“権六”が病気の為、私たちのもとから去りました。
たった7ヶ月という短い時間でしたが、皆さんに可愛いがって頂きまして、本当にありがとうございました。

 昨年12月に当館にやってきた権六は生まれつき後ろ足が悪く満足に歩けない子でした。
 原因は両膝のお皿が内側についてしまっていることと、脳神経または脊椎関係の異常で神経の反応が鈍いことでした。(特に左足が鈍い)治る見込みはないが、生涯面倒を見るつもりでした。
 しかし、当初より癲癇ような症状があったのですが、冬の終わり頃からその症状がひどくなり、6月に日本獣医畜産大学で検査を受け、突発性凶暴症候群など攻撃性があるということになり、商売上、お客様への危険を考え飼い続ける事を断念、飼育放棄をすることになりました。
 権六は今、ブリーダーのM氏を経て浜松のT氏の犬舎で投薬を受けながら余生を過ごしています。
 今回の一件ではM氏より間接的にいわれのない誹謗中傷を受け、犬を心より愛するものにとって非常に辛い経験をすることになってしまいました。

以下に、私たちが権六と共に歩んだこの7ヶ月を綴ってみました。
私たちが権六に注いだ愛情と、M氏の不誠実な対応を読み取っていただけたら幸いです。
ご興味がございましたら、是非ご一読下さい。

平成17年4月16日
願いが叶い、”権八”がやってきました。






ゴンちゃんの忘れ物
03/10/4…M氏からのMail(足の悪い犬のレスキュー) 03/12/5…権六がやってきた
03/12…「ガルル」の権六 パディントンでの生活 04/1…「ガルル」がひどくなる
04/3…「ガルル」が攻撃的に 04/4…「ガルル」が他人にむかってしまう
04/5/26…足の診断で… 04/6…ゴンちゃんと一緒
04/6/22…日本獣医畜産大で足と癲癇診察・原因究明 04/6/23…投薬
04/6/24〜27…東京滞在 04/6/28…パディントンへ戻る 癲癇が収まった?
04/7/1…妻の帰宅 癲癇悪化 M氏への返還を決意 04/7/2…ゴンちゃんとの別れ
04/7/3…ゴンちゃんの忘れ物 04/7/4…さようなら権六
   
M氏と悲しいトラブル発生 04/7/11…浜松へ
04/7/13…浜松での検査結果  
   
05/04/16…権八がやってきた  

プロローグ
  2003年10月、パディントンには看板犬の"太郎丸"(シェルティー雄7歳)、"リノ"(ケアンテリア雌2歳)がいた。
リノは、2002年3月14日生まれで、4月22日に逝った(20歳位)"クリ"の2代目として、6月5日にパディントンにやって来た。
リノは、ブリーダーのM氏より、譲りうけた。ちょっと下の歯が上の歯より出ているとの説明だった。下の歯が出ているとドックショーには出場できな犬なのだそうだ。M氏は、ケアンテリアのブリーダーでドックショウのチャンピオン犬を手がけている。私は、歯がどうであろうとかわいいケアンテリア(オズの魔法使いの犬)の飼い主になれるなら、ドックショウなどには興味がなった。
"リノ"は、とても元気で、おとなしい賢い犬だった。パディントンの修理などを頼んでいる、大工の棟梁には、「この子は、頭のいい犬だ、目をみりゃわかる。」などと誉められていた。
リノは、元気に育ち先輩の太郎丸を抜いて、パディントンの筆頭になった。

2003年10月4日・・・M氏からのメール(足の悪い犬のレスキュー)
  5:19 M氏よりメールが届いた
なかなか時間が取れず、
お電話が出来なくてすいません。

今回男の子が4匹、女の子が2匹生まれましたが、
女の子2匹、男の子1匹が決まりました。
しかし、ちょっと問題がありまして、
男の子のブリンドル(ルカの毛色)の子が、
ちょっと足が弱い子が居ます。

私の勝手な希望を言いますと、
リードの運動ではない環境で育ててくれる方が
居たら
・・・差し上げたい!と、思っています。
成長過程で、走れるようには成るのですが
都会のアスファルトでの運動がちょっと・・・
成長期では難しいのです。
現在、毎日リハビリをしていますが、
河西家で迎えていただくことは出来ますか?
性格はとっても優しい、大人しい子です。

