新聞社が発行所になっている約400頁.の本に約100ケ所以上のミスがあれば、それは欠陥商品と言わねば
ならないのではなかろうか。
ミスの一覧を後につけるが、ホームページにupするようになった事情を簡単に書く。
1.発行元の大分合同新聞社に自浄が期待できないこと。発行元にミスを指摘して3週間経ったが、発売
(元)の大分合同新聞文化センターから校正は著者がするという返事と、訂正したという4月15日付けの
第2刷り1冊が送って来られた。その2刷りで訂正されたのは テニオハ 助詞の2ケ所と奥付にある発行
所の電話番号だけだった。
もし著者が再校正したとすれば、著者にはこの種の本について全く校正能力がないと言わねばならない。
その後明らかなミス30ケ所をファックスで発行所に送った。それに対して、指摘の正しさを認め、発売元の
校正スタッフを充実しますとはあったが、購入者に対する措置には全くふれていなかった。それどころか、
「好評発売中」との新聞広告の根拠として、2刷りが出たという事実がそうだという始末だった。
2. この本の内容は、終戦の経緯をある視点からまとめたものとして、その努力は評価できるし、それなりの
価値があるが、読者に間違った情報、知識を注入する危険がある。欠陥商品の被害の多くは可視的だが、
情報の間違いによる被害は目に見えず、知らないうちに脳髄の ひだ が傷つけられていて、被害者はそ
れに気がつかず、場合によっては、さらに広がる危険がある。こういう被害の回復方法は欠陥を除去した
良品との交換か、少なくとも「正誤表」の公表と配布であろう。
3 これほど膨大なミスのある本が、(誰が批評したか知らないが)「好評発売」を続けていることが、心ある県
外者から大分の文化レベルについて疑われはしないか、が気にかかったことも一因である。ミスには極め
て幼稚なワープロの変換ミス、例えば「用意する」としなければならないのに「容易する」など(正確にはワー
プロのミスでなく、人間の選択ミスで、ワープロに責任転嫁はで きない)もあり、それすら見逃す大分の文化
レベルが問われる虞がある。
また間違いに気づいた者は、頭脳公害を少なくするために、不十分ではあっても正しい情報を提供してもよ
い(すべきではないか)とも考えている。とくにこの種の本については、当時の金銭感覚などが身についてい
る昭和1ケタ前半の者の関与が望ましい。
以上の3点から ずーそー(不精もん)ん重い腰をあげち(この部分 ひらくち)、upする次第である。
以下のミス一覧は完全なものではない。引用された原典にあたらねばならないものが多く、現在の私には時
間も資料にアクセスもできないので、注釈にとどめたものもある。
| 頁 行等 | ミス | 正 又は注釈 |
| 巻頭写真3頁下左説明 | 著名 | 署名 降伏文書への重光と梅津の署名 |
| 出版にあたって表3行目 | 過酷極まりなかった | 苛酷 過酷は「普通よりもきびしい様子」(188 以下 「」後の数字は 三省堂版 新明解国語辞典 第2版の頁)でこれに「極まりなかった 」 が続くとおかしい。 more worse |
| 出版にあたって裏5行目i | 棄避 | 忌避 |
| 15 16 | 重光の反小磯感情は増幅した | 増幅する はいわば他動詞、「増幅」は「電力や電圧・電流の振幅を入力時より増大させること」(641)で入力と出力が必要 ここは単に 増大 でよいのでは |
| 16 後7 | 吉田は...幼い時に東京に移った。このため、必ずしも大分県ではなじみが薄いが、昭和の初めに在京大分県人会長をするなどれっきとした大分県出身者である。 | 「必ずしも」には「ない」が続く。ここは必ずしも必要でない。後のれっきとした との関連で 生かしたければ「必ずしも大分県ではなじみがあるとは言えないが」 か |
| 18 4 | 大観荘で借りた | で →を |
| 22 後1 | 退下 | 下→出 |
| 29 3 | 逡拒 | 逡 は後ずさる 峻拒 峻 はきびしい、けわしい 逡拒 という語はない |
| 39 4 | 失敗に期し | 期→帰 |
| 〃 〃 | 形成は完全に立ち直った | 形成→形勢 |
| 54 6〜7 | その記述はその客観性と同時に根拠のない期待感も盛り込まれていた | 記述は→ 記述には か 盛り込んでいた |
