ウズベク料理 補遺2 (料理書目録 11の本の抜粋)
どの民族料理も様々な料理のレシピーを持っている。ウズベク料理発達史の多くの世紀にわたって、本職の料理人だけでなく、愛好家もそれを創り出すために働いた。それによって次のような民族の調理技術の流れの誕生と発展が説明できる、それはヤフナパーズ(冷たいザクースカの創造)、オシパーズ(スープとセカンド・ディッシュ料理作り)、カボフパーズ(シャシリークの変種の調製)、パロフパーズ(いろんなプロフのバリアントの調製)、サムサパーズ(サムサ、様々な焼いたピロシキの調製)、ノンパーズまたはナノイ(いろんなレピヨーシカの焼き方)、シャカルパーズまたはカンドラッチ(甘いものの調製)などである。
ウズベク料理は、野菜と果物、搾りたてや生の牛乳または酸乳(カトィーク)、スメタナ、カイマクを加えた牛乳、大型や小型の有角家畜、家禽、野鳥の肉、たまご、粉、米、マーシュ、ヌハタ、挽き割りを食材にして作られる。それはサラダ、肉、野菜の冷たいザクースカ、スープ、セカンド・ディッシユの料理、粉物、甘味料理である。
好みの料理の味と風味は、幾つかの要素に左右される。その要素の第一のグループは客観的なもので
もとになる食材の種類、品種、化学的な組成、熟度と保存性にまとめられる。第二のグループは味と香りにまとめられるが、それは中に入れるものの上手な組み合わせすなわちレシピー次第であり、また食材の前処理と熱処理の正しさすなわち作り方にも左右される。後の二つの要素は主観性を帯びている。したがつて料理の味と香りは、調理人の習慣、経験、うでにかかっている。
様々な食材が豊富な地方の自然の気前よさと民族の多くの世紀にわたる伝統の独自性がウズベク民族の料理が非常に多様であることを決定した。数世紀にわたって、ウズベキスタンやその近隣に住んでいる他の民族の経験による充実も行われた。それで料理の調製は、世代から世代に伝えられた民族の料理人たちの多くの世紀にわたる経験を基礎にしている。
子供や少年が調理法を学ぶのは、簡単なものだけでなく複雑な料理もうまく作れるように、成人にならない歳の頃から、家庭の炉端で始められる。徐々に経験が重ねられ、料理作りの才能と創造的な取り組みが見られるようになる。
家庭や客をもてなす(結婚式、祝日、野外行楽)ための様々な料理作りは、精密なレシピーを目分量で作ったり、味と外観で調理の仕上げを決めたり、ブイヨン(かけ汁、ソース)の煮込みでの塩加減の正しさを目で確かめる(これは矛盾するものでない)経験を積む助けになっている。ここで言っているのは、職業的な料理人でなく、特別の料理学校で学んだことがない人のことである。
ウズベク料理の特徴は、食材を沸騰しない熱湯で煮ることと、出来上がってからか半分出来上がった後、塩で料理の手直しをすることである。おだやかな熱湯で、食材はゆっくりと軟らかくなり、もっとも完全な生化学的変化が進行する、ミネラル塩、ビタミンなど有用物質のブイヨンへの移行が保証される。これらのことはすべて
食物のよりよい消化吸収を助ける細やかな味と風味を作りだすのである。
沸騰する熱湯と塩を料理が出来上がる前に入れることは、料理の味と香りに否定的に働くし、食材の貴重な成分を失わせるものである。
強い熱湯では、材料がより早く出来上がるという意見は、間違っている。液体の温度は100度以上には上がらず、蒸気の温度は110度に達し、油では200度になるということがはっきりしている。だからおだやかな熱湯又は中火での蒸し煮は、料理を作る望ましい調理条件である。
ウズベク料理の調理法のもう一つの特色は油の強い過熱(加熱ではない)である。ウズベクの料理人は、「水ではゆっくり、油では早く」というきまりを守っている。このような技法は、過去ではごま油、亜麻実油、麻実油などの植物油や馬の脂身、現在では棉実油と羊の脂身の広い利用によって
規定されたものである。