いつも、勝手な事ばかり申し上げていますが、
ご家族でご検討願えると助かります。

   とのメールだった。
      2003年9月14日に生まれたそうだ。
私と郁子は、とても悩んだ。
また、ドックショウに出せない犬が生まれたの?
まして、足の障害があるのでは、タロマやリノと一緒に散歩できないのでは?
それから、これから山は雪が降りスキーのお客様で賑う。
犬にとっては、行動範囲がグリーンシーズンの半分になってしまう。
大丈夫かなと、心配した。
何日か夫婦で、話し合い。
M氏からの
成長過程で、走れるようには成るのですが、都会のアスファルトでの運動がちょっと・・・成長期では難しいのです。」
それなら、がんばってみるか!と2人で決心した。
正一さんが望んでいた、レッドブリンドルになるそうよ?
わたしは、楽しみにしていた。名前は、権六にきめていた。
河西権六、ゴンちゃんだ!
BACK

2003年12月5日・・・権六がやってきた
  権六が板橋の自宅にやって来た!
M氏から、もらってきたよー。
郁子が帰ってきた。
これが権六か、かわいいーねー。ゴンちゃんの足は、きっとよくなるよ。
治ろうねー。まず、私の第1声は、それだった。

ところで、リノは、お礼(5万円)くらいでよかったけど、ゴンちゃんは?
リノと同じにお礼(5万円)してきました。エッと私は少しためらった。今度は、完全に足の悪い犬のレスキューのはずだ。
まあ、こんなにかわいいのだからと納得した。
BACK

2003年12月・・・「ガルル」の権六 パディントンでの生活
  パディントンでは、スキーシーズンのお客様とゴンちゃん育てが始まった。
来たときから、「ガルル」がすこし多いかな?と思っていたが、M氏から「6匹生まれた中で、足が悪かったから生存競争に勝つ為の自己防衛で、少し「ガルル」が強いかも?」と聞いていたので、そんな、ものかと諦めていた。

12月、1月、2月と雪の中をテニスコートへ散歩に連れて行った。
昨シーズンは、2匹とも4WDだったので、新雪でも固い雪でもガンガン行けたが、今年は、そんなわけにはいかない。
できるだけ柔らかい雪を選んで、そこまでは、抱っこが多く、ゴンちゃん中心の散歩だった。
タロマ、リノも心配して、ノーリードなのに遠くには、行かなかった。

ゴンちゃんは、雪まみれになりながらも楽しんだ。
しかし、柔らかい雪でも両後ろ足の爪部分がすれて、血が滲んだ。そこで、テーピングをまいてのお散歩になった。
新雪ならゴンちゃんもOK! ジャンプでリノに追いつくぞ!
     
そんな、わたしの姿を隣のホテルの奥さんがみて、まるで、孫を抱いているみたい。等と声を掛けられた。
ますます可愛い!  3役仲良く
BACK

2004年1月・・・「ガルル」がひどくなる
  1月の中頃から、就寝前の「ガルル」がひどくなってきた。また、その後2時間くらいすると、同じ行動がでる。
2月、3月の間、毎日ではないが、頻繁だった。
BACK

2004年3月・・・「ガルル」が攻撃的に
  3月の末には、リノよりも大きくなり、「ガルル」は、より攻撃的で激しくなった。
以前より、噛まれることはあった。このころから、体や歯がおおきくなりはじめたので、噛まれたときの傷は結構なものだった。
BACK

2004年4月・・・「ガルル」が他人にむかってしまう
  ゴンちゃんの「ガルル」は、回数こそ増えていなかったが、迫力を増した。
特に朝、夕のご飯をやるときは、注意が必要になった。
足は、右後ろ足は、多少の回復は見られたが、ほとんど左足は使っていなかった。
3泊4日で出雲、山口に息子を連れて3人で旅行に出かけている間、板橋の家で、郁子の父、母に3匹を頼んだ。早速、お父さんが右足を噛まれた。軽傷だったが、それ以来、ゴンちゃんを恐れた。
ゴンちゃんの担当は、もっぱらお母さんだ。
旅行の途中で連絡をいれたが、問題なくやっているそうだっだ。
帰って、確認すると散歩の最中に「ガルル」症状がおきて苦労したそうだ。
他の歩いている人に向っていってしまうので、冷や冷やだったそうだ。
BACK

2004年5月・・・GW終了
  無事に連休のお客様がおわったが、今年は宣伝が効果でているのか、ペットブームなのか、なかなかお客様が途切れる日が無かった。

2004年5月26日・・・足の診断で…
  足の診察で、病院をかえてみた。
板橋の近所の方が、ゴンちゃんを見て教えてくれた。
3人の獣医さんがいて、以前の病院とは違う最新の設備で、検査、レントゲン、診察と手際よく診て下さった。
結果は、
A、股関節は、正常。
B、両膝のお皿が内側についてしまっている、異常。
  手術はできるが、両足共は難しい。
C、両後ろ足ともに,全く神経が来ていないのではなく、神経の反応が鈍い、
  特に左足が鈍い。
  原因は、神経からきているのではないか?
  脳神経または、脊椎関係。
との結果だった。
我々は、やっぱりだめか。と落胆した。それを見て、2人の先生が、膝の事よりも、神経の問題を検査する必要がありますので、ここでは、そこまでできません。
犬の神経に精通している大学病院の先生がいらっしゃいますから、1度診察してもらっては、と薦めてくれた。
そのとき、郁子の左腕の傷をみて、どうしましたか?と聞かれた。
郁子は、「ガルル」の事を話した。
先生は、それではその件も紹介状に書いておきますので、診察の際に相談してください。
BACK

