・ホームページへ・
「おかげさまで」
伊藤正宏さん(機長)の書いた「Project Palm 2」を読みました。「書かなくちゃ」という思いが強く伝わってくる力作です。
私がPalmPilot Proを買ったのが1997年8月10日です。「Project Palm 2」によると、
6月20日 「PalmPilot英語版」がU.S.ロボティクス日本法人から発売
7月20日 「J-OS Pro 1.0」パッケージ版発売
1週間後 「Pilotナビゲーションブック」発売
さらに1週間後 「The World of PILOT」発売
となっています。私の購入履歴を見ると、
8月3日 「Pilotナビゲーションブック」購入
8月10日 「The World of PILOT」購入
同日 「PalmPilot Professional英語版」購入
8月17日 「J-OS Pro 1.0」購入
です。つまり、Palmが日本に一般的に登場した最初の頃と一致します。Pilotの筐体をどこで初めに見たかは覚えていませんが、何となく気になっていたんですね。これがどんな物かという情報は、その時点では私にはなかったと思います。ただ何となく気になって、頭の隅に引っかかっていて、で、Pilotの関連本が出た時に、大阪日本橋の書店でそれを見つけて購入し、一週間後には本体を購入していたことになります。記録が見つからないのですが、同じ頃にNiftyのFPILOTにも入会しているはずです。さらに一週間後には、夏休みで東京に行った際に「イケショップ Macプラザ店」で「J-OS Pro 1.0」を購入しています。「何となく」から、本を読んでPilotの良さを知り、本体を買って、使ってすぐにその能力の高さにはまり込んでいった記憶があります。
ただ、日本語の変換が貧弱だった。なので、まずはユーザー辞書に語彙の追加です。そのうち、ツールを使って辞書そのものを編集するようになりました。もともとPDAにそんなに難しい内容を入力するわけではありませんから、少し辞書を大きくするだけですぐに使い勝手はよくなります。そして辞書の編集がどんどんおもしろくなっていくわけです。日に日に辞書は拡大していきます。本当に毎日のように辞書の編集と更新を個人的にやっていました。天声人語をPilotに直接入力しては(もちろんGraffitiで)語彙を増やしたり、辞書の語句の並べ替えや、語句に送りがなをつけて変換精度を上げていきました。何かを読んでいても、聞いていても、気になった言葉はPilotで入力して確認する癖がつきました。そして1988年2月22日、FPILOTにdic-iを公開して、現在に至るわけです。
今回、「Project Palm 2」を読んで、日本語版登場から発売日のPalm関連サイトの異様な盛り上がりを思い出しました。発売日当日に何度もサイトを更新しているところもありました。私も何度もチェックしました。とにかく1999年〜2000年はすごかったんです。店頭でコンパニオンみたいなオネーチャンがPalmを売ってたんですから。いや、そんなことではなく、Palmのユーザーや開発者はとにかく盛り上がっていました。そして、そんな熱狂的な盛り上がりの2年以上前、私がPalmPilotを買う、ちょうど1年前から、山田さんのPilot日本語化への道が始まっていたんですね。始めにPalmを買ったときに、そのままでは日本語が使えなかったにもかかわらず、ソフトや関連情報が充実していたのに感心したんですが、そこに至る経緯がよく分かりました。
Palmのソフトや関連サイトは 、Palmに惚れ込んで作ったという雰囲気を持った物が多くて、それがまたPalmの魅力を増すという相乗効果があったと思います。それぞれが単独でなく、色々と作用しながら発展しているのも特徴的です。「オレがやった」ではなく、「おかげさまでここまで辿り着きました」という感じですね。PalmはJeffや山田さんなどの恵まれた才能によって生まれ、育てられた幸せなディバイスだと思います。また、その才能を妨げる力が作用しなかったらどうなっていただろうという気持ちもあります。
さて、WebOS による第二ステージが始まっています。日本ではまだPilotの1996年の様な雰囲気ですが、これからの発展に期待します。dic-itの更新作業はまだ続いています。時間が割けないので、いつ公開できるか分かりません。「今頃出てきても」ということになるかもしれませんが、次のバージョンは出す予定にしています。2009/10/25