペポかぼちゃ、なすびが入っているファーストとセカンドディッシュの料理、野菜サラダの多様さは、ロシア料理独自のものである。挽き割りで作る料理の種類も多い、カーシャ、ザペカーンカ(グラタン)、クルペニークである。挽き割りは、野菜、牛乳、魚、トゥバローク(カティジチーズ)、卵などと、立派に結びつけられている。
昔からロシアの人々は、穀物栽培、農耕と平行して、狩猟や畜産に取り組んでおり、すでに古い時代から、大型の有角家畜 (牛)、豚、羊、山羊の肉、家禽、鶏、がちょう 、あひるの肉、それに野鳥を食用に利用していた。牛乳、クリーム、トゥパローク、スメタナ(サワークリーム)の利用もロシア料理の特徴である。ロシア料理の料理の種類に、この国の自然の豊かさか影響していた。膨大な森林群
は、様々な野鳥、クルミ等の堅果類、蜂蜜、きのこ、いちご類の源泉だった。川や湖は、生や塩漬け、干し、燻製の魚で作る料理や冷たいザクースカによる食事の多様化を可能にした。
ロシアの調理法では、熱処理の様々な手法が使われている、煮る、炒める、蒸し煮、天火で焼く、焼く、網や串を使って焼く、である。
食材の種類の多いこととその処理法の多様さを利用して、ロシアの料理人たちは、世界の民族料理で評判のよい独自の料理を多く作りだしてきた。世界のどんな料理でも、酵母を使った粉物、魚、肉、野菜のザクースカと冷たい料理が、これほど多様であるものはない。
ロシア料理のファースト・ディッシユの種類も非常に多い、様々なシチー、ボルシチ、ラッソールニク、サリャンカなどである。ロシア料理のシチーでは、60以上の名前が数えられる((肉、魚、きのこ、きゅうりうお、ガラビーズナ入りの酸味シチー、シチ・レーニビェ(不精)、スートチュヌィエ(一昼夜)、いらくさシチーなど))。ロシア料理では、ボルシチ(モスコフスキー、シビルスキー、フロッキー) 、魚や肉のサリャンカ は特別の場所を占めている。クワスやビーツの煮汁をベースにした冷たいスープ、オクローシュカ、ボトビーニヤ、ズベコリニクのグループは、独自のものである。もつ料理、煮こごり、レバー、たん(舌)、腎臓の料理も非常に人気がある。食事の調整に香 辛料、パセリ、ディル、ベイ・リーフ、ねぎ、にんにく、セロリ、わさび、からしが広く利用されている。
デザートや飲み物の中では、キショーリ、コンポート、クワス、モルスが広くゆきわたっている。
ウクライナ料理 補遺1
料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на ро-дов СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋
ウクライナ料理の特徴は、ボルシチ、肉、植物や牛乳で作る食材や料理の種類が多いことである、ボルシチの種類は30になる。それには ウクライナ ソーセージ、肉や野菜の冷たいザクースカ、チーズケーキ、リャジェンカ(ヨーグルトの一種、乳酸菌とアルコール酵母との混合発酵によるもの、ケフィールなど)、パンプーシュカ、ワリョーニキ、ガルーシュキという粉物料理がある。
味の質が高く栄養のあるウクライナ・ボルシチには特別の人気がある。新鮮な野菜を多く選んで、そのボルシチは作られ、サーロ(豚の脂身)と一緒にすりつぶしたにんにくをふりかけ、パンプーシュカを添えて供される。実際 ウクライナのどの州でも、ボルシチはそれぞれ独自のレシピーで作られている。
様々な野菜や果実の詰め物をしたウクライナ・ワリョーニキ、焼いた料理(じやがいもと一緒に蒸し煮した肉料理)、ブジェニーナ(塩ゆで豚肉)、じゃかいもとサーロを蒸し煮した料理、クルーチェニキ、ブリン、きのこと そばカーシャを詰め物にした 鯉やスメタナに入れて天火で焼いた ふな で作る独特の魚料理などは よく知られている。
ウクライナ料理では、豚の脂身(サーロ)が広く使われている。それは、生、塩漬け、茹でて、燻製、炒めて(揚げ滓 シュクバルカの形で、訳者 註 鹿児島では 50年ほど前 せしがら として売られていたが) 食される。 サーロで炒めたり、脂身のない肉にはさみこまれる。
ウクライナ料理の調理技法のきわだった特徴は、動物性、植物性食材の複合熱処理である。その要点は、生の食材をはじめは ざっと焼いたり、炒めたりして、その後 もっと長く熱処理 、ゆでたり、天火で焼いたり、蒸し煮をしたりする ということである。これと 調理器具とは関連がある、茹でるための鉄釜、炒めたり、天火で焼くための深いか半深のフライパン、蒸し煮用のそう高くない土鍋などがある。
粉物料理の多いこともウクライナ料理の特徴である、最も好まれている生地は、あっさりした酵母を入れない生地、なかば粘りのあるあっさりした生地、熱湯をかけて作った酵母なしの生地、ふくらし用にソーダを利用した味つきの生地、ショートニングを入れた生地である。
ウクライナ料理では、野菜が重要な場所を占めている。野菜は、脂の多い肉のつけ合わせとして使われたり、独立した料理が作られるが、サーロで味付けされることが少なくない。例えば、ビーツは生だけでなく、塩漬けや酢漬けの形で、ボルシチ用に使われる。豆 類、いんげん(さやいんげんだけではない)、にんじん、かぼちゃ、とうもろこし、じゃがいも、トマトが広く利用されている。
スパイスや調味料の中では、ネギ、ニンニク、ディル、キャラウェイ、アーニス、はっか、タイム、とうがらし、ベイ・リーフ、黒こしょう、酢、シナモンが利用されている。
果物や液果は、生や水漬け、乾燥、野天干し・燻製(さくらんぼ、すもも、フサスグリの実、西瓜)で使われている。
ウクライナの料理人は、民族の料理技術の伝統を保っていて、忘れられたレシピーを復活したり、民族料理の伝統を基礎にして、新しい食材や料理を作りだしている。