2004年6月・・・ゴンちゃんと一緒
  ゴンちゃんは、元気でまた少し大きくなった。私は、ゴンちゃん中心でいつも、ゴーン、ゴーンと呼びかけでいた。
リノと、芝生で遊ぶ事が大好きで、しょっちゅうテーピングをとりかえた。
右足が以前より使えるようになり、左足のモモをズッテしまい、皮膚がすりむける事がおきてきた、そこもテーピングするが、激しい運動では、剥がれてしまう。
温泉にいれて、消毒、テーピングをくりかえした。
BACK

2004年6月22日・・・日本獣医畜産大学で足と癲癇診察・原因究明
  日本獣医畜産大学。私はとうとうここまで来たか、なんとかなるかな?期待と不安だった。
8階建ての綺麗な動物専門の病院、診察室が8つもあった。
ワンちゃんがたくさん来ていた。
ゴンちゃんは、そのなかでも、足が悪いから目立った。
診察を待つ間、1度も「ガルル」には、ならなかった。
診察が始まっても、とてもいい子でおとなしかった。
最初は若い先生だったが、診察の結果は、"織間先生"が直接はなしてくれた。
先生のまわりには、学生?か若い先生が10人ほど熱心にメモをとっていた。
先生は、レントゲンの説明からはじまり、神経、脊椎と優しい目で、丁寧にわかりやすく説明してくれた。
千川動物病院と同じ結果だった。

現在のところ、足の麻痺の原因は先天的、または、後天的かはどちらとも言えない。神経から来る麻痺は、難しい。
私は、人間の下半身付随と同じことですね、それは、無理ですね。
がっかりする郁子をみて、その後、先生は、「ガルル」の質問をした。
過去の症状を詳しく聞いた。1度診察室を出て。結果を待った。
先生は、やさしい目でゴンちゃんは、いわゆる癲癇一種です。癲癇にもいろいろな症状がありますが、突発性凶暴症候群など攻撃性がある場合は、たいへん危険です。
症例ですが、大型犬の場合、飼い主を噛んで重症を負わせる、しかし、発作が治まり、正気にもどって自分のやった事に落ち込む犬もいる。
等詳しく説明してくれた。最終手段は、安楽死です。
河西さんのような、飼い主に悲しい思いをさせないようにも、繁殖に使わないためにも、安楽死を勧めます。
郁子は、思わず泣き出した。沈黙になった。若い先生たちは、郁子を見ていた。先生は、原因を見つける検査はできます。
MRIやその他の検査もできますよ。予約になりますが。
気の毒に思った、織間先生は、
薬によって症状を抑えることにしましょう。ただ、これを始めると生涯つづけなければなりません。
そして、100%効果があるとは限りません。
私は、やってみることにした。少しでも、改善があるなら。
先生は、薬の効果のことや、ゴンちゃんの観察をよくする事など、細かく指導してくれた。
血液検査のあいだ、我々は退室していた。その間軽度の「ガルル」がでたそうだ。診察室の外まで、「ガルル」が響いていたので、わかった。
家にもどり、ここまでやったんだから、これ以上はできないよ。
薬の効果を待つしかない。しかし、足が悪いことと癲癇の2重障害とは、なんでゴンちゃんに試練をあたえるのか!
BACK

2004年6月23日・・・投薬
  父の傘寿の祝い(6/27)にあるので、それまで、板橋の自宅である。
昨日から、投薬を始めたが、効果がでるのは早くて1週間、2、3週間かかることもあると聞いた。
朝4時2階からゴンちゃんのおしっこ催促の声がする、散歩に連れていく、リノとタロマは郁子担当。
「ガルル」は、1日2回から3回だが、原因が解明できたので、以前より対応をうまくできる。 
BACK

