●PCのリサイクルを考える(1997/11/10)
●内分泌攪乱物質で人類の未来はどうなるの(1997/10/29)
●ダイオキシン発生源としての家庭ゴミ(1997/10/20)
●共同購入もゴミを増やす(1997/10/20)
しかし、新炉建て替えによってプラスチックの焼却が決まり、ダイオキシン発生を心配した市民は反対をした。また、同時に炉の運転部門を民間委託することになり、職場が奪われるということと、焼却の中身に責任が持てなくなるという理由で市の職員労働組合(以下市職労)も市民とともに反対運動を展開した。ハンストや署名運動、市との交渉を繰り返したが、市は焼却を強行して現在に至っている。この時の市職労は委員長の半年の停職をはじめ、多くの組合員が厳しい処分を受けた。
また、この強行にあたり、一般市民にはダイオキシン発生については、新炉が最新鋭であるため試運転の結果も厚生省の指針を下まわったために安全であると発表した。しかし,この安全宣言についても次の二つの点で疑問がある。一つめは、試運転の時期には市民はまだ分別をしており、試運転に使ったごみは、実際に市民がプラごみを混ぜて出したものではなく、市が適当にプラスチックを混ぜたものであること。二つめは,ダイオキシンといっしょに発生するジベンゾフランが測定されておらず、正確な値とは言えないことなどである。
二人目は、東京都板橋区の清掃工場現場労働者の岸浪勇さんで、プラスチックを燃やすと炉内にクリンカが発生し、炉壁についたものを削り取る作業や、炉の清掃でも炉内に入ることが多いので、ダイオキシン被爆が心配であるとの証言を得た。
三人目は医師の高橋晄正さんで、ダイオキシンによるひとや動物の免疫力の低下やガン,遺伝毒性などの危険性、また乳児への影響は深刻であるなど多くのデ−タをもとにこれらを証言された。
その後5回の審尋を経て今年97年8月20日、今までの裁判の集大成ともいえる陳述書を提出し、それをもとに原告代表の主尋問で原告の思いを裁判官に訴えた。
また、埼玉県の久喜、宮代衛生組合では,プラスチックの焼却を止めてダイオキシンを減少させた。ダイオキシンを減らすことを真剣に考えるならばどこでもできるということを実証するものである。今後は特に塩ビは絶対に燃やしてはならない。しかし、ここに至って国はごみ発電や焼却炉の拡大、広域化を打ち出してきている。これらはごみの減量化やましてダイオキシンを減らす方向とは反対のものである。
裁判官は今まで市民が訴えてきたことを十分にとりいれ、国の姿勢に流されることなく将来の環境づくりを視野にいれた英断を期待するものである。
※文責:信長たか子
しかしハードの進化とともに,OSもBASIC→DOS→WINDOWSと代わるに及び、NECの拡張路線では対応できなくなり,拡張性が高く結局は長く使えるであろうAT/PC・DOSVマシーンの方向へ。いっそ好きなスペックの部品を組み立てよう,という流れになるのは当然か。WIN95騒動もずいぶん昔のような気がしますが,まだ2年前の95年のことなのですね。世界中がWIN95で大騒ぎで普及しているかと思えば,アメリカではつい最近までまだまだWIN3.1が現役。ムードに押し流されずに,必要ないものは決して買わないというのがアメリカの消費者のえらいとこ。日本では,わざわざWIN95にするために,どれくらい無駄な買い換え需要があったのでしょうかね。
いくらAT/PCの方が拡張しやすく長持ちするといっても,これほどスペック競争になってしまうと,やはり買い換え,PC廃棄ということになります。まあ日本橋とか秋葉原とかの電気街では,下取りしての中古市場もあったのですが,これだけ高スペックの新製品が低価格で出ると,価格面で市場の維持は難しいと思います。AT/PC機であれば,障碍(しょうがい)を持った人用にチューンアップして使ってもらうとか,開発途上国に寄付しようという運動もあります。