| 56 6 | 平担なこの島 | 坦 硫黄島の説明 |
| 61 4 | 候う | 候 |
| 61 後6 | 急速度を進行しつつあり | で |
| 65 3 | ということでる | である。 |
| 66 8 | 仕技 | 業(しわざ) |
| 68 後6 | 彼らに取りては |
と (原典にあたる必要あり 以下 原典とする) 近衛の間違い? |
| 77 後6 | 増幅 | 大 前出 |
| 78 1 | 聖断を患わせる | 煩 |
| 79 8 | 航空基地にねらって | に→を(2刷で訂正済) |
| 81 後6 | 恐懼感激に耐えず | 堪 |
| 〃 〃 | 激摧 | 撃 (原典)' |
| 84 9 | 空襲を加えた | 爆? |
| 86 3 | 行啓 | 幸 前後はすべて 行幸 |
| 86 9〜10 | 。敵がそれを上から見たら攻撃 される危険もあった。 | これでは 「攻撃される危険もあった」のは 「敵」だ。 たら→て または される→する こういうことを何故一読者がしなければならないのか |
| 89 後4 | 一時間以上に渡って | 亘 漢字にする必要なし |
| 93 後3〜2 | 形成を言う | 勢 |
| 93 後2 | 依光氏 | 重 前後から 重光 (原典) |
| 95 後7 | 仕官学校 | 士 陸軍士官の養成で 官に仕える学校ではない。 |
| 96 後1 | 重光外相の元に...訪ねて | 下 |
| 104 4 | 逆上る | 遡る |
| 104 後3 | 裁下 | 裁可 |
| 106 2 | 立ち場 | 立場 |
| 106 4 | 三百万円 | ケタ違いでは 戦争中昭和20年の中国一ケ月滞在費にしてはあまりに多すぎる |
| 108と109 | ミョゥヒンの前歴について 小磯と重光とでは違いがある、 | (原典) |
| 111 後4 | 測り知る | 量(:原典) |
| 113 後2〜1 | 天皇の耳には・・・伝えていた | わっ 又は 伝え→届い |
| 117 5 | 砲台の換わりにして | 代 交換ではなく代用だ |
| 131 8 | われ人 | 吾人(意味が分からないのでは) |
| 132 6〜7 | 企画院...基本となった | この部分の主語は 推測で分からんことはないが |
| 139 6 | 聖論の遵守に邁進は | 諭 邁進するは |
| 139 7 | 聖論 | 諭 |
| 〃 〃 | 服行 | 分からん(原典) |
| 141 8 | 殺慄(ルビ さつりく) | 戮 これならルビは さつりつ のはず |
| 151 後6 | 跳んで行って | 飛び跳ねて行った |
| 154 4 | 関特演(関東軍特殊演習) | 関東軍特別大演習か 特種 正式名称を検 討せよ |
| 155 2,5 | 裁下 | 可 |
| 163 5 | 過酷 | 前に同じ |
| 165 後5〜4 | 首相の右後ろに置かれ机に向か うことになっていた。 | 置かれた机 ここの主語は「総合計画局長官」(人間)だから、「置かれ」るのはおかしい。 |
| 166 8〜9 | ...府県の知事にそのブロックの地方行政協議会長に任命し、指 導性を持たせたもの | に→を、 任命し、それに |
| 167 後1 | 空襲に合い | 会 |
| 179 3 | 名打ての | この場合の「うて」には 打をあてない(822 参照) |
| 180 後2 | 三時間に渡って続いた | 亘 |
| 181 後7 | 〃 〃渡る会議 | 〃 |
| 190 後3 | すべてに渡って | 校正者の日本語(漢字)感覚を疑う |
| 191 3 | 趨勢 ルビが「すうぜい」 | (原典) すうせい? |
| 200 後7 | 国体を冒潭し | 冒涜 この語の意味 読みが分かっているのだろうか |
| 201 4 | 辞表提出を臭わせた | こういう場合に 臭 の字が使えるか神経の問題? はなもち ならん |
| 204 3〜4 | 口が避けても | 裂 口がどこに避難するのか |
| 207 4 | 完整 | (原典) 完成 か? 軍の特殊用語? |
| 221 3 | 連日に瓦り | 格好が似ていても読みや意味が全く違う。 わたりでなく かわらり か がり だ 亘 |
| 223 後3 | ならい所に | らない |