2004年6月24日〜27日・・・東京滞在
  6/24、25、26、27
少しは、薬の効果が出てきたような?
しかし、攻撃行動は変わらない。
6/25
八潮の父に28日の打ち合わせに行く。ゴンちゃん、リノを連れて行った。
父は、定年まで障害者教育をやってきたので、人間ではないがすこしはアドバイスがあるかと聞いてみた。
攻撃衝動は、何か理由があって、出るならば異常と判断できない。
その場合、なだめれば、治まる。どんな動物、人間でも感情が高まり、他人に危害を与えてしまうこともある。
しかし、何の理由もなしに攻撃衝動がでて、なかなか治まらない。これは、異常と判断する。
人間場合は、人間対人間で病気でも、ある程度理解できる。
しかし、犬の場合は、人間よりもむずかしいかも、病気の場合、飼い主との意思がつながりにくいことが1番問題だ。たいへんだねー。がんばるよなー。
私は飼い主の責任を重く感じた。最後までめんどうを見る事。
これが飼い主の責任だよな?いままでの犬は、全て責任を果たしてきたよな、ゴンちゃんもなんとかして。
BACK

2004年6月28日・・・パディントンへ戻る 癲癇が収まった?
  私とゴンちゃん、リノでパディントンに帰った。
途中、車のなかではおとなしく快調。
横川でおしっこタイム。
パディントンについて、早速、芝生でリノと運動会。
夜もおとなしく寝ていた。
30日まで、
ゴンちゃんは、ひどい「ガルル」は、でなかった。
私は、うれしかった。
BACK

2004年7月1日・・・妻の帰宅 癲癇悪化 M氏への返還を決意
  夕方
郁子がタロマを連れて帰ってきた。
とたんに、ひどい「ガルル」がはじまった。
いままで、なかったのに郁子が帰ってきてうれしくて、それがきっかけで、ひどい「ガルル」が出たようだ。
5分ほどでおさまったが、いままで出なかったから、残念だった。

郁子が、とても落ちこんでしまった。
私は、3日間のおとなしいゴンちゃんの話をした。
しかし、郁子はこれ以上自信がない。どうしよう。
私は、決断した。自分たちでは、安楽死できない。M氏に返そう。
M氏ならきっと何とかしてくれる。
しかし、それは、飼い主放棄だった。
2人ともゴンちゃんをみて、号泣した。
M氏には、明日、軽井沢で渡す事にした。
その夜は、「ガルル」は出なかった。
BACK

2004年7月2日・・・ゴンちゃんとの別れ
  ほとんど熟睡できず、5時にゴンちゃん、おしっこ催促。
うれしそうに芝生で運動、朝露で濡れた芝生は、テーピングが剥がれる。
早めの朝ご飯の用意を郁子がした。
それが、きっかけで「ガルル」がはじまった、ご飯を食べても治まらなかった。攻撃してくるので、噛まれない様に必死に防御、正気にもどそうとゴン、ゴンと繰り返しなだめる、10分はかかったか、ようやくおさまり、かわいい目にもどる。リノとタロマも応援してくれたが、最後は逃げていた。
また、攻撃行動がでて、なかなか治まらない。悲しくて、たまらない。
昨日まで、いい子だったのに、いったいどうなっているんだ。
これでは、我々は噛まれてもしかたないが、お客様はどうなるんだ。
口輪をさせて、サークルにいれて絶対お客様の前には、出さない。
そんな、家畜のような事は出来ない。ゴンちゃんは、家族だ。

午前中、お客様がくるので、かわいそうだが、サークルに入れる。
サークルでは、多少「ガルル」がでていた。

午後2時、M氏より電話があり、出発の準備だ。
おとなしいゴンちゃんを見ているうちに、私の決心が揺らいだ。
まだ、投薬して10日ではないか、もう少し様子を見たい。M氏には、軽井沢でゴンちゃんをみてもらい、こう話をしてもらいたい。
「状況は、お話した通りですが、もう少し投薬を続けて、効かない場合は、"織間先生"に相談、それでもだめな場合は、飼い主の責任で、安楽死をしてもよいか?」
郁子は、私に一緒に行くように勧めた。しかし、ゴンちゃんを見送れるのは、ここでしかできないと思った。そして、帰ってくることに希望をもった。しかし、反面、あまりにも自分の都合の良い話であった。1度放棄しておきながら、お願いをしたのだから。無理だろうと。
ごめんね権六!  必ず、また会える!権六!
郁子は、出発した。途中、車の中でのゴンちゃんは、いままであまり出した事無い、子犬のような鳴き声で泣いていた。まるで、別れがわかっているようだった。

軽井沢に到着、少し時間があったので、リノと芝生で遊ばせた。
2匹とも嬉しそうに遊んだ。

M氏と会い、リノちゃん、ゴンちゃん2人とも綺麗にしてもらってるねー。
郁子は、私の話をつたえた。しかし、最後の手段については、伝えられなかった。すんなり、我々の意思をくみとってくれるとおもっていたが、M氏は、「気持ちはわかる。ゴンちゃんの事をおもってくれるのはよくわかる。しかし、昨日と今日で、変わるのでは、安心して預けられない。それに、今日、これから獣医さんの予約をいれてある。自分自身もゴンちゃんの様子をしばらく見たい。
郁子は、正当な意見だと思った。私も東京の獣医さんに付き添うといった。
断られた。
M氏は、郁子の状態を見て、「取り上げていくわけではないので、必ず結果を報告する、私を信用してください。」

