ロードレポート・国道182号線


 広島県福山市から始まり、東城町へまっすぐ北上する、国道182号線。
東城町からは東に折れ、岡山県新見市で180号線に辿り着く。
地図上では、山陽地方では良くある南北縦貫道に見えるが、
他に類を見ないほど刺激的な道である。

国道182号全体図
レポート走行日:1999年4月4日
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起点〜中野南交差点
182号起点 下部を左右に走るのが国道2号線。
縦の道、右が182号線。左は313号線。いずれも福山市街地から。


 中国地方は、東西に長細い。その為、山陽と山陰を結ぶ南北の主要路線が数多く伸びている。
この182号線も、その役目を担う1本である。と言っても、182号線は山陰側まで届かず、 中国山地を越えることなく終わる。その為、その総延長は80Km足らずと短い。

 広島県の東の県境付近、JR東福山駅の近くの、国道2号線・明神町交差点から、 国道182号線が北にスタートする。 このあたりは福山市街地に含まれるようで、スタート直後は片側2車線の整備された道路で、 脇には飲食店やカー用品店、スポーツ店など数々のショップが並び、交通量も多い。
少し走ると、山陽自動車道・福山東インターチェンジへのランプウェイがある。 その後、少し丘を越えて神辺(かんなべ)町にはいり国道313号線との交差点、続いて国道486号線との交差点が現れる。 この2つの道は、東西に伸びている為、だいたいのクルマがこの付近で右折・左折していく。

 再び福山市へと入り、北上。スタート地点から11Km、ずっと片側2車線だ。 ここまで来ると、交通量はかなり減っている。 ここまで片側2車線として建設されているのは嬉しい。
中野南交差点で、片側1車線となる。
福山市街
スタート直後の182号線。
ショップが並び、賑やかである。


山陽道・福山東IC
山陽道・福山東インターチェンジ付近。
当初から幅広く設計されていたようだ。


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中野南交差点〜油木町
 1車線となった182号線、ここから高原越えのために、標高をどんどんと上げていく。 途中途中に登坂車線があり、あたりは一気に高原地帯となる。

 182号線はここからが面白い。 岡山県付近(中国地方)は、その地形から、南北(山陰←→山陽)に通る国道が多いが、 182号線ほど、市街地の景色から突然にタイトなレイアウトに変貌する道路は珍しいだろう。 片側1車線となってから間もなく、まるで峠越えを思わせるような急なS字を左へ右へまた左へ、 そこからは標高を上げながら心地よいコーナーを抜けていく。 完全な両側2車線なので対向車もさほど気にならないし、整備も良いので余計なストレスが無い。
 今日(4月4日・日曜日)は天気が良く気候も穏やか、桜も各地で咲いており、絶好のドライブ日和だが、 予想をはるかに下回るクルマの量。嬉しい誤算である。
S字コーナー
1車線になると突然こうなる。
手前の左180度の後、画像外で右に180度。


S字の先
左写真の橋を渡る寸前。
これを越えると、左に曲がりながら更に上昇。


道の駅・さんわ182ステーション さんわ182ステーション。
この日は結構なクルマの数だった。施設はキレイ。


 スタートから25Km、道の駅“さんわ182ステーション”に入る。
 お昼過ぎという時間も手伝ってか、クルマが多い。広めの駐車場がほぼ満車。 道の駅としてはなかなか良く出来ている。

 道の駅を出て、高原的な風景を軽快に走る。 緯度的にも、岡山県で言う所の吉備高原付近にあたるので、 中国地方のこのあたりは良く似た景色になるのだろうか。 軽いアップダウンと大小様々なコーナーを抜けながら北上する。

 油木町の中心部に差しかかる。 このあたりは、数年前までは民家を避けながらの狭くクネクネした個所だったのだが、 キレイなバイパス道路が国道化されており、渋滞も歩行者の危険もなくすんなりと抜ける事ができた。 峠越えのヘビーな道を迂回するバイパス道はちょっと残念な気持ちもあるが、 このような町の中心部を迂回するバイパス道は大歓迎だと思う。
油木町
油木町の中心部にはいった所。
このあたりから既にバイパス化されているようだ。


油木町バイパス
とにかくキレイで気持ちいい。
中心部を避けるので信号や歩行者も激減。


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油木町〜東城町
油木町中心部 油木町中心部。点線の道が今回走った道。
その北にループ橋がある。


