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いつ妻が応募したのか知らないが、ある日電話で当選の知らせがあった。何でも応募者多数の中から選ばれた5〜6組の母子だけが参加する講習会だという。その日がお休みの私ものこのこついて行くことになった。さて、タッチケアとは何か? 日本タッチケア研究会(実体ある組織なのか極めて疑問ではあるが)のパンフレットによると、タッチケアは母と子の結びつきを強め赤ちゃんの発達を促進するもの、とされている。つまりは暖かい部屋で声を掛けながら赤ちゃんの身体を撫で擦ることによって、赤ちゃんに愛情を伝えて情操の発育を促すというものだ。
当日はベビーキャリーに娘を乗せて蒲田から東急線で沼部という駅まで、そこからは歩きだ。地図に沿って進むと桜坂とある。おお、ここは福山雅治の歌に出てくるあの桜坂なのか、という感動はJ-POP音痴の私にはあまりない。最近ペンキを塗り直したような真っ赤な歩道橋の脇を曲がって100メートルほど行くと見つかった講習会場は普通の住宅であった。インターホンを押して中に入ると、遅刻したわけではないのだが既に参加者は全員揃っていた。予想したとおり、父親なんて私以外にいやしない。(^_^;) 「月曜の白昼にこんなところに来てるなんて、この男は失業者に違いない」という他のお母さんたちの視線が痛かった(被害妄想)。
事前に聞かされていたのだが、この講習会にはNHKが取材に来ていた。何でも「ニュース10」の中でこの講習の内容が紹介されるらしい。たった3分しか放送しないのにスタッフは4人くらい来ていた。BSも含めあの膨大なタイムテーブルを埋めるのに一体何千人くらいのスタッフを抱えているのだろうかとふと思った。さて、助産婦さんの挨拶のあと参加者の自己紹介。見たところみんな20代後半から30代前半の奥様で、4ヶ月から8ヶ月くらいの赤ちゃんを連れてきている。最初から最後までニコニコしている子や、頭頂部だけやけに髪がふさふさしていてテニスの試合中のイワン・レンドルのように鶏冠状になっている子がまず目に付く。ビデオを観た後、床にバスタオルを敷いて実技の開始である。丸裸にしてまずは胸と腹部へのタッチから始める。皮膚が白くなる程度まで圧迫して大丈夫ですとはいうもののなかなか力加減が難しい。腕や足に至っては雑巾を絞るように両手でぎゅうぎゅう締め付けるのだが、骨がどうにかなってしまわないかさすがに心配になる。指は親指の腹で押し上げるようにマッサージしたあと指先をクルクル摘んでポンっと引っこ抜くように離す。娘はこれが気持ちいいようでニコニコしている。うつ伏せにして背中を触ったあと最後に顔を触っておしまい。
こっちが一生懸命お触りをしている間もNHKはカメラを回しつづけていたのだが、一通り終わった後、お母さん一人ずつのインタビューだ。うすうす気付いていたのだが、ずっとニコニコの隣りの男の子にスタッフは目をつけたらしく、その子のお母さんへのインタビューは異常に長かった。だからきっと本番でもその母子を中心に構成するに違いないと思う。まあ我がファミリーはすぐ隣りだから、うまくすれば漁夫の利で映るかもしれないです。(^_^;) 後で聞いた話だが、こういう取材の時は本番で使う使わないに関わらず全員にインタビューしないと、往々にして参加者から不満の声が出るそうで、今日も必ず全員から話を聞くということになっていたそうだ。
取材に関してはもう少し書きたいこともあるのだが、とりあえず番組を見てから誉めるかけなすか態度を決めたいと思います。そんなわけで、皆様におかれましてはぜひぜひご覧いただきますようお願い申し上げます。1月23日(火)22:00からのNHK総合「ニュース10」の中で放映されます。時間はたったの3分ですから、トイレは早めに済ませてお茶の間にご集合ください。我がファミリーの識別法ですが、まず私は緑色のジャケットにジーンズでメガネ、妻は紫のシャツにジーンズ、娘は素っ裸でいちばんはげちゃびんの子でいつも足をバタバタさせています。映らなかったら貴重な時間をごめんなさい。
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