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蘇生した人のこと
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「死んでしまったとはまったく気付きませんでした。京都へ上って祇園辺りをぶらつき、大阪道頓堀を歩いてから東海道を通って帰る途中、大井川で路銭がなく渡れずに困っていると、川越し人夫が哀れんで渡してくれました。それから宿へ帰ると、真っ暗で何もわからないため大声を上げたことを覚えております。まったく夢を見ていたとしか思えません」 という話を土佐守が語った。夢の中で冥府の役人や獄卒にも逢わなかったというのは正直者というべきかどうか、と笑った。
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