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10月8日、今日は澄夏が大森の我が家へ戻ってくる日だ。一般的に里帰り出産の場合、すでにレポートした1ヶ月検診と呼ばれる新生児の健康診断を終えてから自宅に戻る。そういう意味ではもう少し早く戻してもよかったのだが、たまたま私が珍しく土日が休みの週ということで今日がXデーとなった。荷物は多いし、なによりも大森の自宅は狭くてベビーベッドの置き場を作るために寝室のダブルベッドの向きを変えるという力仕事があったので、親戚の助けを借りることになった。親戚に部屋を見られるとなるとさすがに私も慌てて、前々日に汚れた壁を拭き、擬似独身の2ヶ月間で一度しか使わなかった掃除機をかけ、ここだけの話だけど一度も洗わなかった浴室を前日にバスマジックリンで念入りに清掃した。誤解があるといけないので付け加えると、妻が里帰りする前は風呂掃除は私の仕事であり、尻を叩かれ叩かれほぼ日課としてこなしていたのである。また、引越し当日は晩ご飯など作る余裕もないだろうと思い、牛肉とたまねぎとにんじんとじゃがいもとエリンギを入れたカレーも作っておいた。

今回は幸運なことに妻の友人(主として先輩ママ)やお向かいさんからいろんなものを貰ったり借りたりしたので、ずいぶん助かった。クーファン、ベビーバス(お部屋で沐浴させるためのプラスティックのお風呂)、A型ベビーカー(新生児から使える大型のベビーカー。首が座ってお出かけが頻繁になったら軽快なB型に普通乗りかえる)、ベビーキャリー、メリー、ジム(ともに子供の気をそらせてそのスキに息を抜こうとするママのための道具)、耳で測る体温計、新生児用衣服などなど。まったく持つべきものは友でありよき隣人である(みなさん、感謝してます)。そんなこんなで大急ぎで歓迎準備をなんとか整え、茅ケ崎入りした私は我がダイエーホークスのV2を見届け、深い眠りについた。

さて、荷物が多いのでレンタカー屋でバンを借り、私と義兄は車で、妻と義母と澄夏は電車で大森へ向かった。東海道線は当然グリーン車である。娘はやはり本番には強いらしく、ここでもほとんど悠然と眠っていたとのことである。蒲田に住む義弟も集合し、荷物の運び込みはあっけなく終わった。ダブルベッドを移動させた寝室は今後徐々に娘のための部屋と化していくのであろう。部屋を整理しおっぱいあげて(あげるのは私ではない)げっぷさせて最近ブツが2割ほど増量したオムツを替えたりしていると、あっという間に夜になった。「これはいかん!」ということで、慌ててダイエー系の「マルエツ」というマーケットへ行って妻に頼まれたバスマットやオムツや麦茶(ウーロン茶はカフェインが含まれていて母乳によろしくないらしい)を買ってきた。帰ってから気づいたことだが、いかに優勝セールとはいえオムツはドラッグストアの方がずっと安い。一杯の荷物を抱えてふらふらしながら自転車で帰ってきたのに悔しいことである。しかし、生鮮食料品などはおおむね安いようだ。「マルエツ」の店員が常連客に「今年の人出は去年の1.5倍ですよ!」と言っているのが聞こえた。景気が良くなったというよりは、今は安くないとモノが売れない時代なんだろうと思った。安かろう悪かろうの時代は終わっているが、本当にこれでいいのかなあと少し不安になった。

さて、はじめて娘と一緒に入るバスタイム。お風呂の中で石鹸を使うのもナニなものがあるので、抱き抱えて洗い場で手に石鹸を塗って洗ってやったが、なめこかこんにゃくのようにぬるぬるして危うく落っことしそうだ。昔「天才バカボン」で、ケンカの弱い子が身体中に納豆を塗りたくって、いじめっ子の中村くんが掴もうとすると滑ってするりとすり抜けるという話があったのを思い出した。なお、その前に、これまた友人にもらったベビーバスチェアに座らせて楽をしようとしたが、大泣きされてしまった。硬質の肌触りと未経験のリクライニングシートが慣れないせいだろう。そんな風に娘の扱いに気を遣い思わぬ長風呂をしてしまった私は少々のぼせてしまい、仕方なくクールダウンのため「マルエツ」で買ったバーゲンブロー500mlなりを牛肉のたたきをつまみに断腸の思いで飲み干したのであった。

パパのホーチミンTシャツに
深い意味はありません