ベロロシア料理 補遺1
料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на ро-дов СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋
ベロロシア料理にとって特徴的なことは、食材の範囲が独自なことと、材料の事前の熱処理、特別な調理手法である。
ベロロシア料理では、野菜 きゃべつ、えんどう、豆類、にんじんが 広く使われている、じゃかいもが特別の場所を占めている。
じゃがいもは、ベロロシアでは第二のパンと言われている。じゃがいもから20以上の様々な料理が作られる。それは、伝統的なじゃがいもブリンのドラニキ、詰め物をしたじゃがいもピロシキ、じゃがいもバーブキなどである。じゃがいもはまた様々なサラダを作るためにも利用される。
自然と気象条件が、澱粉が多く、味のよい品種のじやがいもの栽培を可能にしている。じゃがいもでつくるベロロシア料理は、水っぽい品種のじゃがいもを使うと、他の所ではそれほど美味しくないことがある。
ベロロシアの料理では、牛肉、豚肉、豚の脂身、野鳥がよく利用されている。豚肉から、ソーセージ、とんかつが作られる、ざっとあぶった豚の脂身は、じゃがいもや粉物料理のつけ合わせになる。
サーロは、ベロロシアではもっぱら冬、軽く塩をしたものや皮つきで使われる、じゃがいも料理と一緒に食べる。料理を作るときの油として、サーロ以外に、溶かしたバターや植物油が使われている。
人気のある料理の一つはマチャーンカで、それを作るには、肉とソーセージを炒め、蒸し煮にして、ソースとあわせて、出来上がるまでオーブンに入れる。ブリンかじゃがいもと一緒にマチャーンカを供する。
ベロロシア料理では、オーブンで焼く、ゆでる、蒸し煮という熱処理の手法が使われている。熱処理の前に、食材は刻まれたり、挽き肉状かピューレ状で利用したり、または 丸のまま分けずに塊で熱処理される、丸のままの足(もも肉)、魚1匹、胃、がちょう1匹などのオーブン焼きがある。ベロロシア料理では、食材の煮くずしが行われている、そのためには長時間の茹で、水煮と蒸し煮がされる、その結果こってりしたカーシア(お粥)状の料理が出来上がる。食材のこのような処理は、味の質、食事の価値と消化吸収性を高めるものである。
冷たいザクースカ、ファースト・ディッシュ、セカンド・ディッシユの料理を作るために、きのこ、魚、ざりがに、挽き割り、牛乳、トゥバローク、森林の液果のような食材が広く使われている。きのこは独立した料理に使われたり、多くの野菜、肉、魚料理の具の一つになっている。


