<<目次へ 頑固な逆子 次へ>

子育てに必要な道具は概ね揃えたらしい。メーリングリストの「ぷれままクラブ」や雑誌の「たまごクラブ」で情報も収集したらしい。産休とって里帰りして三食昼寝付きで、あとは産まれるのを待つだけという状況なのに、我が子は29週目の検診で逆子と診断されて以来、頑ななまでに逆立ちしようとしないらしい。逆子体操はお腹が張るだけで効果がない、と産婦人科の先生には力説されたので、それではと東洋医学にすがってお灸なんぞも試したみたけれど効果なし。37週目の検診でついに最後通牒を突きつけられ、切腹することになった。

手術の前の日は最後の晩餐ということで激励の意味も込めてローストビーフで有名な「鎌倉山」で鉄板焼きのお高いコースなどいただき(ホントは様子を見に行っただけなのにエレベーターが開いたらスタッフが勢揃いしていてとても逃げられなかったのだが)、いざ手術室へ。切られる身も辛いが、待っている身も辛い。待つこと久しく40分。対面した我が子はテレビでよく見るような「おぎゃーおぎゃー」とはほど遠く「ふえ〜んふえ〜ん」とか細い泣き声を発する2600g台の小さな女の子だった。

おとなしく寝ている時は天使なんだけどねえ。