◇第19回◇
御伽噺(おとぎ話)や童謡について
童話(御伽噺)や神話について
「むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが おりました。おじいさんは 山にしばかりに、おばあさんは 川にせんたくに行きました。……」
これは、「桃太郎」の出だしの一節で、幼い頃、親から子守唄代わりに何度も聞かされたものである。
また、これは戦前の小学校2年生の国語の教科書にも載っていた。
一口に童話と言っても色々あるが、日本の御伽噺(おとぎ話)的なものでは、「浦島太郎」「花咲か爺」「一寸法師」「カチカチ山」「舌切りすずめ」……等々沢山ある。
外国のものでは、アンデルセン、イソップやグリム童話等面白いものがいっぱいある。
いずれも、幼い頃、親から聞いたり、絵本や教科書で見たり、想い出として懐かしいものばかりだ。
私は、神話についても、古事記とか日本書紀などと難しいことは言わず、御伽噺と同じように考えたい。
「天の岩戸」「稲葉の白兎」「八岐大蛇(やまたのおろち)退治」「草薙の剣(くさなぎのつるぎ)」……等々。
そこには女性の神様(天照大神)あり、
思いやりのある優しい神様(大国主命)あり、荒っぽいが強い神様(須佐之男命)ありで、登場する神様も夫々個性があって面白い。
特に神話については、戦後、史実に反するとか、神道に通じる、更には軍国主義に通じるという理由で、排斥されてきたが、現実離れした神話を、歴史上の事実と受け取る者は居ないし、神道などとやかましく言うことも大人気ない。ましてや軍国主義とは関係ない。
神話は、外国にも沢山あり、ギリシャ神話等は、その代表的なものだろう。
我が国の御伽噺や神話も、もっと大事にしたいのだが、親から子へ伝えようにも、今の親達には、物語のあら筋さへ知らぬ者が多いだろう。
幼児向けの楽しい絵本等の形で広まることを願っている。
童話、御伽噺や神話は、いずれも現実離れした空想の世界であり、子供達を楽しい想像の世界に導いてくれる。
また、教訓的なことや道徳的なことも 多分に含まれており、幼児期の子供達の情操教育にも 大いに役立つはずだ。
童話や神話をもっと見直し、子供達に触れさせることは、子供達の健全な育成に有意義なことだと思う。
テレビの幼児番組も結構だが、幼児たちには、もっともっと絵本にも親しんでもらいたい。
昔の童謡や唱歌を歌い継ごう
「うさぎ追いしかの山、小鮒つりしかの川…」これは、昔の小学唱歌〈ふるさと〉の一節である。
今では、兎は動物園でしか見ることはできないし、一般の人々には、小鮒釣りどころか、めだかさえお目にかかれない時代だ。
「我は海の子白波の、さわぐ磯辺の松原に…」という唱歌があるが、今では海は公害で汚れ、泳げるところは少ないし、松も公害や害虫にやられ、およそ歌詞のような風情があるところは ほとんどない。
「海は広いな、大きいな、行ってみたいな、よその国」今やグローバル化した世界は狭くなり、外国へ行こうと思ったら、いつでも飛行機で一っ飛びで行けるが、当時は世界は広かった、遠い遠い外国とは 一体どんな所だろう、外国へ行くことなど夢の又夢だった頃の好奇心や願望が窺える。
これらの歌は、前記の童話やおとぎ話と違って、当時の情景を よく反映している。
今からみれば、公害も無く、自然豊かな、まことにのどかな良き時代だったように我々に感じさせるのは、優れた歌が多いからだろう。
昔の歌とは言っても、そんなに古い時代ではない。
我々の親が子供だった頃、せいぜい祖父母の時代のものだ。
その頃の、よき時代の情景をせめて童謡や唱歌の形ででも後世に伝えていきたい。
新しい歌も結構だが、童謡や小学唱歌に限らず、昔のいい歌は、我々の心を癒してくれるし、いつまでも歌い継いでいきたいものだ。(2001.12.01)
次回は〔第20回〕
「今年最後のページに書き足したいこと」(2001.12.15)
【出来事】
- 11月20日 イチロー アメリカン・リーグMVP受賞決まる
- 11月22日 大成火災海上保険 経営破たん 更正特例法申請(負債総額4131億円)
- 11月25日 九州場所千秋楽 横綱武蔵丸優勝(13勝2敗)
- 11月26日 田中外相 パキスタン ムシャラフ大統領と会談(於イスラマバード)
- 11月28日 関脇栃東(玉ノ井部屋)大関昇進
|