モルダビア料理 補遺1
料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на ро-дов СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋
モルダビア料理は、その国だけでなく、他の国でも正当な人気を得ている。その特徴は、野菜、果実、ありとあらゆる香辛料や調味料を広く利用することである。かぼちゃ、なすび、ピーマン、トマト、いんげん豆とさやいんげん、ラディッシュ、ねぎ、酢漬けやびん詰めの野菜が、多様なザクースカ、サラダ、セカンド・ディッシュの料理を作るのに使われている。香辛料の からし、タイム、レウシュトヤン(?)、にんにく が料理に特別の味、風味、刺激性をつけている。
モルダビアの特徴的な料理の一つは、ママリーガである。それは 鋳鉄製の釜でとうもろこしの粉から作られ、羊のブルィンザ(カテジ・チーズ)、牛乳、サワークリーム、シュクバルカをそえて、魚や肉料理につけて出される。
モルダビアのスープ、チョルバとザマ、ねぎとにんにくを入れて裏ごししたいんげん豆や燻製の肉などのザクースカは独特なものである。、
セカンド・ディッシュの料理を作るために、モルダビアでは牛肉、豚肉、羊肉、家禽、魚が利用される。多くの肉は、あらかじめラードを塗って、真っ赤な炭火の上に置かれたグラターレ(鉄格子) にのせて焼かれる。このような料理には独特の味と風味がある。一人分が入る小さい壺に調味料とスパイスを入れてオーブンで蒸し煮した料理も美味しいものである。
民族の粉物料理は、ベルトウータと いろいろな野菜や果実の詰め物をしたプラツィンディである。
モルダビアの料理人は、オリジナルな料理や食材をつくりだそうと努力している。料理の大部分は、陶器の器、小さい壺や深皿で出される。モルダビア料理は、味の質の高さと、魅力的な外見できわだっている。


グルジア料理 補遺1   
料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на ро-дов СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋
グルジア料理がどれほど大きな人気を得ているかについては言う必要もない、スープのハルチョやチャホフビリ、シャシリークは、すでに国際的なものになっている。
グルジアのどの地域も、それぞれの料理ですぐれている。例えば、東グルジアの北の地域では、ペリメニ、詰め物にスパイスを加えた羊肉が使われるヒンカルが作られている。西グルジアでは、とうもろこしパンのムチャディが非常に広くいきわたっている。アプハジアとメグレリでは、パンのかわりに、きびと とうもろこしの粉で作られるお粥状の ゴミ が好まれている。
グルジアのほとんどすべての所で、シャシリークと、くるみとスパイスを入れたピリッとしたソースのサチビが作られている。サチビをかけて、冷たい七面鳥や鶏が供される。
グルジアの特徴的な民族料理は、ロビオ(いんげん)チヒルトゥマ(泡立てた卵、酢、粉で味をつけた 鶏肉のブィヨン)である。
大部分の民族料理を構成しているものまたは民族独自の料理は 、チーズである。それは レピョーシカの形の塩入りチーズのスルグーニやイメレチンスキー・チーズ、ピリッとしたトゥシンスキー・チーズやコビースキー・チーズである。
グルジア料理の特色は、ありとあらゆる香辛料、調味料、ソースの利用である。トゥケマリ・ソースは、非常にいきわたっているが、それは 野生種のミロバランスモモにとうがらしと刻んだ野菜を加えて作られる、酸味のソースで、肉料理にそえて出される。煮たいんげん、野菜、米、肉料理には、調味料のアジーカが使われる、それは とうがらし、香草、にんにく、コリアンダー(キンザ)塩とワイン・ビネガーを加えたディルを混ぜて作られる。多くの民族料理には、干した香辛料のフメリースネリが入れられている。これは、バジル、コリアンダー、マヨラナの粉を等量、とうがらしを全量の1ー2パーセント、サフランを0.1パーセント入れたものである、これにはその他に セロリ、パセリ、チャービル、ミント、ベイ・リーフが加えられることがある。
多くの料理特に 正餐や夕食の料理にそえて、新鮮な葉物、パセリ、ミント、バジル、エストラゴン、青ねぎや 新鮮な野菜、トマト、きゅうり、大根、ピーマンが出される。野菜と葉物は食事のビタミンを増やし、食卓を飾るものである。