郁子は、納得した。
ゴンちゃんは、M氏に抱かれ尻尾を振って行った。

ゴンちゃんは、帰ってこなかった。

郁子は、自分の力不服を悔いた。

私は、待っている間ゆっくり考えていた事を言った。
これが自然なんだよ、ゴンちゃんは、自分で選んだ。これ以上、迷惑をかけないと。また、2人とも号泣した。7ヶ月、短かったが多くを教えてくれた、ゴンちゃん。
2年前、クリが死んだときと同じ深い悲しみになった。
ゴンちゃんは、何を我々に教えにきたのだろう?
きっと、我々の欲を戒めたのではないか、無理するなよ。と言って。
夜10時過ぎ、M氏から電話があった。
症状はでていないが、獣医さんにみてもらい話しをしてきたとの連絡だった。そして、M氏の仲間と仲良くしている。
私は、最後の力を出せなかったことを悔いている。しかし、ゴンちゃんの教えは、もう覆らない。
BACK

2004年7月3日・・・ゴンちゃんの忘れ物
  いつもの様に、5時に起きてしまった。
ゴンちゃんは、いないが、タロマ、リノを芝生にだす。
涙が止まらない、ゆっくり、芝生を歩くと"ゴンちゃんの忘れ物"が1つ、2つ、剥がれた足のテーピングだった。ゴンちゃん、ゴンちゃんと呼んだ。
両足を引きずりながら、嬉しそうに尻尾を振って、懸命に近づいてくる権六が見えた。
私は、ゴンちゃんの忘れ物を握り締め、郁子に渡した。そして、これがゴンちゃんの遺骨と思うことにした。
テーピング  靴下、靴(インターネットで購入)
BACK

2004年7月4日・・・さようなら権六
  早朝、郁子が裏のドックランから私を呼んだ。
正一さんばかり、ゴンちゃんの忘れ物をみつけていたから、私もほしいいなと思ったら、あったわよ!と涙を流して持ってきた。
クリの次にリノがきたように、ゴンちゃんの次はもうきまっている、また、権六だ。
さよなら権六!  リノ、太郎丸もまた会おうぜ!権六!



以上、自分の感情のままに、綴ったものです。
平成16年7月7日      河西 正一
BACK




M氏と悲しいトラブル発生
 
私は、ゴンちゃんを引き渡す際の郁子との約束をM氏が守ってくれる事と思っていた。

しかし、翌日のM氏の"ファミリーBBS"キーワードがないと入れない掲示板にゴンちゃんと私たちの事が書かれていた。
愕然とした。まったく、真実ではないことが書かれていた。

▼ ドナちゃんファミリーへ ..M氏 [URL] (インターCH完成/1549回) [RES]

権六参上!
兄弟のみなさま・・・気に成る???
先ほど軽井沢で合流して・・・
アウトレットで買い物して・・・・(あれ?関係ないか・・・・)

体調不良により、健康診断の為に一時里帰りです。
我が家に2泊して日曜日にはT氏のところへいきます。
これって種が帰り?あらら・・・何て言うのだろう。。。
ママとパパに会えるんだよね・・・なんて言うんだろう!?

でもさ、ボサボサだから明日綺麗にしようかな〜
私よりT氏の方が綺麗にしてくれるよね。。。
なんて想いながら、、、我が家は現在5匹でっす!
..2004/07/02(金) 22:03 No.5649

Re:ドナちゃんファミリーへ ..メ○○パ [URL]

どんな体調不良なの?結構兄弟としては気になる所です!
教えて^0^
..2004/07/02(金) 23:33 No.5651

Re:ドナちゃんファミリーへ ..M氏 [URL] (インターCH完成/1550回)

メ○○パさん・・・・ご心配はごもっともです。
一言で言えば・・・・美男子病でしょうか???(^^)。
冗談はそこまでにして・・・・・。
まあ・・・簡単に言えば、事故のようなもので、
足が不自由になってしまって・・・・(中略)
それで・・・・精神的なストレスだと想いますが、
ちょっと臆病になって、信頼関係が崩れた!
とでも言うのでしょうか?
権六のお家はペンションなので、これからが繁盛期だし、
一時預かりという感じですね。。。
我が家では無理なので、T氏に預ける。という感じです。
..2004/07/03(土) 02:29 No.5653

