◇ これまでの云 い た い 放 題 ………◇ これまでの云 い た い 放 題 ………◇ これまでの云 い た い 放 題 ………
【2006/01/01】



◇第117回◇
2006年の展望

 昨年後半は株価も上昇し、日経平均株価も16,111円で年を越すなど、今年はデフレ不況からの脱却を予感させながら 新年を迎えることができた。(因みに2004年の大納会終値は11,488円 )
この調子でいけば、今年の日本経済には 明るい展望が開けてくるだろう。
しかし、明るい展望とは言っても、過去の高度経済成長期とは 置かれた環境は全く違うし、過度な期待は禁物だ。
 雇用面では、既に人手不足の傾向が見られると言う。しかし、失業問題は、求人側、求職側のミスマッチ(職種や給与等)で、景気が回復したからと言って簡単に解決しそうにはない。
長期的には、少子高齢化や人口減少が 雇用や経済に及ぼす影響を深刻に捉え、今から対応を考えておく必要がある。
(参考⇒平成17年国勢調査の速報値によると平成17年10月1日現在の総人口は約1億2,776万人、前年同期より約1.9万人減少)

 小泉さんは、今年9月の任期到来で辞任すると明言しており、今年の最大の関心事は、ポスト小泉問題だろう。
後継首相については、小泉さん自身が「小泉改革路線を継承し、さらに前進させる情熱を持った人がふさわしい」と言っている。大多数の国民も それを願っていると思う。
改革には、反発や抵抗は付きものだ。これを跳ね返して 改革を実現するためには、多少強引でも指導力に富む強力なリーダーが望ましい。
マスコミは、ポスト小泉候補として、麻垣康三( 麻生太郎、谷垣禎一、福田康夫、安倍晋三 )などと言っているが、現時点では全く予想できない。

 今、我国が抱えている政治課題は沢山ある。
その中心になるのが財政再建だ。これまで、ややもすると目をそらし勝ちだった厳しい課題についても、昨年から ようやく まともに議論されるようになった。
公務員削減等の行政改革、増税問題、医療や年金等の社会保障問題、三位一体の改革(地方分権)等々は、全て 国の財政再建に関わることだ。
増税を検討すべきという意見に対して、今は改革を徹底すべきで 増税検討は時期尚早だという議論があるが、歳出削減だけで財政再建は不可能、増税も必要になることは間違いない。
しかし、増税については、徹底した行政改革、小さな政府作りが見えてこないと、国民のコンセンサスは得られないだろう。
 昨年の総選挙で圧倒的な支持を得た自民党政府は、今年は 選挙はないし 思い切った改革推進に集中できるはずだ。
小泉改革最後の総仕上げの年に、国民は 大きな期待を寄せている。

 イラクでは、昨年9月、新憲法草案が国民投票で承認されたし、12月にはイラク国民議会の選挙も概ね順調に行われた。
しかし、爆弾テロは収まらず、治安回復の兆しはない。
 日本政府は、昨年12月 イラクへの自衛隊派遣の期限到来に伴い、更に1年間の派遣延長を決めたが、先行き不透明な中で、このまま いつまでも派遣を続けるわけにはいくまい。今年半ば頃までには 撤収を決断すべきだろう。

 北朝鮮をめぐる問題は、今年はどうなるだろうか。
 拉致問題について 小泉さんは、口癖のように“対話と圧力”と言うが、北朝鮮が誠意をもって対話に臨んだことはないし、圧力のかけらも かけたことはないではないか。小泉さんの“対話と圧力”とは、口先だけで、国民の強い不信感を招いている。
 小泉さんは、先ず北朝鮮との国交正常化を第一義に考えており、拉致問題がその障害になっているとの考え方のようだ。
しかし、それは間違っている。北朝鮮により 拉致と言う形で 現に我国の主権が侵害されている、その主権侵害を排除することが、今、国家に求められている最大の責務ではないか。
我国としては、今、国交正常化どころではないはずだ。
 昨年 日本政府は 北朝鮮に対し、(1)拉致問題 (2)ミサイルや核問題などの安全保障問題 (3)「過去の清算」を含む国交正常化の3件を並行的に協議したい旨申し入れ、これについて去る12月24〜25日に行われた日朝政府間対話で合意した。
しかし、北朝鮮は国交正常化(過去の清算)を優先し、拉致問題は解決済という姿勢は変えていない。
北朝鮮が望んでいる国交正常化だけが先行する危険性が大いにあると言うべきである。
そもそも、信用できない北朝鮮と この3件のテーマを並行的に協議すること自体が問題で、国益を損なうことになりかねない。
あくまでも 拉致問題が解決しなければ、国交正常化交渉には踏み込めないという姿勢を貫くべきだった。
今からでも遅くはない、拉致問題が進展しなければ、国交正常化交渉は一歩たりとも進めない という毅然たる姿勢で交渉に臨むべきだ。
 今月下旬から 日朝協議が始まることになっているが、これまでの経緯から見ても 対話や協議だけで拉致問題が解決するとは考えられない。
やはり断固とした制裁措置を発動しなければ、解決の糸口は見出せない。
制裁措置を行っても、効果がないと言う意見があるが、効果云々の問題ではない。我国の強い姿勢や決意を示すことこそが大切なのである。

 北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議も一向に埒があかない。
中国、ロシアは元々北朝鮮の友好国であり、盧武鉉政権下の韓国は、日、米よりも北朝鮮寄りになった。(仮に米朝戦争になったら、韓国は北朝鮮に味方すると言われている)
6カ国の構成は、北朝鮮寄りの中、露、韓と日、米という構図になっており、これでは 北朝鮮に圧力をかけて核兵器廃棄を迫る体制にはない。
 北朝鮮への経済支援などは、北朝鮮寄りの中、露、韓に任せて、我国は、拉致問題もあるし 余計な負担を負わないことだ。

 今年は冬季オリンピックの年だ。
2月10日〜26日の17日間 イタリアのトリノで第20回オリンピック冬季競技大会が開催される。
期待される種目も多いし、日本選手の健闘を祈りたい。

 今冬は暖冬との予報に反し、昨年12月には日本列島に強い寒波が押し寄せ、各地に記録的な積雪をもたらし、既に大きな被害も出ている。気象庁は、今年は20年振りの寒冬になると当初の長期予報を変更した。
世界的に見ても、最近は 異常気象も関係して 毎年のように自然災害(風水害や地震等)が発生し、世界各地に深刻な被害をもたらしている。
今年は、国の内外を問わず、平穏無事な年であって欲しいと願わずにはいられない。 (2006.01.01)

 次回は(第118回)「財政再建と社会保障費」(2006.01.15)

  【出来事】
  • 12月15日 イラク国民議会(定数275 任期4年)選挙
  • 12月20日 耐震強度偽装問題で警視庁 千葉 神奈川県警の合同捜査本部 全国6都県117個所を一斉捜査
  • 12月22日 新潟県で暴風雪害により 65万戸に及ぶ大規模停電事故発生
  • 12月22日 厚生労働省 2005年の人口動態統計を公表 同統計の年間推計によると05年は約1万人の人口自然減になることが判明
  • 12月24日 2006年度政府予算案を閣議決定
  • 12月24〜25日 日朝政府間対話 於北京
  • 12月25日 山形県庄内町のJR羽越線で列車事故 特急いなほ14号が脱線転覆 死者5人重軽傷者32人 原因は鉄橋付近での突風か