◇ これまでの云 い た い 放 題 ………◇ これまでの云 い た い 放 題 ………◇ これまでの云 い た い 放 題 ………
【2005/06/01】



◇第103回◇
JR西日本の事故とマスコミ報道

 去る4月25日 尼崎市のJR西日本 福知山線で発生した列車脱線衝突事故について、マスコミは 連日これを大きく取り上げた。
テレビを見ている側からすると、またかと うんざりした。
それは、報道が事故の核心から外れ、こんなことまで、こんなに大きく報道する必要はないのにと思われる部分が かなりあったからだ。

 事故の原因は、運転士の安全無視の無謀運転以外の何ものでもない。
なぜ、不適格者に運転をさせたのか。なぜオーバーランが多いのか。
運転士の技能教育や訓練はどうなっているのか。安全教育は、充分行われているのか。
等が問題の焦点だろう。
しかしマスコミは、こんな問題には、あまり焦点を当てなかった。

 まず出てきたのが、事故電車に たまたま通勤客として乗り合わせていた運転士が、救助活動を行わずに そのまま出勤したことが けしからんということから始まった。
マスコミは、これを大きく取り上げて非難していたが、これは、事故の本質とは関係ない。
彼には、職場に定時に出勤して、運転業務という本来の任務が待ち受けているのだから、彼の行動は 非難さるべきことではない。
この場合、この運転士がとるべき行動は、会社と連絡をとって、上司の指示を仰ぐことがベストだっただろう。しかし、この場合そこまで期待できただろうか。
皆さんに聞いてみたい、このような とっさの場合、あなたならどうする?と。
 その後も、本件の核心でない部分ばかりが、マスコミで大きく採り上げられた。
例えば、社員がボーリング大会を行なった、その一部は2次会の宴会にも出席した、ボーリング大会に参加した人員を会社は、当初少なく発表して、後で訂正したのは けしからん等とあまり意味のないことを針小棒大に報道している。
更に、宴会をした、社員旅行をした、ゴルフをしたのはけしからん等と大々的に報道しているのは、JR西日本叩きの報道キャンペーンとしか思えない。
 大きな事故を起こしたのだから、経営側の人は 私生活の面でも 謹慎的な行動が求められるだろうが、事故に直接関係がない社員の私的な行動まで非難して 大きく報道する必要があるのだろうか。人権侵害の恐れはないだろうか。
もし 仮に私が事故に関係がないJR西日本の社員だったら、以前から予定されていた休日のゴルフなら、私は多分ゴルフに参加したかもしれない。
事故に関係がない社員が、以前から予定されていた行事に参加することは、それほど非難さるべきことではないと思う。
 善良なJR西日本の社員が、理由もなく 嫌がらせを受けるケースが続発している。このような人権侵害の原因を作ったのはマスコミの責任だ。
マスコミの影響力は極めて大きく、それだけに責任も重いと言うべきだ。

 マスコミは事故の核心部分をもっと掘り下げて報道してもらいたいと思うのだが、的外れなことばかり報道している。
  例えば、「社内の再教育が厳しく、運転士にプレッシャーを与えていたのが影響している」という運転手の証言を報道したり、規則違反者に対する「日勤教育」では、草むしりをさせたり、反省文を書かせたりしていたこと、オーバーラン等の運転ミスを犯した運転士らに対し、ボーナスから5万円〜10万円をカットしていたこと等が、運転士への圧力になっていた等と報道している。
 人命を預かる部門の教育は、徹底してやるべきである。今回の事故を見ると 逆に教育の厳しさが足りなかったのではないかと思われる。
いやしくも、人命を預かる電車運転士は運転免許を持ったプロだ。そのプロが規則違反や運転ミスを犯せば、ペナルティを受けるのは当然だ。(ボーナスからの一部カットも労基法に抵触しない限り問題ない)
特に人命を預かる運転士等で、何回も再教育をうけるような者は、不適格者だ。草むしりや反省文、ボーナス一部カットでは生ぬるい、配置転換か解雇すべきだ。人命に関わる部門での温情主義は禁物だ。
また、国土交通省は、このような者に対して、免許取消しを もっと厳しく実施すべきだ。
 テレビで、この事故は民営化の欠陥が露呈したもの、と言う馬鹿げた発言も聞いた。
国鉄時代には、1962年の三河島事故(死者160人)、1963年の鶴見事故(死者161人)等 もっと大きな事故が沢山起きている。
JR西日本には、今だに国鉄時代の弛んだDNAが残っていると言うべきだ。

 この種の事故の時、いつもマスコミは 馬鹿の一つ覚えのように「安全を犠牲にした利益優先主義が事故を招いた」と言うが、そんな簡単な問題ではない。それでは、事故の核心が薄れてしまう。
マスコミは、事故の原因や対策について、もっと核心に迫った責任ある報道をしてもらいたい。 (2005.06.01)

 次回は(第104回)「国連改革」(2005.06.15)
 【出来事】
  • 5月15日 パレスチナ自治政府のアッバス議長が来日(16日小泉首相と会談)
  • 5月18日 「万景峰号」 5カ月ぶりに新潟港に入港
  • 5月22日 大相撲夏場所千秋楽 横綱朝青龍が全勝優勝(14日目に優勝決める)
  • 5月23日 中国呉儀副首相 小泉首相との会談約束を突如破棄して帰国 外交マナーに反するとの批判相次ぐ
  • 5月27日 元日本兵2人がフィリピン南部のミンダナオ島で生存との報道
  • 5月30日 日本相撲協会の二子山親方(元大関貴ノ花) 死去