Re:ドナちゃんファミリーへ ..n○○○○o (1回目のワクチン/148回)

あらら〜。大丈夫かしら…
もともと足は弱いかも。と聞いていたのでちょっと無理しちゃったのかな?
お里でゆっくり静養して、心も体も治して欲しいですね♪
..2004/07/03(土) 10:00 No.5655

Re:ドナちゃんファミリーへ ..M氏 [URL] (インターCH完成/1552回)

n○○○○oさんへ
1日様子を見ている感じだと、とっても落ち着いています。
足も、片足は大丈夫なんですよ!
というより、3本大丈夫なんです。。。

今はねぇ〜サラと遊んでる(^0^)!
..2004/07/03(土) 10:24 No.5656

Re:ドナちゃんファミリーへ ..メ○○パ [URL] (虫下し/114回)

事故がどのような物なのか解りませんがあんな田舎の閑静な所で、おおらかに育っていると思っていましたが、どこでも悩み事や、心配事があるものですね、メルモは手足はめちゃくちゃ丈夫ですが、精神的な臆病はいまだに取れません。今日も散歩の途中で他のワンコには逃げるし、よその人には寄りたがらないし、権六とは違う悩み事があります。でも、健康が一番かな^0^
権ちゃんの早い治癒をお祈りしています。
..2004/07/03(土) 12:41 No.5657

Re:ドナちゃんファミリーへ ..M氏 [URL] (インターCH完成/1553回)

詳しい事は私も聞いてないんですよ。
聞いても辛いだろうしね。。。

田舎は、のんびりしている分、安心感から色々な事も起こると想うんです。
それと、お仕事が忙しくて、何かが起こっても気がつかない事もあったと想うんです。
自由にホテルの中と庭を出入りして居たみたいだし、
常に誰かが着いているわけではない!という田舎暮らしなので、
良い部分もあるだろうし、危険な部分もあると想うんですよ。
原因を追究することより、今後の手当て方法を考える方が
良いと想ってるんですよ〜〜〜。

メルモが恐い思いをしたとき、常にママかパパが側に居るでしょう?
ゴンちゃんは、一人ぼっちだったかもしれない。。。
リードを着けていることは余り無いだろうし。。。
自由の恐ろしさ・・・・って部分かな〜。。。


それにしてもかなりの美男子よ!アハハッ・・・・。。。
..2004/07/03(土) 13:26 No.5658

Re:ドナちゃんファミリーへ ..M氏 [URL] (インターCH完成/1557回)

ゴンちゃん、無事に、T氏に預けました。。。
様子によってはこのままずっとT家の子に成ります。
仕事柄、パディントンさんには管理は難しいだろう・・・という判断をしました。
必ず誰かが側に居る事が出来る環境の方が、良いみたいです。

我が家では、ずっとサラちゃんと一緒にサークルに入れていました。
とっても仲良く、KISSしたり・・・・デレデレしてましたよ!
ご心配をおかけしましていますが、犬のプロの管理の中で、
厳しい中にも自由があり、自然があり、両親、妹と一緒なので、
すぐに心も癒えると想います。
時々また報告しますね。。。。
..2004/07/05(月) 03:40 No.5664

Re:ドナちゃんファミリーへ ..メ○○パ [URL] (虫下し/115回)

ワンコの育て方というのも難しいものなんですね!
メルモの事でずいぶん悩んだりしましたが、権チャンのことを思えば幸せですね!だっていつも優しいパパ・ママが側に居るんだから^0^
..2004/07/06(火) 00:07 No.5666

Re:ドナちゃんファミリーへ ..ペ○○マ

ゴンちゃん、想ったより元気そうで良かった!
早く心も癒えてくれるといいですね!
..2004/07/06(火) 00:08 No.5667
左がその内容だ。

私は激怒した。

まだ、M氏の診断結果をだしてない。
私たちは、ゴンちゃんを渡す時どんな気持ちでわたしたのか、M氏の言葉を信じたの事が馬鹿だったのか。

早速、M氏と電話で、この件について話した。M氏は、「河西さんが見ないと思って書いた。他人が見ない場所では、何を書いて も問題ない。」と言いきった。私が反論して、ようやくM氏は、謝った。
しかし、BBSの方には、何も連絡できていない。

再び私は質問した、「権六の兄弟は、販売したのですか?それなら、この病気の件を連絡する事があなたの義務でしょう?

