◇ これまでの云 い た い 放 題 ………◇ これまでの云 い た い 放 題 ………◇ これまでの云 い た い 放 題 ………
【2005/11/01】



◇第113回◇
民 意

 去る10月14日、一度死んだ郵政民営化法案が生き返った。国民が郵政民営化を支持したからだ。
参院で否決された郵政民営化法案を廃案のまま葬っていたら、国会は民意を無視するところだった。
小泉さんが、衆院で可決され 参院で否決された郵政民営化の是非を問うために、前代未聞の衆院解散に踏み切ったことは正解だった。
参院が否決したのに衆院を解散するとは…、相当な自信と勇気が必要だ。
小泉さんには、“民意は郵政民営化にあり”という強い確信があったに違いない。
 解散権の乱用だと批判する人も居たが、総選挙の結果、国会の議決と民意が乖離していたことがはっきりしたのだから、この批判は当たらない。
与党が総選挙に敗れていたら、それこそ 解散権の乱用だと強い批判に晒され、小泉自民党の命取り(政権与党からの転落)になるところだった。
まさに、「勝てば官軍、負ければ賊軍」を地で行ったようなものだ。

 郵政民営化に反対していた野党民主党も、選挙では 民意を考慮して郵政民営化反対の方針を変更し、与党とは郵政民営化の中味で争う方向に転じたが、時すでに遅く、自民党の改革旋風に翻弄され、大敗を喫した。
しかし、民意を重視し 郵政民営化(政府与党案とは中味が違うが)を打出した姿勢は正しい。

 民営化法案に反対票を投じた自民党造反組は、民意の把握を誤ったものと思うが、選挙結果(民意)に従って賛成に転じたのは当然だ。
しかし、政治家として 民意の判断を誤ったばかりか、党の方針に反した行動に出たことは、政党人として取るべき態度ではない。党の方針に反する行動を取るならば、離党して堂々とやるべきで、やはり責任は重いというべきだ。

 共産党や社民党は、選挙後も相変わらず郵政民営化反対を叫んでいる。選挙で示された民意など全く気にしていないようだ。
共産党や社民党は、多数の国民の意思を尊重する政党ではなく、特定の階層の意見を代弁する独善的な政党にすぎない。
民意を無視するこれらの政党は、国民から遊離し、主権在民の民主主義国家にはふさわしくない政党と言うべきだろう。

 選挙の結果、確かに議席数では自民党が大勝したが、小選挙区での得票数では あまり差はないのだから、郵政民営化が民意とは言えないのではないかと言う意見がある(共産党)。今回の自民党の大勝は、小選挙区制がもたらしたことは間違いない。
しかし、我国には国政に関しての国民投票の制度はない、民意を政治に反映させるには 議席を争う国政選挙しか手段がないのだから、票数から 郵政民営化が民意ではない と言ってみても意味がない。

 民意を掴むのに マスコミ等が世論調査を行うが、世論調査の結果が民意だと簡単に決めるわけにはいかない。
問題提起の仕方によって、回答は随分変わってくるからだ。
選挙(国政、地方)で 政党や政治家が、どのように説明し、どう訴えるかで国民の反応は変わってくる。
例えば、増税賛成か、反対かと問えば、皆反対と言うに決まっている。国の財政危機を十分説明し、増税の必要性を説けば、増税やむなしという意見が多くなるだろう。
国民の“声なき声”等という言葉があるように、民意を正確に探るのは、実は難しいのである。

 無責任な政党ほど、「増税賛成か、反対か」式の訴え方をする。
与野党を問わず 責任ある政党は、決して国民に迎合することなく、国民に十分な説明をして自らの政策を訴えていくべきだ。
また、十分な説明責任を果たし、正しい民意形成に努めることも政治の責任だ。
 国民も、それが票目当ての甘い無責任な主張なのか、それとも、真に国家、国民のための責任ある主張や政策なのかを判別する見識を持つことが大切だ。 (2005.11.01)

 次回は(第114回)「靖国問題を考える(T)」(2005.11.15)

  【出来事】
  • 10月15日 イラク 新憲法草案の是非を問う国民投票 (開票の結果は25日に判明 賛成多数で草案を承認)
  • 10月17日 小泉首相靖国神社参拝(秋季例大祭初日)
  • 10月17日 千葉ロッテマリーンズ(レギュラーシーズン2位) プレーオフで福岡ソフトバンクホークス(レギュラーシーズン1位)を3勝2敗で降しパリーグ優勝決める
  • 10月26日 千葉ロッテマリーンズ 阪神タイガースを4勝0敗で破り日本シリーズを制覇
  • 10月26日 テロ対策特別措置法改正案 参院本会議で可決 成立(11月1日の期限を1年間延長)
  • 10月28日 自民党党紀委員会 郵政民営化関連法案に反対した50人の処分を決定 除名1名(野呂田芳成氏) 離党勧告27名等。
  • 10月29日 インドの首都ニューデリー3ヵ所で同時爆発テロ 59人が死亡 約210人が負傷(現地警察発表)
  • 10月31日 自民党役員改選 [幹事長]武部勤(留任) [総務会長]久間章生(留任) [政調会長]中川秀直(前国対委員長)
  • 10月31日 第3次小泉改造内閣発足