◇第155回◇
捏造される歴史T
何世紀も昔の歴史の信憑性をめぐる学術的な議論なら ともかく、つい最近の昭和時代の出来事が 故意に歪曲 捏造され、それが史実として一人歩きしている。
歴史の解釈や評価は、立場や時代によって多様であっても、歴史上の事実、史実は一つしかないはずである。
歴史認識の問題は、時として国際間の対立にも発展する。
歴史認識をめぐる対立は、日中、日韓間だけではなく、中国と韓国の間にもある。
それは、朝鮮半島で百済、新羅とともに三国時代をなしていた高句麗(BC37年-AD668年)をめぐる問題である。
最近 中国は、高句麗は 中華民族の一部であり 自国の地方政権であったと言いだした。
これに対し、韓国は 高句麗は韓国史の範疇に属することだと強い反発を示し、この対立はお互いに譲る気配はない。(我が国では、戦前から 高句麗は百済、新羅とともに朝鮮の歴史の中で捉えていたと思う)
日中間での歴史認識で、特に問題になっているのが南京事件である。
これは、日中戦争中の1937年の南京陥落の際に、日本軍が30万人もの人々を虐殺したというものだ。しかし、大虐殺事件があったと言うだけで、事件の存在を裏付ける確たる証拠はないのである。
事件の内容や事件そのものの存否をめぐって論争になっている。
当時南京の人口は、20万人前後と推定されるのに、30万人虐殺では数字が合わない。
もし、事実とすれば、30万という膨大な遺体は、どう処理されたのだろう。短期間に火葬することは不可能であるし、埋めたとすれば、大量の遺骨が必ず出てくるはずである。その痕跡を示す証拠は出ていない。
陥落当時の南京には、日本からはもとより 欧米のジャーナリストたちも大勢現地に来ていたので、そんな虐殺事件が起きていたなら、直ちに世界中に発信されたはずである。しかし、そんな事件の報道はなかったし、勿論 諸外国からの抗議もなかった。戦後、東京裁判で提訴されて初めて問題になったのである。
最近 事件の存在を否定する文献や検証結果が出ており、信憑性は極めて疑わしい。
しかし、中国は、南京大虐殺記念館(中国名・侵華日軍南京大屠殺遇難同胞記念館)なる施設を造り、 その後も この施設を拡張して南京事件を大々的に誇大宣伝して 虚構を既成事実化している。(この記念館の当初の建設資金を、日本の総評が出したというから驚きである)
また、「南京大虐殺」の映画が製作され、米国等で公開されている。このようにして歴史が捻じ曲げられていくのは、極めて遺憾なことだ。
南京事件は、反日の意図のもとに 中国政府が関与して捏造されたものであるということこそ 間違いない事実と言うべきだ。
日韓間での歴史認識の大きな対立は、
日韓併合の経緯をめぐる問題だろう。
日韓併合は、1910年の日韓併合条約に基づくもの、即ち双方の合意によって朝鮮半島は日本の一部に組み入れられたものである。
勿論、この併合は国際的にも認められている。⇒日韓併合の詳細については〔第51回〕「 日韓併合問題を考える」(クリック)を参照。
しかし、韓国は、日本は 武力によって侵略し、植民地にして朝鮮から収奪したと主張している。
日韓併合からまだ僅か100年も経っていない。日韓併合の経緯や時代を検証する確かな文献や証拠も残っている。まだ生きている証人も居る。まじめに調べれば、すぐ分かるはずだ。
反日を煽ることによって 民心をまとめようとする政治的な意図のために、あえて歴史の真実から目を背ける韓国社会や政治体質には、疑問を持たざるを得ない。
同じ韓国人でも 分かっている人は分かっている。それは、今や韓国では国賊のように言われている故朴正煕元大統領(在任期間1961〜1979年)等に代表される人々である。
韓国では、約20%の小学生が朝鮮戦争(1950〜1953年)は 日本が韓国を侵略したものと思っているそうだ。これも韓国の反日教育に影響されたものと思うが、韓国と言う国の品位を疑う。
わずか100年前の歴史でさえ、自らに都合がいいように捏造してしまう国は、信用できない。
このように日中、日韓の対立する歴史認識に関しては、日本の立場を無視して 一方的に歪曲 捏造された歴史がまかり通っている。
その最大の責任は、これまでの我が国の外交姿勢にある。相手を刺激しないために、正しい主張も差し控える“まあまあ主義”がもたらしたものだ。反論しなければ、嘘も100回繰り返せば真実になる。
7月30日 米下院本会議で可決された従軍慰安婦の問題も 明らかに政府の外交姿勢がもたらしたもので、国の責任は重い。
当時は、売春は違法ではなかった(違法になったのは昭和33年年4月1日の売春防止法施行から)。売春は業として行われ、業者が慰安婦(売春婦)を兵隊達に提供したもので日本軍が女性を強制連行した等という証拠は全くない。