PCとしての再使用ができなければ,金属やパーツ単位でのリサイクルになるでしょう。PCや中に使われている半導体は高価な卑金属類が使われていることが多く,また製造時での洗浄剤のフロン使用を考えると,無駄なゴミにはしたくありません。家電ではようやくリサイクルの兆しが見え始めています。PCのリサイクル事情についてはほとんど手つかずで、今後の課題だと思いますが,国内大手のNECや富士通は販売店ルート経由での回収やリサイクルを始めようとしているようです。これからはPC購入のチェックポイントの一つに,各メーカーがどのようなリサイクル体制を持っているか,メーカーの姿勢というのも大事な点だと思います。
また,最近少し注目を浴び始めているのが,コピー機やレーザープリンターで使用されているトナー・カートリッジのリサイクルです。レーザープリンターも安くなってきたので,家庭で使用されている方も増えてきていると思います。使い終わったカートリッジは回収しましょう,という注意書きは付いているものの,もう少しうまいリサイクルはないものか。トナー詰替をやってくれるところがあります。いろいろなところがあると思いますが,中部リサイクル運動の会を紹介しておきます。5〜6回はリサイクル(トナー詰め)可能ですし,価格も新品の約7割程度だったと思います。1本予備の空カートリッジがあるのなら,今後は新規に購入する必要はないくらいです。
しかし,その便利さの半面,さまざまなマイナス面もわかってきています。医薬品は使い方を間違えれば副作用として薬害をもたらし,また大量に使用された農薬は農民の農薬被害や農産物の農薬汚染,環境汚染をもたらしました。夢の物質PCBは食品公害をもたらし,今なお処理方法は見つからず厳重に保管するしかありません。プラスチックは包装ごみとしてゴミ量の増加をもたらしただけでなく、焼却を通してダイオキシン汚染を引き起こしています。
このようなPCBや農薬,ダイオキシンなどの化学物質は、人体や生物に対してさまざまな被害を与えてきました。例えば,発ガンを引き起こしたり,遺伝子を傷つけたり,免疫力の低下,アトピー・アレルギーなどを引き起こしているのではないかとも言われています。しかし最近の研究で,別の視点での,しかも生命にとって致命的な影響があるのではと指摘されています。それが内分泌攪乱物質,環境ホルモン,エンドクリンと呼ばれているものです。そのような物質が生命体に入った時に、体内で分泌されるホルモンと分子構造が似ているので,ホルモンに置き換わり、生殖機能の異常や自己免疫疾患,ガンなどを引き起こすものです。
例えば,それは自然界で貝や魚,ワニなどに生殖異常を起こし、雌雄の逆転,雌雄両性の出現,生殖器の発育不全,孵化率減少などの例が報告されています。自然界の生物にだけ起きて人間には影響がない,と考えるのは都合がよすぎます。人間に置き換えて内分泌攪乱物質との関連が疑われている健康被害は,精子の減少・精子運動機能の低下・精子奇形率上昇,精巣ガンや前立腺ガンの増加,子宮内膜症や不妊症,子宮ガン・卵巣ガン・乳ガンの増加,アレルギー・自己免疫疾患などです。
でそのような影響を与えると考えられている物質は,PCB,ダイオキシン,有機塩素系農薬,DDT,有機スズ(船底防汚塗料や漁網防汚剤),生活排水や製紙工場排水の中に含まれる未知の物質,水銀,鉛・カドミウム・ベンツピレン(車の排ガスやタバコの煙),非イオン系界面活性剤(ノニルフェノール/マイルーラというフィルム避妊薬に使用),プラスチックの可塑剤(ビスフェノールA/最近ほ乳瓶や子ども用食器からも検出)などと,かなり広範囲な物質が指摘されています。
アメリカで96年に出版され,最近日本でもようやく翻訳された「奪われし未来−Our Stolen Future」(シーア・コルボーン他著/長尾力訳/翔泳社/1700円)は,60年代に農薬や化学物質による環境汚染や生命へ被害を告発し,その後の環境問題に大きな影響を与えた,レイチェル・カーソンの「SilentSpring(沈黙の春))」(新潮文庫)になぞらえて,90年代の「SilentSpring」と呼ばれているそうです。97/10/29付朝日新聞のひと欄で奇しくもシーア・コルボーンさんの紹介がありましたが,なかなか人間的な魅力のある方のようです。話は脱線しますが,大学時代に「SilentSpring」(そのころの本のタイトルは「生と死の妙薬」)を読みたくて,古本屋を梯子したことを思い出します。大学で(神戸大学農学部)のゼミで「SilentSpring」を輪読していたのは,もう23年も前の話です。
