目的

 現代の書物と比較してもとびきり面白いのに、古文だというだけで読まれない本があるのはとてももったいないことじゃあないだろうか、というのがこのサイトを開設した動機です。同様の理由で『仙境異聞』も手がけています。

 

底本について

 根岸鎮衛著・鈴木棠三編注『耳袋』(1)(2)平凡社ライブラリー(ISBN4-582-76340-5/1500円、ISBN4-582-76346-4/1500円)をテキストとしており、編者の注を大いに参考にさせていただいています(第三巻の後半から岩波版をもとにしています。こちらは十巻千条が揃っていますが、平凡社版とは一部異動があります。注釈も詳しくお薦めです)。参考文献は特にありませんが、語釈に当たり『角川新版古語辞典』『江戸語の辞典』(講談社学術文庫)『平凡社世界大百科事典』『広辞苑』を主に引いています。

 本来のテキストは、10巻、1000条からなるようですが、伝本により様々な異同があります。今回底本としたテキストは、三一書房刊『日本庶民生活史料集成巻十六』所収の十巻本を元に、文庫2冊に納めるため百数十条を削除したものです。削除した条は、リンクのない条として目次中にタイトルのみ記載しました。

 

著作権について

 180年前の本であるため著作権の問題はないものと考えていますが、編注による著作権が発生しているかもしれません。著作権者からクレームがあるようでしたら、すぐさま撤去する用意があります。

 訳者(pfruit)は本訳文に著作権を主張しません。多少なりとも価値があると認めていただいた場合は、ご自由に二次利用して頂いて結構です。ただし、これはお願いになりますが、本稿にはこのページに記載した条件(制限)があることを知っていただきたいため、できるだけ本サイトのURLを付記していただければ幸いです。

 

訳文について

 訳者は、古文について高校生程度の知識しか持っていません。訳文は面白さはともかく、正確性・妥当性においてはなはだ怪しいものとなっています。面白い本だと判断されましたら、できるだけ上記テキストを参照されるようお勧めします。図版がいくつか収録されており、必見です。

 訳文は原則としてほぼ原文に即したものとしていますが(文章自体が面白くできているためあまり手を加える必要がない)、力不足により意味のわからない部分、訳者がつまらないと思った部分は訳出しないこともありますし、場合によっては思い切った意訳をする部分、独自に演出を加える部分もあります。その場合も特にその旨の表記はしません。 また、各回の番号は便宜上訳者が付したものです。

 なお、差別・偏見を示す話について、底本の編注者は次のように述べています。

なお本書には『鯛屋源助危難の事』など、現在の常識では許さるべくもないような身分差別・偏見を示す話も、そのまま収めてある。このような事をあたりまえのこととしていた当時の状況は、差別問題の根の深いことを端的に示しており、それは当時の人びとの社会や自然に対する認識の昧さ(くらさ)とも結びついていたということも併せ考えて、批判的に読まるべきであろう

 訳者もこの立場を踏襲し、訳出に当たっては「盲人」「いざり」等を「視覚障害者」「足の不自由な者」等に置き換えていますが、「非人」「えた」等についてはそのまま使用しているとともに、そうした話を除くということはしていません。これは当時の事情・本来の巻序を可能な限り正確に伝えるためであり、差別・偏見を肯定・助長しようとする企図に基づくものではありません。

 

サイトの運営について

 週1、2回程度追加・更新する予定です。原則として、巻単位で進めるつもりでいます。

 

耳袋サイト・インド化計画(このタイトルにさして意味はない)

■杉浦日向子『百物語』、説話等類話の紹介

■用語・行事・官制等の小辞典及び年表の整備

■ジャンル別索引・要約の整備

(ただし、いずれも時期は未定)