◇ これまでの云 い た い 放 題 ………◇ これまでの云 い た い 放 題 ………◇ これまでの云 い た い 放 題 ………
【2006/10/15】



◇第136回◇
安倍新総理に期待するもの

 自民党総裁選を圧倒的多数で制した安倍慎三氏は、去る9月26日の臨時国会で首班指名を受け、いよいよ安倍政権が発足した。
異色な総理として国民的人気を誇った小泉さんの後だけに、やり難い面もあるだろう。
しかし、安倍首相の就任直後の支持率は、マスコミ(読売、日経等)による世論調査では 70%を超えていた。安倍新総理に対する国民の期待は、非常に大きいと言うべきである。
 自らの信念に基づき、強いリーダーシップを発揮して 是非 所信を貫徹してもらいたいものだ。
基本的には小泉さんの政治姿勢を踏襲しながら、引き継いだ構造改革路線を更に前進させるとともに、安倍路線を着実に邁進してもらいたい。
“美しい国 日本”を目ざす安倍カラーに期待したい。

 総裁選では 圧倒的多数の支持を得たとは言え、支持票を投じた者が、必ずしも安倍氏の主義主張や政策に賛同しているとは限らない。
安倍政権の前に立ちはだかる党内外からの反発や抵抗勢力の大きな影が、もう見え隠れする。これらの勢力に屈したり、妥協することは、国民の信を失うことに直結すると胆に銘ずべきだ。
改革を進めようとすれば、必ず抵抗勢力は 出てくる。村山政権のように 何もしない内閣では、抵抗勢力は出てこない。抵抗勢力が出てくることは、安部内閣が改革を進め、仕事をしている証拠でもある。
 また、無責任なマスコミや評論家が作りだす世論と称するもの(偽世論)に 惑わされてはならない。
前政権の終わり頃から、マスコミは小泉政治の批判を始めた。例えば、格差拡大、アジア外交と靖国問題、強引な手法(郵政民営化)等々である。しかし、これらは いずれもマスコミが 作り出したもので、国民の声とは程遠い。むしろ国民は、逆に これらも 小泉政治の成果として評価している。最後まで小泉さんへの支持率が落ちなかったことが その証拠だ。
 小泉さんが郵政民営化で用いた型破りの手法も 思い起こしてもらいたい。党内の一部やマスコミからは、やれ刺客だ、やり過ぎだと叩かれながらも、公約実現のために示した小泉さんの執念に、国民は大きな支持を与えたではないか。
 総理大臣は 強大な権力を握っている。衆議院の解散権も持っている。雑音に惑わされることなく、自ら信じる道を堂々と進んでもらいたいものだ。
反対勢力に押し潰されそうになったら 国民に信を問えばよい。破れたら潔く辞めればよい。

 安倍さんの外交にも国民の期待は大きい。
 特に、これまでの中韓両国に対する我国の外交姿勢には問題があった。
すでに 戦後60年、おかしな自虐思想に根ざす謝罪外交、低姿勢外交、事なかれ曖昧外交は、もう沢山だ。
しかし、民主党菅直人氏の執拗な国会質問に対し、安部総理が、謝罪外交の最たる村山(元首相)談話や従軍慰安婦問題を認めた河野(元官房長官)談話を踏襲すると答弁したことは、まことに遺憾である。
村山談話や河野談話は、いづれも事実に反し または 針小棒大に誇張されたものに基づいているからだ。
こんな姿勢からは、本当に日本人として生まれてきて良かった と思えるような“美しい国 日本”は生まれない。

 安倍総理は、去る10月8〜9日 中韓両国を訪問し、首脳会談を行った。首相就任直後の初の外遊先に、中国、韓国を選んだことの是非はともかく、これが「主張する外交」のスタートになることを期待したい。
しかし、相手が相手だけに、今回の首脳会談を評価するのは 時期尚早だ。今後の成り行きを注視したい。
 特に、靖国参拝問題について、安部さんが「政治的困難を克服し、両国関係発展の観点から適切に対処していきたい」と述べたことは、相手国に 参拝自粛の期待を抱かせたようだ。
この発言で、総理が 参拝自粛を迫られるようなことになれば、取り返しのつかない汚点を残すことになる。(我が国の総理は 未来永劫 靖国神社参拝ができなくなる可能性もある)

