制作者:国本静三

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1992年3月記


CD WPCS21240  発売日:2004年1月21日

春への憧れ〜モーツァルト:歌曲集

バーバラ・ボニー(s)、ジェフリー・パーソンズ(p)

1.歓喜に寄す K.53 
2.落ち着きはらってほほえみながら K.152
3.鳥たちよ、毎年 K.307 
4.さびしく暗い森で K.308
5.おお、神の子羊 K.343 
6.おいで、いとしのツィターよ K.351
7.孤独に寄す K.391 
8.魔術師 K.472 
9.満足 K.473
10.すみれ K.476 
11.自由の歌 K.506
12.ひめごと K.518 
13.別れの歌 K.519
14.ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いた時 K.520
15.夕べの想い K.523 
16.クローエに K.524 
17.夢の像 K.530
18.春への憧れ K.596 
19.春 K.597
20.子供の遊び K.598 
21.男たちはいつもつまみ食いしたがる K.433
22.喜びの気持ちを K.579

録音:1990年



春へのあこがれ

 これを書いている今は桜が四分咲き、でも寒い。小生はおかげで鼻グスグス。梅は咲いたが桜はまだかいな〜♪ の心境。ともあれ確実に春はそこに来ているのに。今年のイースターがおそいから、春も足踏みしているのかしらん。さて、春を呼ぶ音楽はないか、あったあった! それも名作が多い。今回はカワイイ曲をと頭をひねった。

 このCDには22曲の歌が収められている。なかでもなつかしい「春への憧れ」。小生は小学校で習った! 「楽しや五月」と題名だった。ドド−ミソ−ドソ−ミという出だしは皆さんも知っているはず。ウキウキしてくる。まさしく世は春である。

 「すみれ」というモーツアルトの極めつきの名曲中の名曲も収められている。歌詞はゲーテの詩。人生の大先輩のゲーテは、子供時代のモーツァルトの演奏を聴いて、この世の奇跡と称え、最後までモーツァルトを愛し続けた。「すみれ」は、ゲーテの多くある詩のなかでも素朴で一抹の哀しさを覚えさせる詩である。

 モーツァルトはこれをみごとな音楽にした。詩の大意はこうである。野にひっそり咲くすみれは、牧場の乙女に恋をする。いつか摘み取られその胸に抱かれたいと夢見ていた。そこへ乙女が来たのだ。だがすみれには目もくれず、そればかりか無惨にも足で踏みつけて走り去った! モーツァルトはひとこと最後に歌詞をつけ加えた。“ああ、哀れなすみれ!”と。この歌は春の楽しさと寂しさが混じっている。なんと楽しく、哀しい音楽であることか。

参考:古典派の概念

 

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