平和の文化をきずく会・広報誌

「平 和 の 文 化 を き ず く」 No.19

2001年 11月6日(水)

2001年から2010まで国連「「世界の子どもたちのための平和と非暴力の文化国際10年」です


同時多発テロとアメリカの報復行動についての「平和の文化をきずく会」声明 

    暴力の即時停止を求める

 2001年9月11日の同時多発テロ事件は、それまで平和な生活をし いた多くの市民の生命と生活を一瞬にして奪った憎むべき行為であり絶対 に許されない犯罪です。平和な社会をきずいていくためには、こうした非 道なテロを根絶することが絶対に必要です。
 一方で、米国をはじめとするいくつかの国々は、それに対して武力での 報復を願い、実際にミサイルでの攻撃を始めています。そして既に国連職 員をはじめテロに全く関係のない民間人が、その報復攻撃のために命を落 としているという報道が成されています。日本でもそうした動きに便乗す る形で、自衛隊を遠く離れた海外で参戦させようとしています。
 テロ犯罪は非道な行為ですが、それを根絶するためには、国連憲章と国 際法に基づいて世界各国が協力してこの犯罪の容疑者を告発、逮捕し、事 件の真相を徹底的に糾明して厳正に処罰することが必要です。
 テロリストへの報復と称して、その国に対して復讐心による軍事力を行 使することは、国際法上の犯罪に他なりません。報復は報復を生み、その 悪循環からは決して希望は見えてきません。アフガニスタンでは長い間の 内戦状態の中で、数百万の人々が絶望的な生活を送っていると報道されて います。こうした状況を解決することこそが暴力をなくしていく最上かつ 最短の道です。
  私たちは国連が決議した2000年の「平和の文化国際年」を機に、平 和の文化を日本に広げることを目的として「平和の文化をきずく会」をく りました。国連は21世紀をむかえて、2001年から2010年を「世 界の子どもたちのための平和と非暴力の文化国際10年」とし、基本理念 として「あらゆる生命の尊重」や「非暴力による争いの解決」等を掲げて います。その精神を踏まえて、即時に軍事行動を停止し、理性と相互理解 による解決を求めるものです。

    2001年10月11日
                   平和の文化をきずく会幹事会
 


 平和の文化をきずく会は、9月11日の事件後開かれた幹事会において、以上のような声明を確認し、アメリカ政府、日本政府、マスコミ等に送付しました。
 
第18回幹事会報告
 10月11日、日本ユネスコ協会連盟(以下「日ユ協連」)において、平和の文化をきずく会の第18回幹事会が開かれました。以下その報告です。
 
【ユネスコについて学ぶ】
 冒頭に「日ユ協連」の石神さんから、ユネスコ及び日本ユネスコ協会連盟の歴史と現状について報告していただきました。
 第2次世界大戦の敗戦国として世界中から厳しい目で見られていた日本が、世界の仲間入りするバックボーンとして掲げたのが日本国憲法を柱にした平和主義で、その中心としてユネスコ活動が存在していました。宮城県を中心にして民間の運動として組織されたユネスコ協会は、たちまちのうちに日本中に広がり、当時の文化人がこぞって運動に参加したという経緯があります。1947年の第1回日本ユネスコ運動全国大会では、仁科芳雄、湯川秀樹、石川達三等が講演者として名を連ねています。ほとんどの大学にユネスコが存在したのもこの時期です。
 1951年6月21日パリの第6回ユネスコ総会において、55番目の加盟国として日本が承認されました。1956年に国連に加盟する5年前のことです。仙台にはじまった民間ユネスコの運動は日本中に広がり、現在は300近い地方協会によって構成されています。
 一方、国連加盟と同時に政府の窓口として、文部省内(現在の文部科学省)に日本ユネスコ国内委員会が組織されましたが、実際のユネスコ運動を進めるという点についてはほとんどその機能を果たすことなく、ユネスコ協会連盟がその中心的な役割を負ってきています。
 平和主義を掲げてスタートした民間ユネスコ運動も、朝鮮戦争や安保条約などの政治的な状況の中で、様々な軌道の修正が行われてきました。60年代は世界に開く窓としてのユネスコであり、70年代に入ると国際協力がその中心的な柱になっています。80年代半ばからは平和や軍縮への関心を持つ地方のユネスコ協会も増え、平和都市宣言に参加したり、国際平和文化展や戦争体験の出版を行っているところも出てきています。
 90年代に入ると国際識字年を踏まえた「寺子屋運動」や日本政府が20年ぶりに批准した「世界遺産条約」を受けて、文化や教育を世界的に高めていく運動が進められています。2000年の「平和の文化国際年」をきっかけとしてあらためてユネスコ協会連盟として平和を考える機会となっています。
【議題1:「ガンディに学ぶ非暴力平和研究セミナー」について】
 −国際交流基金「国際会議等出席者招聘事業」ー
 
