ソリッドとボイド
(作成日00.0329)
ソリッドは固体、ボイドは空間という意味だが、建築的にはこれは反語として使われている。ソリッドとはモノ、ボイドとはソリッドが占有している残りの空間のことをいう。
以前の日本人の生活は、つつましやかで少ないもので暮らしていた。しかし、アメリカ型の生活スタイルが入り込み、豊かさとはどれだけモノを持っているかということになり、限られた住空間に、可能な限りのモノで埋めつくし、それでも購買意欲は衰えず、トランクルームなるものも生まれた。
しかし、バブルの崩壊とともに、モノより心といわれるようになり、「モノが多い」というのは、けっして誉め言葉ではなくなってきた。
幸い私たちはバブル時代、その恩恵を受けずに、海外でリュックサック一つの生活を続けてきた。海外での生活で学んだことは多くあるが、一つはモノがふえればふえるほど行動が束縛され、フットワークが鈍るので、旅人にとってモノがふえることは致命傷だということである。
モノを持たないことで、豊かな空間を得ることができるかというとそうでもないが、私たちの暮らしは、モノ以外の部分、ボイドを大切にしたいと思う。
それには、逆にソリッドが重要になってくる。空間を切るものが、いかに自分たちの感覚にあったものかどうかがポイントだ。そのために、材質、質感にこだわり、リフォームを考えることにした。
写真は、ベランダ越しに花見ができる我が家 庭がなくても借景があるさ
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