| 229 後8 | 平和の克服せられんことを | ?! 天皇の戦争終結の意図を述べた文書中の表現 平和を克服したら戦争 克復(377)か? (原典) |
| 232 後2 | 伺える | 窺える |
| 235 3 | 伸展書簡 | 親展? (原典) |
| 240 1 | 受け止める | 止める になると 「こちらに向かって(攻撃して)来るものを受けて、止めたり防いだりする」(87)になる。 ここは文書の意味の受け取りだから 止める はおかしい。 こういう文章が合新ではまかり通る..... |
| 242 2 | マラリアが昴じて | これは で 「昂」ではない 違いが分からないのでは これでは決して「こうじて」とは読めない |
| 243 6 | 総合経計画局 | 経 は不要 こういうのを取り除くのも 校正の 仕事.... |
| 246 後4 | ...に渡って | |
| 254 後2 | 取って返して | 「途中からもどる」(804)で ここでは使えない |
| 260 後7 | 皇室の安泰は保留する | 留保 外務大臣の発言 (原典) 「国際法で、条約に加わっている国が、自分の国については適用に制限をつけると言いだすこと」(1168) |
| 261 3 | 各戦局地で | 分からん (原典) |
| 265 4 | 怯(ルビ ひる)まなかった | 怯の訓に ひる があるか |
| 266 2〜3 | 真意をどこにあったのか | は |
| 271 後9 | 言外に臭わせた | |
| 272 3〜4 | 入れ替わり立ち代わり | かわり は字を揃える 替 代 どっちでもよいが(75) |
| 273 9 | 容易してくれた車 | 用意 |
| 284 後7 | 空襲のために敵に屈服しないわ けではない | (原典) 梅津が本当にこう言ったのか二重否定は肯定 屈服することもある になるが |
| 287 7 | なにとど | ぞ (局地的な なまり?) 何卒 |
| 292 後8 | お上の決済 | これでは おかみはおかみでも「女将の(勘定)の決済」だ 決裁 |
| 297 後1 | あらゆる国難 | 国難が複数?! 困難 |
| 298 6 298 6 |
冠す 言えども |
寇 陸軍大臣布告がこういう字を使っているのか 雖 (原典) |
| 298 後1 | 決済 | 292頁 の指摘に同じ |
| 299 1 | 〃 〃 | 〃 〃 |
| 303 8 | 保持 | 護持 |
| 308 11 | 側近の和平派 を保護禁則して | 検束? 禁足? (原典) |
| 310 2 | 藩塀 | 「へい」でなく「ぺい」で入力したら 藩屏 つちへん は不要 |
| 316 後5 | 私か帰る間で | ま |
| 317 後6 | 決済 | 292頁 の指摘に同じ |
| 318 8 | 問題点 | (原典) |
| 321 1 | 口が聞けなかった | 口は発声器官で聴覚器官ではない。 き か 開 か |
| 328 後3 | ...が在れば | あ |
| 329 8 | ほほをぬぐいながら | 頬 |
| 335 後2 | 涙ぼうだとして | 滂沱 |
| 336 2 | 同士 | 「正しくは同志」(784) |
| 340 3 | おえつ | 嗚咽 |
| 348 後4 | 阿南を | に |
| 350 後3 | 危機一髪で難を逃れた | のは誰か |
| 351 5 | 人民 | 天皇の言葉の中の言葉 臣民 しか使わなかった |
| 354 後5 | 昴揚 | こうよう のつもりだろうが、そうは読めない 昂揚 |
| 362 後3 | 機体が二機が飛び立った | の |
| 362 後4 | 一式陸行機 | 陸上攻撃機の略 すぐ火がついて落ちたので 米軍名 一式ライター |
| 368 6 | 言われるもなく | るまでも |
| 368 6 | 墨と色紙を容易した | 用意 |
| 371 7 | 平和克服 | 平和は 克服されるものではない 国語辞典を引け 克服 「努力して困難な状態を切りぬけること」 (377) 「苦難にうちかつ」 ことである |
| 奥付 | 発行所(大分県唯一の日刊新聞社 大分合同新聞)の電話番号 | 社外(携帯でもよい)からこ の番号にかけて通じたらおなぐさみ あまりにもお粗末 2刷りで訂正済(貼り紙で) |