棉実油は、通常白い煙が出るまで、強く、長く過熱される。その時、温度は約180度から200度になる。過熱の時間は、油の量できまる。1kg以下の時は、沸騰はじめてから30分から35分過熱し、3-5kgかそれ以上のときは60-70分過熱する。また過熱時間は鍋などの加熱面の大きさにも左右される。油がよく過熱されていないと、食べた後胸焼けすることがある。
ウズベク料理では他の油、落花生、ひまわり、オリーブ(稀に)油、バター、溶かしバター(屡々)も使われている。通常これらの油は高い温度にまで上げられない、食材は火を入れてすぐか、油が煮たつとすぐ入れられる。
羊の脂はより高い温度で溶ける飽和脂肪酸を多く含んでいる。それで棉実油のように強く過熱する。これはこの脂の味と風味を完全に生かす重要な調理条件である。脂を過熱するとき荒挽きの岩塩と洗った玉葱を加えなければならない。これは味と香りをよくするし、消化吸収性を高める。
ウズベク料理の多くは、蒸気で作られる。それには特殊な蒸し鍋(カスカン)が使われる。それには二つの部分(上と下)と四段の中しきりがある。下の部分は、この種の調理道具と違いはない、それには蒸気を作るための水が入れられる。上の部分は、しっかりと密閉できる蓋のついた円筒状のものであり、その中に孔のあいた中しきりが四段ある。調理したものを あらかじめ油を塗った中しきりにのせ、出来上がるまで蒸気浴する。
数段の中しきりのついた上部だけで、底のないカスカンもある。それを釜の上にのせ、食べ物は出来上がるまで蒸気にあてられる。
蒸気で蒸す温度は110度になる。熱湯に1リットルあたり茶匙2杯の塩を入れると、その温度はさらに数度上がる。
蒸気で蒸す別の方法もある。アジャブサンドの料理を煮るとき、大きい鍋に、材料を入れた小さい鍋を置いて、その間に水を入れる。大きい鍋にしっかり蓋をして(中の小さい鍋は蓋をしない)、火にかける、料理は強く渦をまいている蒸気で出来上がる。ディムラマやブーグラマのような料理を作るときは、水を入れないで、食材から出た汁を水の代わりにする。その時しっかり蓋をした釜は、弱い中火にかける。料理は、この汁が蒸発して出来上がる。
↑カスカン
ウズベクの台所に欠かせないものは、底が球状(丸い)鋳鉄(銅、アルミニゥム)製の釜である。それは便利なもので、粘土、煉瓦、金属製のかまどに据えつけられたり、ガス・コンロに乗せられている。球形の底は加熱面を増やし、平均した熱まわりを保証するし、炒めた食材を網じゃくしでひっくり返すのに具合がよい、また食材が釜の側面にくっつかず、焦げない。
底が球状の釜の大きさは、プロフを作る米の量で決まる。例えば ドシュ釜プロフを50-100kgの米で作るためにあてられ、デグ釜は20-40kg、カザン釜は5-10kg、カザンチャ釜は2-4kg、デグチャ釜は-0.5-1kgの米用である。
家庭の台所には、普通カザン、カザンチャ、デグチャがある。ドシュとデグは、婚礼や大きなもてなし用の料理を作るため、また公共給食企業で使われる。
釜以外に、家庭の台所には様々な大きさの3種類(アルミニゥム、銅、ホーローびき)の鍋がある。また大(35-40センチ)と小(15-20センチ)のフライパン(トーワ)、網じゃくし(カフギル)2本、つぎ分け用の匙(チュミーチ)2本、篩(金属製、木の小枝を編んだもの、細かい目のホーロー製)、まな板3枚(肉用、野菜用、生地用)、麺棒2本(太くて短いものジューワ、細くて長いもの アフロフ)、重ねた生地などを広げるための特別の板(オシタフタ)が台所にある。民族的な装飾がされたナイフ3本(料理用トロイカ)も間違いなくある、動物をさばいたり、骨を切ったり、詰め物を作ったりするための大型ナイフ、食材を切ったり、細かく刻むための中型ナイフ、野菜をきれいにしたりなどするための小型のナイフの3本である。ナイフはすべて鋭く研いでおかねばならない。他の調理具は、他の民族の台所と同じである。
ウズベキスタンの気候条件が、冬と夏の調理場の存在を規定してきた。
夏の調理場は、二方か三方を壁で囲うか、壁のない中庭に金網で囲った軒(のき)の形で作られる。これは4月から11月まで使われる。壁は煉瓦で作られ、天井は不燃材(トタン、スレート、瓦など)、床は焼いた煉瓦、陶板または土で作られる。夏の調理場には、粘土か煉瓦の竈が造られ、底が球形の釜が塗りこまれる。それに並べてシャシリーク用のこんろが置かれる。