販売はしましたが、通常の料金は頂いてません。そして、繁殖はしないように伝えてあります。」とM氏は答えた。

 もう、何を言ってもこの人は逃げる。

 私は、先日起きた長崎の小学生の殺人事件を思い出した。チャットやメールの功罪。
 今、自分の身にふりかかって、考え直した。 しかし、常識が通じない人に言ってもわからない。

 その後、ゴンちゃんは名前を「カムイ」に変えられ、7/3に浜松のT氏の犬舎に送られた。
 私たちが別れを決断した、攻撃性は投薬によって治まっているとの連絡があった。
 癲癇ではない?との疑いをブリーダーのM氏が持った。当然、自分のブリーディングに問題があれば大変だ。
 しかし、我々がゴンちゃんを手放した原因は、癲癇なのだから、それでなければ、もう一度、病院で診断してほしいと伝えた。

 その後、なかなか診断結果の報告がなかった。


7/9
M氏から現金書留が届いた。
五万円と手紙が入っていた。
手紙の内容は、
権六をT氏の元で生涯面倒をみること。
自分の主治医以外の診断は、一切責任はもてない。
     等の内容であった。
私は、唖然とした。
もう、M氏と話しても解決しない。
お金じゃないんだよ。
五万円は直ぐに返金した。

BACK

2004年7月11日・・・浜松へ
  我々はゴンちゃんがどのような生活をしているのか、居たたまれなくなり、浜松に出かけた。
長野からは片道400kmあった。

山の中にりっぱな犬舎があった。
ケアンテリアが多く、他の種類を含めると30頭位を預かっている。

けたたましく吠える声の犬舎から、スタッフの女性が出てきた。
ゴンちゃんに会いにきた事を伝えると事務所で待たされた。
シャンプーしていますので、少しお待ち下さい。

ゴンちゃんが出てきた。
"ゴン、ゴン"と2人で呼んだ。
パディントンでは、遠くから呼んでも、気がついてまっすぐに向ってきたのに、少し、反応が鈍い。薬のせいか?
近づいて来たゴンちゃんを郁子は抱き上げた、尻尾は元気に振っている。
以前から悪かった目が一層悪くなっている。

額に傷を作っている。
涙が止まらない。言葉が出ない。連れてかえりたい。様々な事を思った。

しかし、我々の飼育放棄は、日本獣医畜産大学の診断で決定したのだから。
こちらの診断結果を待っている事を伝えて、帰ることになった。

ゴンちゃん、ゴンちゃん元気でね!元気でね!
涙が止まらなかった。

帰りの車のなかで、2人で冷静に話した。
郁子は、もう、パディントンにいた時の元気なゴンちゃんではない。私たちから別れたときにもうゴンちゃんではなくなったのね。
クリの時を思い出した。
クリは、目がみえなくなっても2年間、元気でがんばった。
なかなかお別れができなかったのかも。
しかし、ゴンちゃんは、これ以上我々に悲しみを与えない様に、また、ゴンちゃんも直ぐにお別れできるようにしていたのか?
私は、軽井沢がゴンちゃんに会える最後と思っていたが、ここまで確認したのだからもう十分だ。

しかし、M氏にやってもらう事ができなかった事。

もう一度診断結果を出してもらう事をT氏に約束した。

私は、郁子に帰りの車で「今、我々がゴンちゃんに会って来たことは、TVドラマのようだった。かわいい息子が病気で病院に入る、会いにいったが、両親がわからなくなっている。そんな状態だった。」と言って、涙した。
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2004年7月13日・・・浜松での検査結果
  浜松の木俣先生から、連絡が来た。
日本獣医畜産大学の先生とも連絡をとって、ゴンちゃんの様子をみてからの結果だそうだが。
1、 整形外科的には、先日の病院と同じだった。
2、 癲癇のような、攻撃性発作について
「MRI等の検査をすればはっきり結果がでるが、現在の症状では、水頭症の可能性が高いとの診断だった。水頭症でも癲癇のような症状、攻撃性はあるそうで、それが、先天性か後天性かの判断はつけにくい。どちらにしても、誰が飼ってもゴンちゃんの病状は出ました。飼い方に問題があった訳ではありません。つまり、異常をもった犬です。また、MRI等を使って原因をみつけても、多くの犬が亡くなっている。気圧が低くなると、発作のような症状が出て脳圧が高くなる、それを抑える薬で延命するしかないようだ。それにしても、あまり長生きはできない。しばらく、病院で様子をみるがその後は、T氏へ返す。」
と木俣先生は、とても丁寧に診断結果を教えた。

T氏は、ゴンちゃんを生涯面倒を見るそうだ。

もう、ゴンちゃんはM氏にお返ししたのだから、そして、我々の診察結果とほぼ同じ結果がでているので、これ以上、わたしたちでは、何もできない。
M氏はT氏にゴンちゃんを預けただけで、何もしなかったが。