アゼルバイジャン料理 補遺1 
料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на ро-дов СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋
アゼルバイジャンに住んでいる人の好みの料理はプロフ(ピラフ)である、それは肉、魚、野菜、果物を入れた米で作られる。スープのピチ、ドルマ(ぶどうの葉に羊肉、米、スパイスを包んだロールキャベツ状のもの)、キュフターボズバシュ(肉と米の大きなミートボール、えんどうやじゃかいもを入れたブィヨン)、ドブガ(葉物を入れた酸乳で作るスープ)、リューリャ・ケバブはいたる所で見られる。
アゼルバイジャンのどの地域にも、独自のレシピーで作られるそれぞれの特徴的な民族料理がある。例えば、ヒンカル(ペリメニを思わせる)や肉の詰め物用に炒めたねぎや乾燥したトゥバローク(クルト)が利用される。この食べ物は、この国の北西部の住民の好みのものである。レンコランでは、ジャムとねぎを混ぜたくるみを詰め、鉄格子に乗せて焼いた雛鳥が人気のある料理である。アプシェロンでは、デュシュパラ(小さいペリメニ)が普及している。
アゼルバイジャン料理を作るために、羊肉、まれに牛肉、家禽、魚が利用され、野菜(なすび、きゅうり、トマト)果実(りんご、なし、マルメロ、ミロバランスモモ、プルーンなど)がよく使われている。
アゼルバイジャンの民族料理は、特別な器で作られ、食卓に出される。例えば、肉の蒸し煮には大きくない鍋タスが使われ、ファースト・ディッシュの料理は鉢カサで出される、プロフは(底を厚くして、蓋をつけた)鉄釜で作られる。
料理に特別な味、刺激性、真似のできない風味をつけるのは、スパイスと青物、ピーマンやトウガラシ、バジル、シナモン、クローブ、ディル、ミント、ういきょう、キンザなどである。プロフを作るには、サフランを必ず使わねばならないし、肉料理にはスーマフ(粉にしたメギの実)が欠かせない。


アルメニア料理 補遺1 
料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на ро-дов СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋
アルメニア料理は アジアとザカフカース(南コーカサス)で最も古い料理である。
アルメニア料理の調理技法は複雑で、手をとるものである。詰め物、巻いたり、編んだり、ピユーレ状のものを作ったりなどの手法がよく使われる。長い複雑な処理の過程で様々な調理手法が使われ、また補足の食材を加えることによって、作られる料理の味が、著しく改善され、豊かになる。
アルメニア人の食品では、野菜すなわちじゃがいも、きゃべつ、かぼちゃ、ペポかぼちゃ、なすび、とまと、ほうれんそうなどと、果物が小さくない場所を占めている。野菜と果物は、多くの肉や魚料理に入れられる。
アルメニアの台所では、多くの料理が挽き肉から作られるが、それには刻んだ状態で他の食材が加えられる。トルマはそのようなものだが、それは肉の詰め物、米、香草を包んだブドウの葉のロール・キャべツのようなものである。それとともに、アルメニアの料理には、挽かない肉の料理も多くある(シャシリーク、家禽で作る料理など)。
アルメニアの台所の料理やそこで作られるものは、様々な香辛料、からし、キンザ、ミント、タイム、ういきょう、青物、にんにくなどを使うので、ピリッとした味や刺激性が特徴となっている。
乳製品のチーズ、酸乳も多様である。一番普及している製品の一つがマツーンで、牛乳、羊乳または水牛の乳から作られる。マツーンは、肉物の調味料になり、水に溶かしたものは、みごとな清涼飲料として使われる。
アルメニアの台所では、挽き割り(大麦、黍、米)と豆類(いんげん、レンズ豆、マメ 科植物)が、組み合わされてよく利用されている。
アルメニアの民族的なパン ラバシュは土中に埋めた筒形の粘土の窯(トニール)で焼かれる。トニールの燃料になるのは枯れ枝や乾し固めた牛糞である、窯の焼けた壁に生地を張りつける、それは焼けると落ちる。ラバシュは3、4カ月の「たくわえ」に焼かれる。秋に作られ、乾燥して、山積みにして保存される。乾燥したラバシュは食べる前水に濡らして、温かい布をかけ30ー40分すると軟らかくなる。
アルメニアで広く行きわたっていて、好みの料理は、様々なプロフ(ピラフ)である。
アルメニア料理の大部分は、溶かしたバターで作られるが、それには独特の酸味と風味があり、マツーンから作られる、この風味はバターが入っている料理に移されている。また植物油、ごま油、オリーブ・オイルも使われている。
アルメニア人の食べ物では、生や乾した果実、ぶどう、プルーン、あんず、マルメロ、メロンなどが大きな場所を占めている。砂糖を混ぜたクルミの実を詰めた乾燥桃アラニは、子供と大人の好みの御馳走である。