 かねてから企画してきましたセミナーと講演会ですが、下記の通り国際交流基金の援助と外務省、ユネスコ協会連盟の後援を得ることができました。文部科学省とユネスコ国内委員会は申請中です。
 ぜひ多くの皆さんが参加されることをお願いします。また、回りにも声をかけてください。

T.シンポジウム
 日 時:12月23日(日)午後3時30分〜5時30分
 内 容:「暴力の文化から平和の文化へ」
 講 師:アリア・バードア、藤田秀雄、杉田明宏
 参加費:2000円(一般)、1000円(学生)
U.ワークショップ
  日 時:12月22日(土)午後1時〜8時
      12月23日(日)午前10時〜午後3時
  内 容:「平和・非暴力、真実の力をさぐる」
  講 師:アリア・バードア(ガンディ・イン・アクション)
 参加費:7000円(一般)、3500円(学生)
  会 場:大東文化会館(東武東上線・東武練馬駅3分)
 主 催:平和の文化をきずく会
  後 援:外務省、国際交流基金、ユネスコ協会連盟
      文部科学省(申請中)ユネスコ国内委員会(申請中)
  問合せ:淺川(TEL/FAX:048-825-1006, EMAIL:kazajp@yahoo.co.jp)

 
 アリア・バードア氏について
 
 アラヤ・バードワ氏(ARYA B. BHARDWAJ)は、インド独立の父、マハトマ・ガンディの教えをもとにガンディ・イン・アクション(Gandhi-in-Action)という、非暴力社会と平和をめざし活動する団体の代表を務めています。客員教授として欧米・中東・アジア各地の大学などで多彩なワークショップや非暴力トレーニングをおこなった経験もあり,また,東西洋医学に精通したヒンドゥ医学の医者でもあり、西洋社会における自然療法医学(ホメオパシー・アーユルベーダなど)について研究を続け、執筆や講演活動を行なっています(著書,翻訳中)。
   
   ARYA B. BHARDWAJ
 1945年11月1日生まれ。英国支配下で8年間にわたり,都合23年間も獄中生活をおくった解放の闘士である父や伯父を持つ。アラヤは15才で活動家になり,初代インド大統領 Jawaharlal Nehru によって設立されたBharat Sewak Samaj (BSS)において地域保健ボランティアとして働いた。社会学修士,後に博士号をイタリアのLibra Universita Populare, Valsesia より受けている。また,自然療法医学やヨガ,オルタナティブ・メディスンの学位をも得ている。
 ニューデリーの全インド自然療法協会の終身会員(1973年より)であり,1984年にGandhi-in- Action (GIA)および,オルタナティブ・メディスン研究所,Center for the Study and Research on Alternative Medicine (CSRAM)を設立した。アラヤはガンディ思想,非暴力に関する本を4冊,アーユルベーダ(ヒンドゥ医学)に関する本を2冊書いており,イタリア語とドイツ語にも翻訳されているものもある。
 アラヤは非暴力,オルタナティブ・メディスン,非暴力社会変化へのガンディ・アプローチによるインド内外で500回もの短期あるいは,長期にわたるトレーニングを行ってきており,これまで数千の学生,青年がトレーニングを受けている。
 アラヤはインデラ・ガンジー政権時に戒厳令に反対し,投獄された。1974年にthe Lok Sewak Mandal 関わり,Servas International, W.R.I. Manav Dharma Mission (Sri Gulzari Lal Nanda により設立)や国際アムネスティの会員である。
 Gandhi-in-Action (国際的な非暴力活動家組織) は27カ国に広がる国際的な団体で米国において非暴力による兵役拒否,マレーシアにおける熱帯雨林保全運動,バルカン半島地方における平和活動,イタリアでの平和税・戦争税拒否,英国でのSnowball Movement,米国でのカトリック者による運動,キャンプヒル行動などを展開している。
 アラヤはこれまでガンディの非暴力による社会変革思想を広めるために48回海外に渡り,米国,英国,ヨーロッパ,スロバキア,旧ソ連,カナダ,アジア諸国においてガンディ思想,非暴力による紛争解決,アーユルベーダ,ヨガ,オルタナティブ・メディスンについての講義をしている。アラヤはイタリアのthe Libra Universita Populare大学平和非暴力研究所の客員教授も務めている。
 また,Rachnatmak Karyakarta Sadan (RKS)という出稼ぎ建設労働者の支援ホームを設立し,非暴力にもとづくインド社会,さらに世界を実現するために活動をしている。RKSは1960代よりアラヤが貧困者のためのBSS保健ボランティアとして働きはじめたデリー地方の北部のtrans-Yamunaにある。
 
