体表点字

 点字は視覚障害のある人にとって世界共通の文字です。1825年にフランスの視覚障害者ルイ・ブライユにより発明されました。それから180年以上を経た現在は、コンピュータが生活の周囲のどこにもある「ユビキタス環境」となりました。これまで、長年にわたり、この点字を指以外の体表で読めるようにする方法を求めてきましたが、コンピュータ技術の発達により、21世紀に入ってその希望がかなえられました。

 B-brllを2006年11月のサイトワールド(第1回)において初めて発表しました。この時は点字の点を表現する振動子は点字の点数に合わせて6個でした。更なる研究の結果、それから1年を経て、B-brllの振動子を2個にするまでに成功しました。

●体表点字装置「ビーブル(B-brll)」の開発
 ビーブルは、単体でもコンピュータと接続しても使用可能な、各種の体表点字の応用ができる中心的な装置です。「ビーブル」の名前は、「体表点字(Body-Braille)」を短くしたものですが、"Braille"(点字)は言うまでもなく、点字発明者の「ブライユ」の名前の文字でもあります。それに、点字の1点を表わす振動の「ブルブル」という柔らかい感触を象徴してこの名称にしました。

●体表点字の本質
 これまでの点字は、視覚に障害のある人が点字の書いてある場所に手を差し出さないかぎり読めませんでした。それに対して体表点字は、その情報が電波などの信号によって体の表面に積極的に伝わってきます。この新しい点字のチャンネルを、点字印刷物、点字ディスプレイに合わせて利用することにより、点字が一層誰にも使える便利なものになります。中途失明で点字を指先で読みにくい人も、体表点字なら非常によく読めることも分かっています。つまり、体表点字は、ルイ・ブライユの点字の21世紀的展開なのです。

●2振動子による体表点字
 従来は6個の振動子を体表上に装着していましたが、新たに2個の振動子のみでできる方式も開発しました。

●体表点字の応用
 次のような基礎実験も行っています。
1.一人住まいの盲ろう者に対する遠隔からの支援
 「テレサポート」(テレビ携帯電話遠隔支援)により、テレビカメラで映した缶詰などの文字を、遠く離れたサポーターに体表点字を使ってすぐに説明してもらうことができます。また、手紙なども読んでもらえます。
2.視覚障害者の歩行支援
 電車や自動車などの騒音が激しい場所では、視覚障害者は周囲の状況を正確に把握することが難しくなり、音声だけで適切な情報を提供できないこともあります。体表点字なら、騒音に妨げられることなく情報を伝えることができます。
3.聴覚障害者への応用の可能性
 電波によって伝えられる体表点字を用いれば、音声による呼びかけを受けられない聴覚障害者に対する呼び掛けも可能となります。

 以上のように、体表点字は聴覚障害者を含めた点字の新しい表現方法であり、また技術でもあります。
 皆さん、どうぞご支援をよろしくお願い申し上げます。

社会福祉法人桜雲会
 理事長 高橋昌巳
体表点字研究プロジェクト
 代表 長谷川貞夫
筑波技術大学 情報システム学科 教授 工学博士  佐々木信之
 群馬工業高等専門学校 電子情報工学科  大墳  聡

お問い合せは桜雲会まで


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