リトワニア料理 補遺1 
料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на ро-дов СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋
リトワニアの民族料理を作るのに、じゃがいも、野菜、豚肉が利用される。じゃがいもは茹でたものがスメタナ(サワークリーム)、トゥバローク、牛乳と一緒に出されるが、それからツェペリナイ(スラーズィ 詰め物入りのミート・パイ)、オラーディ、クリョーツカが作られるし、肉、野菜の詰め物にされる。トゥバロークか挽き肉を混ぜたマッシュ・ポテトで作るワリョーニク(小さいピロシキ)が、広くいきわたっている、食卓に出すときシュクバルカ(揚げ滓)入りのラードがかけられる。
料理を作る肉の中でリトワニア人が一番利用するのは、豚肉で、羊肉や牛肉はそれより少ない。リトワニアの多くの地域で、生のじゃがいもをつぶしたものや油を混ぜた挽き割りで作る詰め物を詰めた長い豚の腸が作られている、豚肉製のソーセージ (スキランディス)は、非常に味のよいのが 特徴で、数日かかって燻製される。リトワニア人の好みの料理は、えんどう豆、じゃがいも、炒めた豚肉で作る特別なカーシャ(お粥)である。
肉料理に添えて、じゃがいも、キャラウェイ入りのライ麦パンが出される。このパンには独特の風味があり、長い間干からびない。
リトワニア人の食べ物では、牛乳製品、トゥバローク、プロストクバシァ(酸乳)、スメタナ(サワー・クリーム)が、よく利用されている。夏の暑い日には、ケフィールから、民族の冷たいボルシチが作られる。
飲み物では、リトワニア人はブラック・コーヒー、手作りビール、クワスを好んでいる。


ラトビア料理 補遺1 
料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на ро-дов СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋
ラトビアの民族料理を作るのに、農耕の産物である(穀物)粉、挽き割り(主に玉麦)、えんどう豆、豆類、じゃがいも、野菜と乳製品のトゥバローク、スメタナ、ケフィールがよく利用される。肉の中でよく使われるのは豚肉で、牛肉や家禽の肉はそれより少ない。
ファースト・ディッシュの中では、パンスープ、酸乳スープ、挽き割りを煮て、牛乳か肉と脂身で味をつけた濃いパフリョフカのプートラがポピユラーなものである。多くの料理は、塩漬けか燻製の豚肉で作られ、つけ合わせに野菜が使われる。ラトビアの料理で大きい場所を占めているのが にしん、サラーカ(タイセイヨウにしんの一種)、いわしで作る料理、豚の脂身入りのピローク、血ソーセージ、泡立てたクリーム入りのセモリーナ粥などである。えんどう豆や まめ類で作る料理、えんどう、まめ、玉麦の挽き割りで作る濃いカーシャ(お粥)、炒めた豚の脂身入りの茹でえんどう、乳漿またはケフィール入りのえんどうのクリョーツカ(つみれ)が好まれている。
飲み物では、ブラック・コーヒーとビールが広まっている。夏の清涼飲料になっているのはズビーチェニ(蜂蜜湯)で、ライ麦粉から作られ、水に溶かして、暖かい所に発酵するまで置いておく。