やっぱり、"ゴンちゃんの忘れ物"を遺骨と思うことにする。
私は、T氏にゴンちゃんが死んだ時は、必ず連絡してほしいと伝えた。
ゴンちゃんには、再び会える。今度の権六は、元気な権六だ!
"太郎丸"と"リノ"も待っている。
私は、ゴンちゃんの忘れ物をこんな形で残したくなかった。

"犬を心から愛する者"にとって、あまりにも辛い出来事だった。
ゴンちゃんの事件は、昨今のペットブームの中で少なからず起きている事だ。
ペットだけでなく、お客様とお店の立場から考えると必ず起きている。

しかし、権六のケースは、その対処に問題があった。M氏は、原因をつきとめず、お客の問題にした。しかも、その事実を公表せず、顧客に対し虚実を公表した。

常識的な対処であれば、このような事になっていなかった。そのつもりで、私たちは、M氏を頼ったのだ。
しかし、実際には、違っていた。私たちの前では、労いの言葉やその他で、ごまかし。立場が悪くなると虚勢をはる



自称ブリーダーなら、
プロらしくこれ以上"犬を心から愛する者"に悲しみを与えないでほしい。

私たちのような経験をさせるな。

M氏という人間の質を問う事件だった。

深い憤りを感じ、真実と常識を訴える。


ゴンちゃんは、それを教えるためにきたのか?



今日、また、ゴンちゃんの忘れ物(テーピング)をみつけた。
  

平成16年7月22日    河西 正一

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2005年4月16日・・・権八がやってきた
  応援してくださった皆さん、本当にありがとうございます。
権六は、生きているか?生きています。権六は、権八となって我が家の一員になりました。権六の魂は、権八に受け継がれました。
“権六”が去って、約1年になりましたが、何の進展がみられませんでした。

そこで、先日、“権六”の掲示板を閉じました。その後、「掲示板を閉じるなら、権六”のページを無くせ!」とのメールが届きました。

私たちが“権六”の悲しみを忘れてない事と皆さんに真実をご理解していただく為に、“権六”のページは無くせません。

権六のページを見て、多くの方がお越し下さいました。

HP上では確信できなかった事を詳しく見ていかれました。そして、ご意見、励ましをいただきました。

“dogshow”、ブリーディング、遺伝性疾患の事などいろいろと教えていただきました。

そして、再度、私の考えをまとめてみました。
「人間社会の中では、障害を持った動物を飼うことは困難である。人間でも大変なことですから、動物はその何倍ものハンディがあります。それを出さない為に“dogshow”の必要性が求められてきたのではないか?現実はいったいどうなっているのでしょうか。
“権六”の件で、華やかな“dogshow”の裏舞台を見ました。ペットブームの中で、恐ろしいことが行われている事実がありました。そして、先日のJKC事件がありました。根幹から改善していかねばならないとは、大変なことです。自称ブリーダーの方々は、犬についての勉強はとてもされています。そして、子犬の飼い方の指導は、親切に教えてくれます。
しかし、問題はドラブルが起きたときの対処が上手にできない事が多い、と聞いています。結果として、たくさんの方に迷惑を及ぼしてしまう。
どんな商売でもトラブルは起きます、しかし、そのトラブルによって次のトラブルを出さぬ努力をする事こそ大切ですよね。最近、ミスを指摘された時、“すいません”の第1声が出ない人を多く見かけます。結果を認めず、自己主張を優先させる風潮があります。私は、妻や子供に結果を聞いて、対処する。それから結果までの過程を求めます。
例え自分に非がなくても、その問題にかかわった事は事実ですから、“すいません”の一言は大切ですね。
ペットの先進国といわれている、スウェーデンとノルウェーでは、犬の生体を店頭で売ることを法律で禁じているそうです。ブリーダー制度が確立されているからです。日本もスウェーデンやノルウェーに少しでも近づいてほしいものです。」


さて、私は、今年4月に2つの奇跡をいただきました。
一つは、権八がやって来たこと。もう一つは、長野マラソン完走です。
ランニングをしていると、苦しい時、気持ちのいい時、いつもこの言葉を思います。
1日の努力」、「夢に挑む」そして、「1歩1歩少しずつ、腹八分、決して諦めない
権六も同じ気持ちを持っていた事と思います。そして、それは、権八に受け継がれました。
権八は、先輩看板犬とともに、神々が守ってくれている奥信濃の山の中で、ゆったりと吹く風をうけて、毎日々、キラキラしながら元気に走り回っています。

日本中の“犬を心から愛する家族”の皆さん、是非、愛するワンちゃんと一緒に美しい信州にお越し下さい。
そのとき、“権六”のことをお話できれば幸いです。

たくさんのご意見、応援を本当にありがとうございました。
また、“我が家の愛犬たち”でお会いしましょう。


平成17年6月14日    河西 正一