商標登録を受けようとするときには要件がいろいろありますが、そのうちのひとつである識別力について説明します。
識別力とは、商標が登録を受けて独占性を主張するときにその商標に不可欠な要件であり、ある商品と他の商品とを区別するために必要な商標の要素要件というべきものです。
商品や役務によって識別力の判断は異なり、さらには市場の状況が加味されることがありますので、判断は時代を反映して難しく、それ故、識別力に関する判例も数多くあります。
判断が困難な事例は、専門家に任せるとしても、ある程度の例を知っておくことは、商標選定の際に有用です。
選択しても識別力が無く登録の見込みのない例。
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普通名称の場合;商品「時計」に、「tokei」という商標 |
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慣用商標の場合;ホテルの名称に、「観光ホテル」という商標 |
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内容商標の場合;自動車の名称に、「デラックス」という商標 |
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姓や名称の場合;ありふれた姓で、「佐藤」とか「山田」という商標 |
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単一記号等の場合;簡単な一文字で、「1」とか「Q」という簡単な商標 |
以上のような商標は、自他商品・役務の識別力がない商標として、登録を受けることができません。
一見当然のようですが、具体的事例になりますと、実は、軽々には判断できないことがまま多くあるのです。
商標の選択は、なるべく覚えやすいものを選定するために、商品や役務に関係する語句を選択することが多いからです。
では、最近の判例を紹介します。
この逆の結論も有り得るほどに判示事項は微妙です。 |
| *東京高裁(平15行ケ42号)判決;商標「ベアー」事件 |
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カタカナ「ベアー」という商標は、「被服・履物」については、多数の「Bear」等の商標が実際使用されているので、被告の使用に関する特段の事情が無い限り、自他商品識別機能を有しない。 |
| *東京高裁(平15行ケ380号)判決;商標「Dr.Rath's
Vita-C」事件 |
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当該商標の後半部「Vita-C」は、ビタミンCを想起させる格別特異性の無い略称で、これだけが現実の取引の場で用いられるような場合はない。 |
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