夏の基本的な竈はタンドィルで、レピヨーシカやサムサを焼く竈である。タンドィルは、らくだか羊の毛を入れた山の黄土で作る厚さ2センチの側壁で、先細りの筒型に手作業で作られる。タンドィルは1週間天日で乾かされる。時には、ワイン、油、穀物を入れる大型の水さしフームの古いものがタンドィルとして使われることもある。タンドィルの燃焼室は筒型の所である。その直径は中心部で1メートル未満、高さは1-1.5メートル、仕込み口の細い所の直径は0.5メートルである。
タンドィルは、台座の形に四方を煉瓦で囲って仕込み口を上に置いてもよい。その時は底の部分の横に、筒形内部に風を入れるため煉瓦半分分の隙間を開けるか、直径10-12センチのパイプが置かれる。その通風口は、燃料が燃えてしまったら閉じられる。仕込み口は、点火口と煙出しになる。通風をよくするため、仕込み口の上にトタンの円錐形のパイプが置かれる。そのパイプの直径は下の部分では、タンドィルの仕込み口の直径と同じにする。その代わりとして、タンドィルの1メートル上に、トタン板で吸気用の傘を備えつけてもよい。このような配置のタンドィルは、サマルカンド、ブハラ、カシュカダル州特有のものである。(縦-垂直配置-型タンドィルの図 左参照)
タシケント州とフェルガナ盆地では、横型(水平配置)タンドィルが多くゆきわたっている。このタンドィルも、土台が壁に触れるよう壁際の軒下に作られる。竈は煉瓦を積んだ土台の上に置かれる。この場合、仕込み口は外に向けられ、床から1-1.5メートルの高さ、すなわちパンを焼く人の胸の高さになるようにする。上には壁側に煙道をあけるか直径10-12センチのトタン(アスベスト、素焼き)のパイプをつける。横型タンドィルの土台には、薪などを入れるくぼみが作られる。土台の右側にはテーブルを置いたり、焼く材料
や出来上がったものを置く台が煉瓦で作られ、左側には水を入れた茶碗の置き場が作られる。(横-水平配置-型タンドィルの図
下参照)
タンドィルを作ったらその燃焼室の内壁に棉実油を塗って、焚き始める。一昼夜絶え間なく燃やす。そうすると油が燃えて、壁がつるつるになり、レピヨーシカがくっつかないようになる。その他 こうすることで、その後燃料が少ない時でも、燃焼室の早い赤熱が保証される。
タンドィルの燃焼室では、乾いた小枝、小さく割った薪、棉花の幹が燃やされる。最初は燃焼室の内壁全体がいぶされる。ついで燃焼室の内壁が赤くなるまで、炎が絶え間なく出るように少しずつ燃料を足す。炭は灰と一緒に真ん中に集め、生地が壁にくっつかないよう側壁に塩水を霧吹きする、そうしないと側壁から出来上がったものを剥がしにくくなる。タンドィルに焼くものを貼りつけるときは、右手に肘まである大きいミトンをつけ、それに材料
をのせ、慎重に、形を壊さないようにそれを側壁に貼りつける。材料は、燃焼室の赤熱した壁と、木のおき火の熱で焼ける。出来上がりは皮がこんがり焼けたことで決める。
冬の調理場には、通常 現代の調理場のようにガスや電気のコンロが置かれている。
ウズベクスタンには、香辛料を使う古い文化がある。香辛料は、特別な安定した香り、刺激性があり、時には後味の残る植物の様々な部分である。味を変えたり、保存性を高めたり、食べ物の消化吸収性をよくするために、ごく少量香辛料が使われる。ただ味を変えるだけの調味料(塩、砂糖など)や芳香添加剤(ジーラ、コリアンダーなど)とともに、香辛料はスパイスに入る、これらはすべて食べ物に味をつけるために利用されるからである。ウズベク料理では、スパイスとしてジーラ(ブーニーウム)、ジルク(めぎ)、とうがらし、黒こしょう(挽いたものと粉)、ベイ・リーフ、キンザ(コリアンダー)の種子、ワイン・ビネガー、カシュニーチ(キンザ)の生葉と茎、シブート(ディル)、パセリ、セロリ、青ねぎ、にんにくの葉、ライホン(バジル)の小枝、ジャンビーラ(タイム)などがよく使われている。
