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特許商標ニュース「ザ・マーク」11月号 弁理士 菅原修
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特許商標管理情報 平成12年(2000)11月
ビジネスモデル特許

ビジネスモデル特許の出願件数が、日本では2000年中に10、000件を越すのではないかと言われています。 有効でかつより進歩性のあるビジネスモデル特許がダイナミックにかつ戦略的に出願されてゆくでしょう。

どんどんビジネスモデル発明が特許権として成立してきます。 従来審査基準にアップデイトされていなかった資料は、当然公知資料にはなっていませんので、
審査官は少し進歩性が低いかなあと思っても拒絶するための明確な資料的証拠がありませんので許可せざるを得ず、玉石混淆のままに権利が成立する可能性があります。


ビジネスモデル特許侵害の警告を受けた場合の対策

従来になかった形態の警告であり、対応には相当な専門的知識が要求されるでしょう。
警告を受けた場合は当然従来の手法による対応(権利確認後の積極的手段や消極的手段)の他に特有な対策が必要です。

第一 にビジネスモデルの侵害警告に対しては、自己側の判断はさておき真摯に対応することが大切です。仮に無効の理由を明白に確信して相手にしたくないと思ってもしっかり対応しないままに実施継続しますと悪意の実施として不利な材料になるでしょう。
ビジネスモデル特許の対応にはグローバルセンスが必要です。善意であることの主張が前提になります。



第二 に無効理由の証拠探しの重大性を認識することです。この無効の証拠はどこにあるか、ネットワークを通じて類似のビジネスモデルを探し出さなくてはなりません。
類似のビジネスの実体を調べ、国際的な検索能力が生死を決することになります。
インターネットサーチはもちろん、例えば米国出願であれば情報開示陳述書などを解析しておくことが必要です。



第三 にビジネスモデルの反論証拠は「人証」がこれまで以上に多くなることが予想されます。その分野の研究員との連携や尋問テクニックにより「進歩性の欠如」を人証で反論してゆくことが必要になります。


第四 鑑定の重要性が増すでしょう。侵害成立か不成立かの素人判断は危険と言うべきで、複数の弁理士の複数の鑑定が不可欠になるでしょう。技術的範囲の解釈も経済的商業的な観点からも検討される特殊形態が予想され、専門家の鑑定を前提として対応すべきと言えます。


第五 にクロスライセンスを検討します。ビジネスモデル特許はコンピュータ上にビジネスを実現しているもので、どこかに近似のビジネス着想があり、又微妙にビジネスの仕組みが異なるところがあります。自社の独自のビジネス手法を出願しておき、その相違を主張することや、近似の特徴で逆警告もありうるのです。ビジネスモデル特許ではクロスライセンスが有力な武器になります。


 このように、ビジネスモデル特許で警告を受けた場合には、従前のような調査範囲での対抗資料探しでは、後手に回り頭を抱えてしまいます。より専門的な戦略的対応の必要があることを思い出して下さい。


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