 油木町を抜けてすぐ、ループ橋“油木大橋”がある。 竣工年月は不明だが、割と古くに建設されたような感じだ。 昔のループ橋になるほど、宙に浮く橋の部分を短くするように、楕円形のデザインが多いような気がする。 今回のように国道を北上していると、ループ橋を下る格好になる。

 ここからは、東城川を横に見ながら、やや渓谷的な景色に変わりながら北上する。 これまでは無かったトンネルもいくつかくぐるようになる。 コーナーの楽しさは相変わらずだ。県境が近いわけでもないので、依然と両側2車線がキープされているし(一部工事中有り)、 川沿いに走るようになったので北上中は右コーナーの見通しも良い。

 北上を続ける182号線、とにかく直線ポイントが無い。常にハンドルを操作し続けているといった雰囲気。 とはいえそんなに忙しいわけでもなく、飽きが来ない絶妙の雰囲気といえる。
油木大橋
ループ橋・油木大橋。
楕円型なので全景を捉えられない。


油木大橋
橋を渡って回転した後。
割と前に造られたのか、標高差はあまり無い。


油木町北部
ほとんどが高原や山岳地だが、
このあたりから初めてトンネルが存在する。


東城町南部
この写真ではわかりづらいが、
このあたりは渓谷の雰囲気が感じられる。


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東城町〜県境〜終点・新見市
東城町中心部 東城町中心部。
北上すると国道314号線で島根県へ。


 スタートから55Km、東城町・友末交差点に差しかかる。 この交差点、直進しても右折しても182号線である。 直進すると、東城町の中心部を抜けながら、314号線となり、更に北上する。 交差点を右折すると、中国自動車道・東城インターチェンジへのアクセス、また、 道の駅“遊YOUさろん東城”がある広い道となる。 また、ここから西に向かうと、避暑地や紅葉で有名な渓谷・“帝釈峡”がある。
東城町は、東西南北への分岐点、高速道路のインターチェンジもある事から、 この道の駅は重宝する場所にあると思う。
友末交差点付近
友末交差点の手前。
直進しても右折しても182号。


道の駅・遊YOUさろん東城
遊YOUさろん東城。
各方面からの休憩所として価値が高い。


広島・岡山県境 岡山県との県境。
この先は阿哲郡哲西町。


 再び182号線が1本になると、今度は東へ進路をとり、間もなく岡山県・哲西町に入る。 民家の横を通過する旧道と違い、バイパス的に整備された新道をのんびり走ると、すぐに、 道の駅“鯉が窪”がある。すぐ近くに“鯉が窪湿原”という有数の湿原がある事からその名が付けられた。

 ここからは、国道、JR芸備線、中国道が一束となって進んでいく。 東城町までの北上ルートと違い、この東へ伸びるルートは、カーブの穏やかな、のんびりとしたコースとなる。
道の駅・鯉が窪
鯉が窪。
かなり最近に出来たようだ。


神郷町
このあたりでは、JR芸備線,伯備線と中国道とが平行して走っている。

新見市 峠を越えて新見市へ。
国道180号線と合流して終点。

 右に左に、JR芸備線を見ながら、やがて神郷町へと入る。 ここで、平行して走っていた鉄道が、JR伯備線へと変わるが、すぐに伯備線は北へと進路を変えて見えなくなる。 182号線は、依然中国道と沿って走り、トンネルを抜ける。 軽い峠越えが終わると、一気に標高を下げ、新見市・国道180号線にぶつかり、 182号線は終点となる。始点から80Km。
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総評
大佐町付近 新見市から県道に入って北上してみた。
ちょっと脇道をそれると、このような県道がゴロゴロしている。
道幅は狭いが、空気もキレイで自然が豊富だ。


この国道は、総延長が100Kmにも満たないため、時間的には非常に物足りないドライブになるだろう。 しかし、その短い区間に集約された様々な景色やコーナーが、実に爽快で刺激的である。 町の中心部も、きれいなバイパスによって混雑も無いし、その間の道には民家などの危険要素が他の国道に比べて少ない。 岡山市から福山市までは、渋滞なども加わると、それなりに距離があるが、そこからこの国道に乗って走り始めると、 全く新たな気持ちでドライブが始まるので不思議だ。走りたくなる国道のトップクラスに位置している。
 また、今回のドライブは、とにかく天気が良く、更にクルマの量が非常に少なかったので、 ますます気に入ってしまった。おすすめの1本である。


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