果実の中では、マルメロ、ミロバランスモモ、干しぶどうが、スパイスとして利用される。酸味のあるざくろの果粒は、料理の優雅さを強調するのに使われることがある。それは
シャシリーク、プロフに生のままで添えられたり、ねぎか大根を加えてざくろからサラダが作られる。
青物(葉っぱ)やスパイスを加えることは、それに含まれる芳香物質によって、唾液や胃液の分泌と食欲が起きるのを助ける。
だが スパイス特にからしの過度の使用は、好ましくない。それでスパイスは、好みに応じて加えねばならない。
ジーラ(ブーニーウム)。山地の繖形科植物の種子。にんじんの種子に似ている、緑がかった褐色、ごつごつした表面。やわらかなピリッとした香りがある。ウズベク料理ではよく使われる、特にカーズィ馬肉ソーセージ、米を混ぜた自家製材料の手作りソーセージ、プロフ、ペリメニやマントゥイのの詰め物、スープ、デイムラムなどを作るときに使われる。
人々の間では、ジーラは自然の冷蔵庫 と言われている。塩と一緒に挽いたジーラを振りかけた肉は、1週間はいたまない。ジーラの成分にはフィトンチッド、バクテリアの有害な働きを排除する物質が含まれているようだ。化学上の成分は研究されていない。ジーラの成分には、ミネラル物質と様々なビタミンがあると思われる。
ジルク(めぎの実)。めぎ属の灌木の実。果実の色はすみれ色、花は黄色、8月に熟す。香りは弱い、味は強い酸味。その成分には、様々な有機酸、ビタミンがあり、ビタミンCが非常に多い。チャトカル、トルケスタン、ザラフシャン山脈の斜面に生えている。スープ、炒めもの、プロフなどの料理を作るときに使われ、料理に気持ちよい酸味をつけ、ビタミンを増やす。
とうがらし。なす科の1年生植物の莢。緑から鮮紅色のいろんな大きさや形の莢がある、小さい釘のようなものや、ピーマンのような大きい肉付きのよいもの、長い円錐形か巻いた角状のもの、真っ直ぐな筒型かさくらんぼのような大きさの球状のものなどがある。とうがらしは基本的なスバイスの一つである。サラダからプロフまで広く使われている。よく熟れない緑色の状態から使われる。青い焼けつくようなとうがらしでは、とくに香りがはっきりしている。よく熟れた莢は生やマリネ漬け、乾燥して挽いたものが利用される。
地方種のとうがらしは、ビタミンCの含有量ではヨーロッパノイバラやレモンに劣らない。B群のビタミン、エーテル油フィトンツィド、アルカロイド、カプサイシンも含まれているが、それらはさわやかな辛さを与える。
黒こしょう。多年生蔓植物の未熟の乾燥した実、黒又は黒褐色のしわの多い小さいえんどう豆のようなもの。そのままか、、挽いて使われる。挽いたものは、主に出来上がった料理、サラダ、冷たい肉のザクースカ、スープ、ナリン、ラグマン、マントゥイ、プロフなどの香りつけや刺激性を強めるために使われる。肉の詰め物にも加えられる。黒こしょうの粒は、シュルプ、ラグマン、プロフ、野菜のマリネードに入れられる。
黒こしょうは、フィトンツィド、アルカロイド、ビタミン、エーテル油を含んでいる、それで細菌をなくし、食欲をかきたて、発汗作用をうながす。それを茶や蜂蜜と一緒に煮ると、風邪の特効薬になる。
月桂樹の葉(ベイ・リーフ)。熱帯、亜熱帯の樹木の乾燥した葉や若芽。気持ちのよいピリッとした香りの明るいオリーブ色。主にスープに使われ、時には山羊肉、家禽、魚の嫌なにおいを消すためや、マリネード、塩漬けを作る時に使われる。
月桂樹の葉はフィトンツィド、アルカロイド、エーテル油を含んでいる。スープやその他の料理を作るときは、4-
6人前に葉を1-2枚以下にしなければならない。スープには、煮終わる前に入れねばならない、そうしないと料理に苦味がつく。
コリアンダー。 キンザの乾燥した種子、小さい(2-3ミリ)の球形で、たやすく割れて2つになる。キンザの葉は、明るい緑色で、特殊な香りがある。コリアンダーは主にシャシリークのマリネに使われるが、時には挽いたものが出来上がったスープに振られることがある。食品産業では保存食品やライ麦パンの香りつけに利用している。