アリア・バードアさんを囲む会』を12月20日(木)夜、東京都豊島区勤労福祉会館で行います。希望される方は淺川まで連絡してください。
 
【議題2:CPNN(平和の文化ニュースネットワーク)について】
 10月に幹事の伊藤さんがオーストラリアに赴いて、本格的な始動に向けて打ち合わせをしてきました。それを受けて12月1日、2日和光大学において3回目のモデレーター養成講座を開催します。申込・お問い合わせは、CPNN事務局(hot@cpnn.net)までお願いします。なお、2002年7月にメルボルン大学でCPNNを運営しているダイ・ブレザトン教授が来日することになりました。それに合わせてトレーナー(モデレーターを養成する人)講習会を開催したいと考えていますので、ぜひモデレーターとしての訓練を受けておいてください。詳細につきましては後日報告させていただきます。
 また、CPNNのホームページ(www.cpnn.net)も大きく改訂しましたので覗いて見てください。そして日本語ならば500字、英語ならば250語の平和についての意見を寄せていただき、多くの人に読んでもらえるように公開し、交流していただけたらと思います。既にオーストラリアのCPNNセンターには前号で紹介したような意見が英語で載っています。
 
【議題3:日本ハーグ平和アピール平和教育地球キャンペーンについて】
   −セミナー開催のご案内!ー
 日本ハーグ平和アピール平和教育地球キャンペーン(GCPEJ)は、以下のようなセミナーを計画しています。

 内容
(1)コロンビア大学国際平和研究所(IIPE)レバノンセミナー報告
   講師:キップ・ケイツ(鳥取大学)
(2)『戦争をなくすための教育』カリキュラム
   講師:ケティ松井(清泉女子大学)他
 日時:12月8日(土)午後1時30分から5時
  会場:コロンビア大学ティーチャーズカレッジ日本校
    東京都千代田区三崎町2-21-2三井生命ビル4F
    JR水道橋駅西口下車(03-3221-9771)
 
*参加費は無料ですので、ぜひ多くの方々の参加をお願いします。
 
【議題4:平和文化に資する材料・教材・教育実践の整理について】
 既に資料として「平和教育カリキュラム調査」用紙が配布されていますが、実際にはまだまだ集まっていません。以下に再度掲載しますので、該当するものをぜひ送って下さい。
  PEACE EDUCATION CURRICULUM SURVEY
Fax:清泉女子大学地球市民学科(03)3447-5493, e-mail:kathy@alpha-net.ne.jp

名前

 

読み方

 

住所


電話

 

e-mail

 

FAX

 

教材を実践した(開発に関わった)教育機関

 

住所


電話

 

e-mail

 

FAX

 

学年

 

教材

 

領域

 

教材:

 

学習のねらい:

 

教授・学習方法:

 

平和教育における位置付け:
 

キャンペーンのすすめ方についての意見:


 
【議題5:トランセンド等の紛争転換の実践的な方法を学ぶ運動について】
 大変近くなってしまいましたが、11月9日(金)及び10日(土)東京御茶ノ水の中央大学において、ガルトゥング氏の紛争転換セミナーが開かれます。きずく会では既に昨年の4月にワークショップと講演会を実施していますが、今回は中央大学主催ということになります。
 なお翌日の11日(日)にはトランセンド研究会としてワークショップを予定しています。ガルトゥングとトランセンドの11月の予定は、次のページを参照してください(http://www.wako.ac.jp/~itot/tran/tr01nov.htm
 ニューヨークのテロとアメリカブッシュ政権の報復爆撃の中で、紛争をどのように解決していくのかは重要なポイントになると思います。ぜひ多くの皆さんの参加をお願いします。 
 