エストニア料理 補遺1 
料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на ро-дов СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋
エストニア料理で大きい場所を占めているのは 豚肉料理と魚料理である、豚肉料理には豚足、豚足から作るえんどうのスープ、豚と野菜の煮込みがあり、魚料理にはサラーカ(タイセイヨウニシンの一種)のスープ、にしんのマリネ、サラーカのマリネなどがある。
次の民族料理がポピュラーなものである、豚肉と挽き割りで作るムリチスキー風のきゃべつのムリチカンサード、血のつみれ、血ソーセージ、酸味のある燕麦キショーリ。エストニア料理は、その 民族の特色を保っている。炒めものには、ラードか塩漬けの豚の脂身を使い、バターはでき上がった料理やサンドイッチに使っている。カーシャ(お粥)は、主に玉麦か大麦の挽き割りにじゃがいもを加えて作られる、蕎麦の挽き割りが ごくまれに使われる。
エストニア人の食べ物で特別の場所を牛乳、トゥバローク、プロストクワシャ、自家製チーズ、泡立てたクリームが占めている。
飲み物ではコーヒーがポピュラーで、紅茶がたまに使われるが、非常に薄い。エストニアの料理人の菓子、タルト、ピローグ、ケーキ、ムースは、称賛されている。それは細やかな味と鮮やかな仕上げで優れている。


カザフ料理 補遺1 
料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на ро-дов СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋
カザフ料理は、肉、牛乳、粉物をよく利用している。夏、どこの家でもアイラン、水で薄めた酸乳が作られている。それを清涼飲料として飲み、また挽き割りスープの味付けにしている。アイランからクルトとイリムシクが作られる。クルトは球状に丸められ、天日で乾かしたトゥバロークで、イリムシクは脂気のあるポロポロしたトゥバロークである。
カザフ人は、濃くいれた紅茶にクリームか牛乳を入れる。カザフ人の好みの飲み物になっているのがクミス(特別な方法で酸敗させた馬乳) で、これには薬効がある。冬期には大きな肉、主に羊肉が使われるが、牛肉、馬肉、山羊肉、家禽の肉も使われている。
肉料理の中で最もポピユラーなものは、ベシュバルマク、クイルダク、カーズィである、ベシュバルマクは ラプシャ(きしめん)を混ぜた小羊の挽き肉で、濃いブィヨンのソルプをそえて食卓に出される、クイルダクは じゃがいもと肉、肺臓、肝臓(レバー)を炒めたものであり、カーズィは馬肉などのソーセージである。
カザフスタンの多くの地域に古い竈 タンドィル が残っている。そこでレピヨーシカや 詰め物をした三角形のレピヨーシカであるサムサが焼かれる。粉からブールサーク
ラードで揚げた酸味のある生地のだんご も作られる。
カザフスタンには約100の様々な少数民族がいる、どの民族にもそれぞれの好みの食べ物があるが、 蒸気で蒸される大型のペリメニのマントウィ(饅頭)やドゥンガンスカヤ・ラプシャ、プロフは、一般的なカザフの民族料理になっている。
幾つかの料理を作ったり、食卓に出すのに特別の道具や食器が使われる。例えば、マントウィはカスカン(大きい木か金属製の網 蒸籠 )のなかに入れ、蒸気で蒸される、スープはケーサ(把手のない陶器製の大きい茶碗)で出され、紅茶はピアラ(把手のない広口の湯飲み茶碗)で出される。