ごま。ごま科の油脂植物の小さい、クリーム色の平たい洋梨の形の種子。1000粒で2-5グラム。中央アジア、コーカサス、トルコ、ギリシヤ、アラブ諸国、イラン、アフガニスタン、インド、その他東方の国々で栽培されている。
クロタネソウ(セドナ)。 キンポウゲ科のハーブの種子で、黒い三角形の小さい種子。1000で3-4グラム。前と同じ国々で栽培されている。
この2種の種子は、レピヨーシカ用のスパイスとして、昔からサマルカンド、シャフリサブザ、ブハラ、ヒワでパンを焼くときに使われてきた。ごまの種子の脂肪分(50-65%)は、レピヨーシカの栄養価を高めるし、クロタネソウのピリッとした香りは食欲をおこし、食べ物の消化吸収性をよくする。
ワイン・ビネガー。ウズベク料理では、主にシルカを利用する、シルカは
自家製のワイン・ビネガーで、つぶれた、そのままでは使えないぶどうの房をホーローかうわ薬のかかった壺に入れ、ガーゼーの覆いをして、暗い所に置いて作られる。数日経つと発酵が始まり、小さい黒いビネガー・フライが出てくる。発酵が強くなったら、絞って3-4回濾し器に通す。それから古いワイン・ビネガーを少量加えて、きれいなガラス瓶に入れ、貯蔵する。ビネガーは長く置くほど、酸味が強くなる。
正しく作られたビネガーには、ピリッとした酸味と独特の香りがあり、ざくろ・ジユースのような暗赤色で、うっすらと濁っている。サマルカンドとナマンガンの庭師の作ったワイン・ビネガーは有名である。ワイン・ビネガーにはビタミン、ミネラル物質、ワイン酸と酢酸が含まれている。それらは人体内での食べ物の速やかな消化を助ける。ビネガーはシャシリーク、プロフ、マントゥイ、ペリメニやその他の肉料理、粉物、油物、挽き割り料理に添えて、別に出される。
グーラオフ(未熟のぶどうから作る 酢)。この酢は、主にサマルカンドとブハラで作られ、使われている。7月半ばにフーサイネ(淑女の指)種の未熟のぶどうを房をつけたまま採ってミンチにかける。それを数枚重ねのガーゼで濾して錆びない容器に入れ、塩(ジュース1リットルにつき50グラムの割合)を加え、蓋をして1昼夜置く。それからきれいな瓶に入れ、栓をして日向に置く。3-4ケ月すると、グーラオフは赤い色になり、使えるようになる。
グーラオフの成分には、各種のビタミン、ミネラル塩、ワイン酸がある。それは脂肪分をやわらげ、消化をよくするため、肉、油料理に添えて出される。
ロジジョン1(にんにくの調味料)。粉物とくにラグマンの消化をよくし、刺激性を高めるためにこの調味料が作られる。よく洗ったニンニクを木製のすり鉢で摩るか、よく切れるステンレス製の包丁で細かく刻む。植物油を過熱して冷まし、それに刻んだニンニク、挽いた黒こしょう、とうがらしを入れ、よくかきまぜる。
材料の割合は、ニンニク100グラム、植物油半カップ、挽いたこしょう類食卓スプーン2杯である。この調味料は蓋をしたガラス瓶で保存する。粉物料理に別に添えて出す。
ロジジョン2(トマト・ペーストの調味料)。 冷たい肉のザクースカの辛味と刺激性を高めるために、別の調味料が作られる。白い煙が上がるまで過熱した植物油で、刻んだ玉葱を炒める。玉葱が褐色がかり、パリパリになったら、上質のトマト・ペーストを入れ、炒めつづける、たえずかきまぜながら次に挽いた黒こしょうとワイン・ビネガーを入れ、火から下ろしてかき混ぜて、冷ます。
材料の割合は、トマト・ペースト100グラムにつき、玉葱1、植物油半カップ、挽いた黒こしょう 食卓スプーン1杯、ワイン・ビネガー 食卓スプーン2杯である。肉料理と手づくりソーセージに添えて、からしと同じように出す。
カラコート(果物のパスチラ)。肉料理の脂肪としっこさをやわらげるため、また刺激性と辛味を高めるために、夏このパスチラが作られ、保存される。よく熟したさくらんぼ、ミロバランスモモ、プルーンを冷たい水で洗い、種子や核を取って、ミンチにかける。それを、あらかじめ油をひいた盆に
2-3ミリの厚さに延ばして、5-7日太陽にあてる。固まったものを気をつけて剥がす。
ウズベク料理補遺2 終わり