◇ これまでの云 い た い 放 題 ………◇ これまでの云 い た い 放 題 ………◇ これまでの云 い た い 放 題 ………
【2007/07/15】



◇第154回◇
第21回(2007)参院選挙

 いよいよ参議院議員選挙が、来る7月29日に迫ってきた。
党 派今回改選今回非改選合 計
自由民主党6446110
民主党・新緑風会324981
公明党121123
日本共産党549
社会民主党・護憲連合336
国民新党2 24
各派に属さない議員167
欠 員202
総定数121121 242
今回は 与党 特に自民党にとって厳しい選挙だと言われている。
それは、今度の選挙が、小泉前首相の人気絶頂期に 自民党が大幅に議席を伸ばした6年前の選挙で当選した議員の改選期に当たるからである。
今回は、改選議席数121の内、自民党の改選議席は64、公明党12であるのに対して、民主党の改選議席は 僅か32議席であり 今回非改選議席が49議席もある(右表参照)。
自民党が改選議席64を確保するのは困難であり、逆に民主党は、改選議席32を上回ることは確実だろう。
与党が過半数を占めるためには、自民 公明合わせて65議席以上が必要になり、各党の改選議席数から見ただけも 今回は 与党に 厳しい選挙と言える。(今春の沖縄補選で当選した島尻安伊子氏を与党議員に加えれば、与党の過半数確保に必要な最低議席数は 64となる)

 更に自民党にとっては、前農水大臣松岡利勝氏の自殺や農水省所管の緑資源機構の官製談合事件等で支持率が低下していた矢先に、社会保険庁の5,000万件の公的年金の記録漏れの発覚が致命的になっている。
その上、前防衛大臣久間章生氏の「原爆 しょうがない」失言問題での引責辞任に加え、その後も、故松岡氏の後任の赤城徳彦農水相の事務所費が問題になり、自民党に更なるダメージを与えている。
 このように自民党にとって 情勢は極めて厳しく、与党が過半数割れに追い込まれることも 十分想定される。
 民主党としては、敵失による千載一遇チャンスであり、今回の参院選挙に政治生命を賭ける小沢代表の意気込みも分かるというものだ。
しかし、先の通常国会では、参院選の結果のみに執着し、政府提出法案には ことごとく反対して 成立阻止行動に終始した民主党の姿勢は いただけない。
民主党のマニフェスト(政権公約)を見ると、公約実現のためには、約15,3兆円の財源が必要と言われるが、その財源を どこからもってくるのかが 極めて曖昧で、選挙対策用に急造した無責任なものという そしりは免れない。
これでは、民主党の政権担当能力についての国民の不安を 一層高める結果にしかならない。

 自殺した松岡前農水相や久間前防衛相らの任命責任が 安部総理にあることは 確かだろう。
しかし、安部内閣の急激な支持率の低下は、度重なる不祥事によるもので、安部政権の失政によるものではない。
むしろ安倍政権の実績については、次に述べるように評価すべき点が多い。

 最近、政治資金使途の不透明が問題になっていたが、政治資金使途の透明性を確保するための政治資金規正法を早速改正したこと。
度重なる官製談合の不祥事に鑑み、天下りの規制等を盛り込んだ公務員制度改革関連法を、安倍さんは 国会会期を延長してまで成立させた。彼の強固な信念を見せ付けたもので高く評価したい。
 社会保険庁の公的年金の膨大な記録漏れは、前代未聞の不祥事であり、国民の間に大きな不安と怒りを巻き起こし、安部政権を窮地に追い込んでいる。
これは、社会保険庁の長年に亘る杜撰な体質がもたらしたものであり、社会保険庁の責任はもとより、これまでの政府の責任は極めて重い。
これについて 安倍さんは、自分の責任が最も重いと言っている。それは 年金の記録漏れを早期に修復し、国民の不安を払拭する責任は 現総理の自分にあるという趣旨に理解すべきで、年金記載漏れの責任が 安部政権にあるものではない。(首相や厚労相ら関係閣僚が 今夏のボーナスを返上するというが、これは 筋が通らないのみならず 誤解を与える)
この前代未聞の不祥事については、その原因 背景を究明し、責任の所在をうやむやにしてはならない。
 これ以外にも 社会保険庁の腐敗体質に起因する不祥事が多発しており、同庁の抜本改革は急務であり、社会保険庁改革関連法等の成立のため 国会会期を延長したのは当然であり、正解だ。