 安倍さんはタカ派だと言われるが、私はそうは思わない。常に 中国や韓国の顔色を窺って、靖国神社参拝をやめるが如きが 正常であるはずがない。
また、安倍さんはナショナリストだと批判する者もいるが、これは 左翼勢力やアンチ安倍派の中傷誹謗に過ぎない。
正常なナショナリズムは 大いに結構。しかし、今の日本ほどナショナリズムに欠けている国はない。残念なことだ。
 中国や韓国では、政府が反日を煽って 国民の偏狭なナショナリズムを掻き立てて 国内統治に利用してきた。
中国や韓国の他国排斥の偏狭なナショナリズムこそ、我国は堂々と批判すべきであろう。
 外交は常に国益と不可分であり、他国による内政干渉や主権侵害は、決して許さないという毅然たる外交姿勢を国民は期待している。
文字通り“主張する外交”を展開し、我国の存在を国際社会に示してもらいたい。

 内政に関しては 前内閣から引き継いだ懸案課題も多い。
緊急を要するのは、逼迫した国の財政再建だ。
財政再建には、財政支出の削減と増税の両方が必要だが、先ず前政権で成立した「行政改革推進法」に基づき、徹底した行政改革を断行し、財政支出削減に全力を尽くすことだ。
徹底した行革、財政支出削減なくしては、消費税を含む増税を 国民に納得させることはできない。
 安倍さんが憲法改正を大きく掲げているのは頼もしい。しかし、今の政治状況、特に民主党の態度から、憲法改正には まだ相当な時間がかかるだろう。まず「国民投票法案」を成立させ、憲法改正の世論を もっと高める努力が必要だ。
 安倍さんの重要施策に教育問題がある。前内閣から持ち越された「教育基本法」の改正も急がれる。愛国心を盛り込むのは当然だ。愛国心を否定する国はない。
今、問題になっている社会現象は、全て これまでの不適切な教育に起因している。ゆとり教育がもたらした学力低下も問題になっている。
我国の将来の健全な発展のために、教育問題は政治の最重要課題に位置づけるべきだ。
 「防衛省設置法案」や国連の一員としての義務を果たすための「組織犯罪処罰法改正法案」(共謀罪創設)等も前政権からの宿題だ。これらも是非早急に成立させねばならない。

 安倍さんの政治家としての経験は、必ずしも豊富とは言えない。閣僚経験も官房長官を1回しただけだ。
しかし、今回、初の戦後生れ(昭和29年生)の総理大臣が誕生したことは画期的なことだ。
若さを大いに発揮して、古い自民党の殻を打ち破り、タブーにも思い切って挑戦してもらいたい。
 また、自民党は 自ら選んだ新総理を一致結束して盛り立てていかねばならない。
党内から足を引っ張るような動きがあれば、来年の参院選は覚束ない。(2006.10.15)

 次回は(第137回)「北朝鮮の核実験」(2006.11.01)
  【出来事】
  • 10月3日 北朝鮮外務省 (米国の金融制裁措置に対抗して)今後安全性が徹底的に保証された核実験を行うとの声明を発表
  • 10月6日(日本時間7日未明) 国連安全保障理事会 北朝鮮の核実験実施方針に対し中止を求める議長声明を採択
  • 10月8日 安倍首相 中国 韓国歴訪のため北京に向け出発 中国胡錦涛主席と首脳会談 9日韓国へ移動 盧武鉉大統領と首脳会談→帰国
  • 10月9日 北朝鮮 地下核実験を実施したと発表
  • 10月10日 中日ドラゴンズ セ・リーグ優勝決める
  • 10月12日 北海道日本ハムファイターズ プレーオフで福岡ソフトバンクホークスを破りパ・リーグ優勝 (ペナント順位 @北海道日本ハムファイターズ A西武ライオンズ B福岡ソフトバンクホークス)
  • 10月13日 北朝鮮への日本独自の制裁措置を閣議決定(北朝鮮からの全品目輸入禁止 北朝鮮籍船舶の入港禁止等−14日から発動)
  • 10月13日 国連 総会本会議で潘基文氏(韓国外交通商相)を次期事務総長に任命(2007年1月1日に就任)