資料:日本ユネスコ協会連盟の声明が出ています 
 
   アメリカ合衆国における同時多発テロに関する声明
                          2001年10月5日
                     社団法人日本ユネスコ協会連盟
 
 さる9月11日、国際平和デーにアメリカ合衆国で起こった同時多発テロは、数千人の一般市民の命を奪い、アメリカ社会はもとより、全世界に大きな恐怖と悲しみを与え、更には世界経済に深刻な影響をもたらしました。無辜(ムコ:罪のない)市民を対象とした卑劣な暴力犯罪は決して許されるものではない。私たち日本ユネスコ協会連盟はこのようなテロ行為を断固糾弾するとともに、犠牲となられたアメリカ人、日本人をはじめとする世界80余ヶ国の人々の冥福を心から祈り、衷心より哀悼の意を捧げる。
 
 私たちは、平和の実現を妨げる遠因は貧困、差別、疎外感、無知、偏見にあると考える。先進国に住む私たちが豊かな科学技術文明を享受する一方で、世界人口の5分の1にあたる12億もの人々が1日1ドル以下の生活を余儀なくされ、極限状態の飢餓と栄養失調の中で生きている。今回の非道なテロ行為は、人間の尊厳・平等・相互の尊重なくして世界には平和も安全も発展もないという事実を明らかにした。
 
 国連はユネスコの提唱に基づき2000年を「平和の文化国際年」続いて2001年を「国連文明間の対話年」と定め、「戦争と暴力」の20世紀に訣別し、「平和と非暴力」の21世紀を築く決意をした。その矢先に起こった今回のテロに対し、国連の良心といわれるユネスコこそ、「人の心の中に平和の砦を築く」と銘記された憲章の基本理念に立ち、各国で官民協力して相互理解と対話による「平和の文化」を一層推進しなければならない。
 
 日本ユネスコ協会連盟は、世界の平和と人類の福祉は基礎教育の普及なくして実現できないと確信し、世界各地で教育支援活動「世界寺子屋運動」を展開してきた。これまでに42ヶ国1地域で約5000の寺子屋を運営し、約70万人の人々に教育の機会を提供した。しかしながら、未だ世界には学校に行けない子供たちが1億1300万人、読み書きできない大人が8億8000万人もいると推定される。私たちはさらに民間の英知とエネルギーを傾注して市民レベルの知的・精神的連帯を推し進め、すべての人が教育を受けることのできる社会を目指して可能な努力を払うことを確認する。
 
 私たちは、9月29日の第201回中央委員会において、以上の基本的立場を確認した。
 
 さらに今回は、「世界の子どもたちのための平和の文化と非暴力の国際10年」の具体的な行動として、まず、飢えと寒さにより生命の極限状態にある数百万の罪のないアフガニスタン難民の窮状を救う人道的活動に特化し、緊急募金を開始することとする。
 
「アフガニスタン難民支援緊急募金」
・全国のユネスコ協会及び関連団体などに呼びかけ、当面、本年中に1000万円以上の募金を集める。
 
お知らせ
*子どもの権利条約第2回つくる会の次回総会は11月25日(日)午後2 時より晴海区民会館で開かれます;詳細は事務局DCI日本支部 (3466-0222:http:/www.yomogi.sakura.ne.jp/~dci-jp/)へ問い合わせてください。
*日本平和学会は11月17日と18日に京都の立命館大学で集会を開きます。詳しくは事 務局0426-74-3195まで問い合わせ下さい。。

次回幹事会は11月22日(木)6時00分〜日本ユネスコ協会連 盟にて行います。関心のある方はぜひご参加下さい。
 
*「きずく会」のホ−ム頁(homepage2.nifty.com/peacecom/cop/)を覗いてみて下さい。
*事務局連絡先:〒332-0015川口市川口2-15-1-1004瀧口 優048-254-5074(TEL&FAX:)
*CPNNのホーム頁(www.cpnn.net)も覗いて下さい。