この道路、私にとって、よく走りたくなる道である。 その秘密は、平野・高原・峠の、バランス良い景色やコースレイアウトの変化にある。 ![]() レポート走行日:1998年3月14日 |
|
起点〜山崎町 |
|
姫路市の国道2号線、夢前大橋西側から北に上る道から、国道29号線が始まる。 国道29号線は、“因幡街道”とも呼ばれ、古くから播州〜因幡間の交通の主要を担ってきたらしい。 なお、最近は、山陽自動車道・姫路西インターと、その南の太子竜野バイパスを結ぶ道が開通し、 29号線扱いとなっている。今回は、従来よりの29号線を通ったが、山崎町までは、車通りも多く、 季節柄工事が目立ち、渋滞が激しい。 |
|
山崎町〜波賀町 |
|
山崎町を抜けると、車も減り、景色ものどかな田園風景と変わる。 道のレイアウトはまだ単調だが、のんびりとクルージングできる。揖保川沿いに、北上を続ける。 この区間は、“道の駅”が多い。山崎、みなみ波賀、はがの3ポイントが、約30Kmの中に存在している。ドライブ好きには嬉しい増加である。 また、信号機が縦形に設置されている事に驚いた。雪国仕様である。岡山県内の同緯度都市、 津山市や新見市でも、積雪する事はあるが、信号は横並びだ。こちらの地方は、より積雪が多いのだろうか。 |
|
|
波賀町〜音水渓谷〜戸倉峠 |
||||
|
“道の駅はが”より北に進と、道は突然挑発的なレイアウトへと変貌する。 今までのルートが高原的だったのに対して、ここから先はやや渓谷的になるからだ。 2桁国道という事もあってか、整備状況もかなり良い。 私一番のお気に入りポイントが、引原ダム・音水湖をかすめてのポイント。 高速コーナーが複合的に現れ、2つの橋が景色を盛り上げる。ゲーム感覚の風景に心が躍る。
更に、ダムより北は、いよいよ峠越えを予告する上り坂に入る。 音水渓谷と呼ばれるそこは、秋には紅葉がきれいらしい。 逆に、秋に通ると、車の量も増えそうだ。 冬場は積雪、凍結があるので、アグレッシブに走りたければ、春〜夏がいいだろう。 そして県境。戸倉峠を貫く“新戸倉トンネル”は、数年前には無かったはずだ。 トンネルの入り口、すぐ右手を見ると、ガードレールがスイッチバック状に段をなしている。 鳥取県側・出口付近にも、旧道と思われる曲がりくねった道を見た。 快適になるのは良いのだが、少々退屈でもある。 |
||||
|
||||
|
追記レポート:戸倉峠旧道 |
||||||
前回と同じく、兵庫県側から進入。トンネル手前には、非常に細いながらも、旧道への分岐路があった。 ここを右に曲がると、右へ左へのスイッチバック式に、標高を上げる。そして、1分も走らないうちに、 かつて国道29号線の主要部だったトンネルが見えた。 現在では、トンネルの入り口は、ガードレールと鉄格子で完全に封鎖されている。 通行はおろか、トンネル内部の様子さえ窺い知る事ができない。
鳥取県側の旧トンネルまでの道は兵庫県側よりも比較的長く、 非常にコースレイアウトに富んだワインディングが楽しめる。 先に「少々退屈である」と書いたが、まさにその通りで、 クルマの運転を楽しむか単なる通過点に過ぎないか、 そのくらいの差を感じる。 もっとも、この県境付近は、冬季になるとかなりの積雪や凍結があると思われるため、 この旧道のままでは県境越えが非常に厳しかったと想像すれば、この新トンネルは切望されていたのだろう。
|
|
戸倉峠〜若桜町〜八東町〜終点・鳥取市街 |
|
|
今回のドライブで、後悔をした事が一点ある。
トンネル出口から峠を降りるまでの道は、先ほどの音水渓谷よりも、
コーナーが複雑で、楽しみ甲斐がありそうなのだ。しかし勾配が急なので、下りになる今回は、
安全を優先させた。もっとも、ノーマルのスターレットGiでは、この道の上りでも、
大した事はできないのだが。 それに、そんなタイトな区間は、かなり短い。うねりながら、一気に峠を下るイメージだった。
鳥取市へ入ると同時に、道や景色が都市的に変わる。 バイパスも整備されようとしていたので、朝の通勤ラッシュははげしそうだと想像できる。 途中、国道53号線の終点ポイントを通過。 53号線は岡山市中心部から始まり、津山市〜黒尾峠〜智頭町を通り、鳥取市へと続く。 その後すぐ、国道9号線バイパスへの交差点で、29号線は終点となる。 先ほどの53号と同様に、国道標識に“終点”と書いてあるのが気に入った。 距離にして116Km(起点→県境70Km、県境→終点46Km)であった。 |
|
総評 |
|
都市と都市を結ぶ横断道路は、中国地方には数多く存在するが、
29号線はその中でも利用率が高いメジャーな道路だったと思う。
道の駅も多く、整備性も良い。が、それゆえに、道そのものの面白さが薄い、という印象だ。
今回は、峠前後の雰囲気がお気に入りだったので、レポートとしてみた。 とはいえ、季節感が溢れる表情豊かな道、という印象が強い。国道180号同様、 そんな雰囲気が、何度も走りたくなる要因なのだろう。 今回、このページを作成しているうちに、「飽きない要素は中国山地の豊かな自然にある」 という一つの結論にたどりついた。そういう観点から見ると、それを満たす国道は、 近くにたくさん待ち受けている。どんどん走り、どんどんレポートしていきたい。 |