それにも拘らず、河野洋平氏(宮沢内閣の官房長官の時)は 軍の強制徴用を認めて謝罪してしまった。
(慰安婦強制連行の証拠がなかったにも拘らず、韓国側<盧泰愚大統領>から強制連行があったことにしてくれという強い要請があったため、日韓関係を重視するあまり 韓国側の主張を認めてしまったというのが経緯である)
今回、米下院で日本の従軍慰安婦非難の決議に際して、それは事実に反すると反論しても、日本はそれを認めて謝罪したではないか、と言われればそれまでである。
しかも、政府は、今もって河野発言を継承すると言っている。我が国の国益に反することは勿論、これでは 外国の誤解を解くことは 永久にできない。極めて遺憾だ。
また、米国が事実関係について、確たる検証を行った痕跡も見当たらない。一方的に捏造された事実に基づく米国議会の今回の動きは 日米関係に しこりを残すことになり、極めて遺憾だ。
もし、慰安婦の存在自体を人権問題と見るならば、戦後 米占領軍が日本に慰安所設置を要求した事実を米国はどう説明するのかと言いたい。
我が国固有の領土である島根県の竹島について、韓国は領有権を主張し 実効支配している。これも歴史認識に関わる問題であり、政府のあいまいな姿勢がもたらしたものだ。
多くの国民は、正しいこと、言うべきことを はっきり主張しない政府の外交姿勢に不満を持っている。
真実に基づく我が国の立場を、外国に はっきり主張しない政府は、歴史の歪曲や捏造に 自ら手を貸していることになる。
また、1991年頃から従軍慰安婦強制連行キャンペーンを行った無責任な朝日新聞に見る如く、国内にも、中国や韓国の一方的な歴史捏造に加担するマスコミや左翼反日勢力がいることも、この問題を複雑にしている。
次回は、歴史はこのようにして歪曲、捏造されていくという具体例を紹介したい。(2007.08.01)
次回は(第156回)
「捏造される歴史U(沖縄の集団自決ー渡嘉敷島の場合)」(2007.08.15)
【平成19年7月29日 参議院議員選挙 党派別獲得議席】
| 党 派 | 民 主 | 自 民 | 公 明 | 共 産 | 社 民 | 国民新党 | 新党日本 | 無所属 | 合 計 |
| 今回獲得議席 | 60 | 37 | 9 | 3 | 2 | 2 | 1 | 7 | 121 |
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(今回改選議席) | (32) | (64) | (12) | (5) | (3) | (2) | (0) | (1) | (119+欠員2)
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| 総議席数 | 109 | 83 | 20 | 7 | 5 | 4 | 1 | 13 | 242 |
| (改選前議席数) | (81) | (110) | (23) | (9) | (6) | (4) | (0) | (7) | (240+欠員2)
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【出来事】
- 7月14日 米国務省 北朝鮮から寧辺の核施設の稼働を停止したとの通知を受けたと発表
- 7月14日 国際原子力機関(IAEA)の要員 北朝鮮核施設の稼働停止・封印に対する監視・検証活動を行うため北朝鮮入り
- 7月16日 新潟県長岡市 柏崎市 長野県飯綱町等で震度6強の地震 死者11人 負傷者1300人以上 震源地は新潟県沖 M6.8 「平成19年新潟県中越沖地震」と命名
- 7月18日 九州南部が梅雨明け
- 7月18〜20日 北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議 (8月末までの作業部会 9月初めの6か国協議 6か国外相会合開催等の報道発表文をまとめて閉会) 於北京
- 7月18日 宮本顕治氏(98才 日本共産党元議長)が死去
- 7月22日 大相撲名古屋場所千秋楽 横綱朝青龍が14勝1敗で優勝 [殊勲賞]安美錦(2)[敢闘賞]琴光喜(4) 豊響(初)[技能賞]琴光喜(7)
- 7月23日 九州北部(含 山口県) 四国 中国地方が梅雨明け
- 7月24日 近畿地方が梅雨明け
- 7月25日 関脇琴光喜 大関に昇進
- 7月27日 東海地方が梅雨明け
- 7月29日 第21回参議院議員選挙(投票日)
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