
商標登録を受けようとするときには要件がいろいろあります。
登録できない商標としては、偽ブランドのような盗用商標やそれに似たものなどのほか、
具体的登録要件といわれる多くの規定があります。
今回は、「公益性に反する商標」は登録されないということについて説明します。
「公益に反する商標」を、国家機関の特許庁が独占権を与えて保護する理由はもともとありませんが、
しかし、どの程度が[公益性に反する]のかは他の法律や商業秩序などを勘案して判断されるものです。その場合「公序良俗を害するおそれがある商標」の概念とも区別して理解しておくことが必要です。
「公益に反する商標」の例として、商標法第4条第1項第1号があります。
商標法第4条第1項第1号は、「国旗、菊花紋章、勲章,褒章、又は外国の国旗と同一又は類似の商標は、登録を受けることはできない。」と規定されています。
一般私人に独占させることで国家の尊厳等を害すようなことは好ましくないので、商標の外観をみて公益上支障がある商標は、登録しないという規定です。只、国旗とは? 菊花紋章とは? 勲章・褒章とは? 外国の国旗とは? と考えますと、結構意味が特定できず難しいものです。
|
| (1) |
「国旗」とは「日の丸」の図ですが、赤と白の比率を違えた場合等はどうするの? |
| (2) |
「菊花紋章」とは天皇家の紋章ですが、菊の弁の数や芯の異なるもの、半分の菊紋は? |
| (3) |
「勲章・褒章」でも、昔の勲章や、勲章の一部を取り込んだデザインはどうなるの? |
| (4) |
「外国の国旗」とは、わが国が承認していない国の国旗も含むの? |
| (5) |
「これらと同一又は類似の商標」とは、国旗の類似判断は、一般商標の類否と同じ? |
| など、立証が難しいだけに時代感性が問われます。実務では、「公益性に反する商標」の範囲を適正に運用するために、詳細な運用基準を設けて対応しています。 |