◇ これまでの云 い た い 放 題 ………◇ これまでの云 い た い 放 題 ………◇ これまでの云 い た い 放 題 ………
【2007/03/15】



◇第146回◇
中国脅威論

 去る2月26日、自民党の中川昭一政調会長が、講演の中で、中国の覇権主義に関して「台湾がおかしくなったら、あと20年の間に 日本は中国の何番目かの省ということになるかもしれない」等と述べて中国脅威論を展開した。同氏は 3月2日にも、中国の国防費拡大路線について「中国が攻める可能性は あるかもしれないが、中国を攻める国はないと思う」と言って中国の軍備拡張主義を批判した。
 前原誠司氏が、民主党代表だった2005年12月 ワシントンでの講演の中で、中国脅威論を述べて波紋を起こした。
中国が、これに反発したのは当然だが、民主党内でも 小沢、鳩山、菅、横路氏等が前原党首の発言を批判した。中国を支持する共産党も この前原発言を非難した。

 最近、中国は 人工衛星の破壊実験をして(2007年1月)、国際社会の批判を浴びた。
中国の軍事費は、ここ19年間 毎年連続して2桁の伸びを示しており、2007年の軍事費も 対前年実績比で17.8%伸びの 約3,509億元(円換算で約5兆3,000億円、財政支出予算の7.5%)になることが明らかになった。しかし、中国の軍事費の実態は 不透明であり、実際の軍事費は、公表された数字の2〜3倍になると言う。
 台湾に向けた短距離弾道ミサイルはもとより、日本を射程に収める中距離弾道ミサイルや米国に届く大陸間弾道ミサイル配備も相当数に上り、中国の軍備増強、近代化には めざましいものがある。
軍備拡張を続け、今や世界第2位の軍事大国にのし上がってきた中国が、特にアジア周辺諸国にとって 現実的な脅威になってきたことは 間違いない事実である。
中国が 共産党による一党独裁国家であることが、一層 脅威に拍車をかけている。
 3月6日 米国政府も、中国の人工衛星破壊実験や増大する軍事費予算に関連して、透明性を欠く中国の軍事力拡大に懸念を表明している。

 特に我が国との関係では、我が国固有の尖閣諸島の領有権問題、東シナ海の我国の排他的経済水域(EEZ)境界線付近での一方的なガス田の採掘等に見られる中国側の姿勢は、まさに覇権主義以外の何物でもない。
更に、我が国に対しては 不当な内政干渉も行っている。靖国神社や歴史認識問題等がその最たるものだが、我が国に 意見を言うだけでなく、圧力をかけて強要するやり方は許すことはできない。
 江沢民前国家主席は、在任中、外交当局者を集めて「日本に対しては 歴史問題を永遠に言い続けよ」と指示したそうだが、この言葉は まだ生きているはずだ。
これまで中国が、国家主導で反日教育、反日行動 (反日デモや日本大使館等への破壊活動等) を行ってきたことも忘れてはならない。

 昨年の安倍総理の訪中を契機に、日中関係が改善されつつある。温家宝首相が4月中旬に来日することになっている。
日中友好が促進されることは 誠に喜ばしいことだ。しかし、真に 日中友好親善関係を確立するためには、まだまだ高いハードルがある。
日本人が 強く抱いている数々の中国に対する不信感を 払拭できるかどうかだ。
そのためには、中国が覇権主義を改め、それを行動で示すことが必要だ。軍備についても透明性を高め、周辺諸国の不信感を取り除かねばならない。軍備拡張主義では 不信感が一層つのるだけだ。
特に我が国に対しては、不当な内政干渉を改め、非友好的な反日教育、反日行動は止めることだ。

 日本人が 中国をどう見ているか、中国に対して抱いている根強い不信感や脅威論について、先方に よく認識してもらう必要がある。
そのためには、前述の 中川自民党政調会長や前原前民主党代表の中国脅威論、石原東京都知事や評論家の桜井よしこ氏らの中国批判発言は、大いに有効である。
 中国では、国家による人権弾圧が行われ、言論、出版や報道の自由も制限されている。
ミャンマーの軍事政権に対する非難は 盛んに行われるが、中国に対する批判の声は あまり聞かれない。
ミャンマーの場合は、近隣諸国に脅威を与えるようなことは全くないが、中国の覇権主義は周辺諸国に脅威を与えている。
我が国の政治家や言論人は、このような中国の反民主的な弾圧体制や覇権主義に対して、もっと非難の声を大きくすべきである。

 日中関係が多少雪解けムードになったからと言って、中国に擦り寄ったり、迎合する姿勢は禁物だ。
近く 超党派の国会議員達によって、「北京オリンピックを支援する議員の会」が結成されるそうだ。(会長が河野洋平衆院議長、加藤紘一、古賀誠、山崎拓、福田康夫、青木幹雄=以上自民、鳩山由紀夫=民主、北側一雄=公明…etc)
これこそ、中国べったり、迎合議員外交と言うべきだ。日本では 多くの人々が中国に不信感を抱いているというのに、これでは中国に誤ったサインを送ることになる。
中国側が、「日本の国連常任理事国入りを支持する議員の会」でも結成してくれると言うのなら 話は別だが。(2007.03.15)

 次回は(第147回)「米 北朝鮮に大幅譲歩」(2007.04.01)
  【出来事】
  • 3月3日未明 平成19年度一般会計政府予算案(82兆9088億円) 衆議院本会議で可決 参議院へ送付
  • 3月5日(日本時間6日朝)〜6日 北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議共同文書に基づく米朝作業部会 於ニューヨーク
  • 3月7日 インドネシアジャワ島中部のジョクジャカルタ国際空港で ガルーダ・インドネシア航空のボーイング737型機(乗客乗員140人)が着陸に失敗し炎上 死者23人重軽傷多数
  • 3月7〜8日 6か国協議共同文書に基づく日朝作業部会 北朝鮮が拉致問題は解決済みの主張を変えずもの別れに終わる 於ベトナム ハノイ
  • 3月11日 大相撲3月(春)場所初日(大阪府立体育会館)
  • 3月13日 大阪発高知行き全日空機(ボンバルディアDHC3-Q400型機) 前輪が出ないトラブルにより高知空港に後輪のみで胴体着陸 乗客乗員60名全員無事