アメリカでは,この本の出版に対応したEPA(米国環境保護庁)が,本で指摘されたような現状データやEPAの姿勢を公開している。日本の環境庁でも内分泌攪乱物質に対する中間報告がまとまったところで,今後も一層の研究や調査に取り組んでいって規制に向かってほしい。
「内分泌攪乱物質」についてのまとまった文章はまだ少ないようですが、いくつかあげておきます。
国内でのダイオキシン発生量の約8割がゴミ焼却場からだと言われています。しかもその原因として一番疑わしいのが、塩素を含むプラスチックゴミです。代表的なものは、塩化ビニールと塩化ビニリデン。家庭ゴミで出る塩化ビニールには、卵ケースやトレイ、食品包装用フィルムやラップ、調味料や化粧品・シャンプー類などのボトル、消しゴムなど。農業用ではマルチ、トンネル、ハウス用資材など。
塩化ビニリデンの代表的なものは包装ラップで、クレラップとサランラップ。コープやダイエーなどではポリエチレン製のものが市販されています(多少くっつきにくいですが)。あとハムやソーセージ、かまぼこ、豆腐などの包装材。 もちろん、塩素を含んでいないプラスチックゴミでも、燃やせば有害ガスを出したり、二酸化炭素を出したり(地球温暖化問題に関わる/コープこうべのCTFトレイも燃やせるということだったが)、焼却時に高温になり炉を傷める、などの問題を抱えています。
今すぐ私たちにできることとして、@ラップを使わない工夫。もしどうしてもラップを使うのなら,ポリエチレン製を使いクレラップ・サランラップは使わない、A他のプラスチックゴミは、燃やすゴミには出さずに不燃ゴミに出す。スーパーやコープなどで回収している場合はリサイクルに。 (稲田)
例えば各地で有機運動で共同購入されている牛乳は、低温殺菌牛乳(パスミルク)といって63℃30分くらいの殺菌温度の牛乳です。しかし、ゴミや資源エネルギー、味の面から考えると紙パックよりも牛乳瓶の方が再利用可能で望ましいわけですが、実際上包装形態が瓶→紙パックにすでに移行している現在、新たに瓶を導入には設備面で多大なコストがかかります。また何よりも、遠方よりの共同購入になることが多く、重い瓶を配送する→グループで分ける→家に持ち帰る→瓶を洗う→ステーションに持参→回収→再使用、を考えるとガソリンの使用増、配送者の負担増、会員の負担増など、エネルギー面でも労力面でもかなりな負担増になってしまいます。ヨーロッパの生協などでは、エネルギー収支を考えて紙パックもやめてポリエチレンパックをすすめているところも出てきています。
日本では、良質の紙パルプの再利用をはかろうと、牛乳パック回収運動が盛んです。せめて、飲み終えた牛乳パックは、水洗いして開き回収ルートに乗せてください(スーパー、コープの店頭でも回収箱を置いている所が増えています)。氷上酪農の配送車でも回収しています。
また牛乳パックの回収だけでなく、リサイクルされた再生品を使ってこそ、リサイクルの輪は回っていきます。牛乳パックの再生品としては、トイレットペーパーやティッシュがあげられます。特にコープこうべのトイレットペーパーは再生紙100%ですので、ぜひ利用してください(各地のコープでも同様だと思います)。ただしティッシュで大手製紙メーカーのものは、ほとんど新パルプ100%です。コープこうべで、「グリーンキーパー」という100%再生紙ティッシュとポリエチレン製の入れ物が販売されています。これもおすすめです。
求める会でもニュースや注文用紙などにたくさんの印刷用紙を使います。印刷用紙は、中部リサイクル運動市民の会が開発した、新聞紙再生紙100%の「エコペーパー」です。少し紙に腰がなく、塩素漂白していないためか紙がすぐに日焼けしてしまいますが。(稲田)