制作者:国本静三
1999年5月記
CD POCG-6083
フランク「ヴァイオリン・ソナタ イ長調」
シマノフスキ「神話Op.34」、「ロクサーナの歌」、「クルピエ地方の歌」
ダンチョシュスカ(vn)、ツィマーマン(p)
録音:1980年、発売:1999/3/3
老人力、フランク!
古今東西に芸術の名作多けれど、ほんとに美しくしかも誰をもうっとりさせるものはそう多くない。深淵ではあってもやや内省さに欠けるというか、なかなか両面はそろわない。そこで小生はひそかに音楽、美術、文学などのとびきりハンサムな(?)作品をリストアップして楽しんでおりまする(^^)。そ、その中でも超A級作品の一つとしてフランクのソナタが入っております。他のはね、人に言ってはだめですよ、こっそり教えますと奈良・中宮寺の“弥勒菩薩”(なぜか広隆寺の方はパスさせて頂きます。ついでに言えばかのダ・ヴィンチ「モナリザ」もパス。)、フィレンツェにあるフラ・アンジェリコの“お告げ”、京都・苔寺の“庭”などです。
フラ・アンジェリコ(1387-1455)「神のお告げ」フィレンツェ、サンマルコ修道院
さて、ベルギー出身の作曲家フランク(1822-90)は大オルガニストでもある。そのためバッハ以来のオルガン作曲家といわれるほどオルガン曲多数も残している。典型的な大器晩成型の人で、本格的作曲活動は50歳を越えてから始めます。こつこつと作曲を続け、世の栄誉とは全く無縁の生涯でした。しかし、現在フランクを近代音楽の祖と言わせている彼の音楽は、革新的ともいえる創意工夫が見られ、しかも祈りを思わせるような響きで包まれています。なんとこのソナタは68歳の時のもの。こんなに緻密で若々しくかつ瞑想的な芸術作品も稀有でしょう。
ポーランドのシマノフスキ(1882-1937)の「神話」もすばらしい。特に第1曲“アレトゥーサの泉”は神秘的。我々をギリシア神話の世界にいざなってくれますよ。
参考:フランクについて★、★