 その外にも、国民投票法の制定、教育基本法の改正、防衛庁→防衛省への昇格や集団的自衛権を研究する有識者会議の設置等は、我が国の長年に亘る重要課題であったのに、これまでの歴代内閣が先送りしてきたものである。
更には、中国との関係改善、G8サミット等、外交面でもそれなりの成果も挙げているし、教育改革でも実績を示した(教育再生会議の設置、教育関連3法改正)。
まだ発足して10ヶ月に満たない短期間に、これだけの実績を挙げた内閣は、あまり例がないのではないか。
それにも拘らず、支持率は大幅に低下している。
 我が国の将来を考えると、例えば財政問題、社会保障問題、安全保障等々 重要な政治課題が山積しているはずである。
…にも拘らず、 世論というものは、本質から外れた表面の現象のみに左右される(例えば 既に対策が示されている年金の記録漏れや大臣の不祥事etc)。
また、世論形成には、介在するマスコミの影響も大きい。

 参院選の結果は、予断を許さない。
参院で与党が過半数割れになれば、国会は、ある意味では 機能不全に陥るだろう。
与野党の妥協によってのみ政治が行われることになれば、政治は停滞し、後退する。多くの国民が求めている構造改革や規制改革路線は大幅に後退することになるだろう。失われた○○年という時代になるかもしれない。

 与党が敗北すれば、安倍さんの責任論が浮上してくるだろう。 しかし、代わるべき人物は見当たらないのではないか。、(但し、自薦の首相候補は大勢いる)
もし、安倍さんが引責辞任して首相交代という事態になれば、自民党は求心力を失い、政治は混乱するだろう。
 政界再編の動きが出てくる可能性もある。
自民党、民主党 いずれも内部に色々な問題を抱えており、決して一枚岩ではない。不安定な政治ほど、国家、国民にとって不幸なことはない。
参院選の結果次第にもよるが、長い目で見れば、この際 政界再編がベターかもしれない。(2007.07.15)

 次回は(第155回)「捏造される歴史T」(2007.08.01)
【ちょっと一言】
 昭和40年代後半、職場旅行で 九州水俣湾で釣り船による魚釣りをした。
私達の釣り船の近くを真っ白なモーターボートが 猛スピードで格好よく走り抜けて行った。
船頭 指差して曰く 「あれが水俣病の補償金で買ったモーターボートですよ」
 政府は、公的年金記録漏れに関し 虚偽の申し立てをして 不正に年金をせしめる不届き者を、何人位と見込んでいるのだろうか。
年金不正受給の原資は 全て国民負担であることを お忘れなく。
  【出来事】
  • 7月3日 久間章生防衛大臣 「原爆しょうがない」の失言問題で引責辞任を安倍首相伝え了承される 後任防衛相には小池百合子氏(首相補佐官)が内定(認証式は4日)
  • 7月5日 第166通常国会閉会(当初6月23日までの会期が延長されたもの)
  • 7月8日 大相撲名古屋場所初日 (愛知県体育館)
  • 7月10日 パキスタンの首都イスラマバードでイスラム過激派やイスラム神学校の学生らが立てこもるモスク(イスラム教礼拝所) に政府特殊部隊が制圧のため突入 死者120人以上 負傷者多数
  • 7月10日(日本時間11日)米大リーグ マリナーズのイチロー(鈴木一朗)選手 米大リーグ第78回オールスターゲームにア・リーグの1番・センターで出場し MVPを獲得 (オールスター初のランニングホームランを含む3打数3安打 打点2) 於 サンフランシスコAT&Tパーク
  • 7月12日 第21回参議院議員選挙公示
  • 7月14日 台風4号が九州南部(大隈半島)に上陸 15日にかけて四国 本州南岸沿いの海上を東へ