キルギス料理 補遺1 
料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на ро-дов СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋
キルギスの民族料理では、その多くが構成の点でも、調理法でもカザフ料理に似た所がある。一方 キルギス料理は、調理法でも作るものでも独自のものを残している。
キルギス人の食べ物では、夏は牛乳・植物性の料理が、冬は牛乳・粉、肉・穀粒料理が多い。一番栄養のある食べ物(肉料理)は、普通夕食に使われる。
料理を作るのに、肉(馬肉、羊肉、ノロ、山岳羊、山羊の肉)、家禽、卵、じゃがいも、野菜、果物、砂糖、蜂蜜がよく使われている。
キルギス人は民族の肉を馬肉と考えているが、実際には多くの料理で羊肉が使われている。肉料理を作るために、主に煮た肉が使われる。
ベシュバルマクは、キルギス料理で 一番ゆきわたっている料理である。これは細かく刻んで煮た若い羊の肉に、長方形の茹でたラプシャを入れた特別のスープをかけたものである。キルギスの幾つかの地域では、ベシュバルマクにラブシャを入れず、そのかわりに沢山のねぎとアイラン(酸乳)を使っている。この料理はナリンという名をもっている。
キルギス人の好きな食品は、脂肪をつけた馬肉ソーセージ、チュ・チュクである。
キルギスの台所の特徴的な料理になったのが 生地と組み合わせた肉で作る料理のサムサ、ガシュキーダ、ホーシャンなどである。近隣の民族から借用した料理も普及している、それはじゃがいもとねぎを入れたスープのシュルパやジャルコープ(肉と一緒に炒めたじゃがいも)、蒸したペリメニなどである。
食べ物では野菜と果物が、それだけや他の料理に入れてよく使われている。例えば、かぼちゃはスープを作るのに使われたり、レピヨーシカやペリメニの詰め物としてまた肉のつけ合わせとして利用されている。
キルギスの牛乳料理はカザフのものを思わせるもので、チーズの作り方も似ている。牛乳からキルギス人は、特殊な酸味チーズのクールトを作っている、それは貯蔵用に作られ、乾燥したものを細かく挽くか、熱い湯に溶かして使われる。
民族料理で決定的な場所が粉で作るものに与えられている、それは様々なレピヨーシカ、オラーディ、油で揚げた薄く延ばした生地の小片である。粉物は主に茶にそえて出される。
キルギス人は一日中緑茶を飲んでいる、時には茶に牛乳、塩、からし、油で炒めた粉を入れることがある。茶にそえて、粉物以外にバター、蜂蜜、カイマク(酸乳製品)、乾燥果実が出される。


ウズベク料理 補遺1 
料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на ро-дов СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋
ウズベク料理の基礎となっているのは、粉と挽き割りである。粉物の中では、ラプシャが広くゆきわたっている、それはファースト・ディッシュとセカンド・ディッシュの中に入っている。二つの料理、ナリンとラグマンは、香辛料を入れた切り捨てラプシャのバリアントである。
ウズベク人の間では、様々なベリメニ、水煮の小さいもの(チユチバラ)、蒸籠で蒸して作られる大きいもの(マントゥイ)に人気がある。好みの粉物は肉、かぼちゃ、などの詰め物をしたピロシキ(サムサ)である。
ウズベク料理の誇りは、プロフ(ピラフ)である。この料理を作るのに男がよく加わっているのは注目すべきことである。プロフはマーシ(豆科植物の一種)を混ぜた米に肉、ねぎ、にんじんを組み合わせた米で作られる。それには多くの脂肪分、植物油か羊の脂身が入っている。

肉料理を作るのに羊肉、まれに牛肉が使われる。馬肉はある種のソーセージ の詰め物だけに 使われる。

ウズベクの台所では、野菜、かぼちゃ、じゃがいも、にんじん、かぶ、トマト、きゃべつ、なすびと栽培種や野生の香草、コリアンダー、ミント、バジルなどの香辛料がよく使われている。
ウズベク人の食事の性格や様式にはこの地方の気象条件が作用している。焼けつくような夏の間、カロリーの高い料理は、普通脂肪分が落ち着いている夕方おそくに出される。朝食は、茶、クリームなどの牛乳料理である。日中ウズベク人は、主に野菜や果物を軽く 食べるだけである。
ウズベクでは、どこでも紅茶と緑茶が飲まれている。甘いものを入れないで使われる緑茶は夏の喉のかわきをよく癒すものである。




トルクメン料理 補遺1 
料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на ро-дов СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋

トルクメン料理は、調理技法でも使われる食材の種類でも、近隣のウズベクとタジクの料理に似ている。たが、同時に何よりも気象条件の特殊性と民族の伝統に規定された独自性を持っている。
トルクメンでの畜産の発達によって、肉と牛乳がこの地方の住民の基本的な食材になった、また 農業の発達した地域では、粉物料理(ペリメニ、多様なレピヨーシカ)、カーシャ、プロフが多い。トルクメンの台所では、肉では何よりも羊肉、山地山羊(ジェイラン)、若い役畜でない らくだ、家禽、野鳥(うずら、しゃこ)の肉が使われている。 主な熱処理の手法は、焼く、煮るで、時には蒸し煮が使われる。
肉料理は、他の食材を加えず、つけ合わせもつけないで作られる。食事では、生のままや料理を作るのに ねぎがよく使われる。
トルクメンの台所の特徴的な料理は、スープのレピヨーシカを入れたブイヨンであるチョルバ ガイナトマと炒めた肉のカウルマ、プロフ、シヤシリークである。他の中央アジアの料理と違って、 トルクメンには民族の魚料理がある。魚から、プロフ、シャシリークなどの料理が作られる。トルクメン人の栄養で、きび、米、、豆(マーシュ)で作るカーシャが大きな場所を占めている。
トルクメンの台所では、牛、らくだ、羊、山羊の乳が使われている。それらのものから多くのオリジナルな料理が作られる、プロストクワシァ(カトィーク)、チーズ(グールト)、ラクダ乳などを原料にした清涼飲料である。
トルクメン人の間では、粉物、発酵した生地のレピヨーシカ、様々な詰め物をしたピロシキ、発酵させない生地で作るペリメニ、ラプシャが人気がある。
中央アジアの他の民族のように、トルクメン人は沢山茶を飲んでいる。白毫紅茶と一緒に絞りたてのらくだ乳を飲むことになっている。



タジク料理 補遺1 
料理書目録 6の В. М. Мельник"Кухня на ро-дов СССР" 「ソ連邦諸民族の料理」からの抜粋

タジク人の現代の台所では、大量の肉が使われている、主に羊肉と山羊の肉で、ついで野鳥(きじ、しゃこ、うずら)、鶏、七面鳥の肉で、豚肉や脂身の多い家禽(あひる、がちょう)の肉をタジク人は食用にしない。馬肉はソーセージの「カーズィ」を作るのに利用される。
タジク人の栄養では、穀物(小麦、米)、豆類(えんどう、ヌート)、いくつかの野菜(かぶ、かぼちゃ、にんじん、大根)、果実(プルーン、あんず、ぶどう)、くるみ が大きな場所を占めている。野菜料理はそれだけでは出されない、野菜はスープの具にしたり、セカンド・ディッシユの肉料理を作るために使われる。その場合、野菜を油で炒めてから肉と合わせる。タジク人は魚料理をほとんど作らない。
タジク人の栄養では、粉物、ラグマン、ウグロ、フボロスト、レピヨーシカが大きな場所を占めている。
食材の基本的な熱処理法は、油炒めで、肉、野菜、粉物がそうされる、その油炒めは煙が出るまで過熱して、その後風味つけに丸の玉葱を加えるものである。食材は、金属製の厚手の釜を、裸火、マンガルかタンドィル(どちらも中央アジアの竈)に乗せて、その中で炒められる。別の熱処理法(蒸気による蒸し煮)も、特別の釜(座を入れた円筒形の鍋)で行われている。
タジク料理の特色はファースト・ディッシュ(スープ)の濃度が高いこととセカンド・ディッシュの料理の汁気が多いことであり、野菜、豆類、穀粒と肉、生地の組み合わせである。また 肉の処理で骨が取られないこと、 スープやセカンド・ディッシュの料理で肉が必ず骨と一緒に煮られるかまたは炒められることも特色である。セカンド・ディッシュの料理にはたっぷりと肉ソースをかけて、それとは別に新鮮な野菜、ざくろの果粒、大根、ルバーブのサラダか出される。
いろんな料理、とくにスープに味をつけるために、酸乳(カトィーク)、様々な香辛料、大量のねぎ、とうがらし、ジーラ(繖形科植物 種はピリッとした味があり、味と香りがよい) 、バジル、ディル、キンザ、ミントが使われている。また めぎ、アーニス、サフランなどの調味料も使われている。
生、乾燥、燻製の果実、甘いもの、飲み物は食事中か食後に食卓に出される。

どの食事にも (砂糖を入れない)お茶がついている。ザクースカ、セカンド・ディッシュ、粉物、いろんな甘味料理の口なおしを茶でする。夏は主に緑茶が、冬は白毫茶が使われる。茶は民族の食器ピアラで出され、それとは別に果物、レピヨーシカ、甘いものがお盆に乗せて出される。