軽量化
★軽量化、及び重量バランスの適正化
ご存知のようにFDはこの問題に対して、真面目に作られた唯一の国産車であると言えます。た だし、やはり量産車であることや高級車的な側面も持って造られている事は間違いありませんか ら、走行性能という面だけを考えるなら改善の余地はたくさんあります。サーキット専用に車を持 てる人は勿論走行性能だけを追求すればいいのですが、大多数の人は街乗りもこなさなければ いけない為、走行性能と快適性をどこでバランスさせるかということになります。

★軽量化の効果
同じ馬力なら軽い車の方が速いですし、同じパワーウエイトレシオでも軽い車の方がブレーキ性 能やコーナリング性能において有利である為、速いはずです。FRではトラクション性能では4駆 のGT−Rに敵うはずありませんから、コーナー進入や旋回スピードでアドンテージを稼ぐしかない わけです。そのためには軽量化は大きく効いてきます。FDはもともとが軽いですから軽量化は難 しい車ですが、それでも探せば結構あります。そして軽量化をする場合注意したいのは、なるべく 各重量物を重心に寄せる、そして重心を下げることを意識する事だと思います。つまり重心から 離れた所を軽くすればそれだけ効果がありますし、ボディ上部を軽量化することによって相対的 に重心は下がっていきます。フロントエンジン車の場合、どうしても後ろだけが軽くなりがちですが 積極的に車の前方を軽くしてやる事も大切だと思います。現にFDの前後重量配分均等というの もガソリン満タンの場合ですし、サーキットを走行していてもガソリンは満タンの方が車の動きは いいような気がします。つまり後ろばかり軽くしていくとブレーキング時の車の動きはよくなるはず ですが、加速時のトラクション性能に問題が出てきてアクセルを開けられないという事になってし まいます。左右方向についても同じことが言え、助手席を外しての走行などの場合、重心は右寄 りになってしまいがちです。なるべく重心を前後左右均等にすることがいいのでしょうが、車高長 を入れているならば、車高調整により各車輪のウエイトバランスを均等化することによりこうした 問題を適正化します。前後配分は50対50が必ずしもいいとは限らないので、自分なりのベスト セッティングを見つけてみて下さい。なお軽量化についてですが、1キロ、2キロなんてたいしたこ とないように思われがちですが、10キロ違うとそれは如実にタイムに表れてきます。だいたい2 分前後のコースの場合、50キロで約1秒違ってくると言われています。しかも軽量化は数値の割 に体感できるものです。走行性能だけを考えるなら軽い事によるデメリット等はありません。それ によって失われる快適性、安全性をどこまで我慢できるかでしょう。ましてやサーキットを走る方 ならロールケージは装着されている方は多いと思いますが、7点式でも20キロ前後あります。レ ース用のボディ溶接タイプなどは40キロ以上あるものもあります。それに各パーツの取り付けな どにより、何かと重量はかさむもので気がつけばカタログ重量より30キロ以上重くなってたなん て事はよくあることです。まずはカタログ重量までダイエットする事から始めてみてください。人間 で体重の5パーセントの重さのもの(3キロぐらい)をもって自由自在に動けますか?車だって同じ 事です。50キロ軽くするだけで大分変わってきます。以下に私の施している軽量化メニューとそ れによって軽くなる重量(だいたい)を記しておきます。

★軽量化メニュー

@助手席削除 (12.5キロ)
これはサーキットで外せばいいです。14ミリボルト5本で止まってるだけですから、3分もあれば 外せます。しかし公道で外していると乗車定員違反でオマワリさんに怒られます。まあしみ汚れが出来 て張り替えてると言えばOKでしょうが。(笑)コーナーウエイトは外した状態でとってください。なお この純正シート、レカロのSR−2より軽かったりします。(笑)

@テンパータイヤ、車載工具削除(合計12.5キロ)
FDではこれらのものも軽量なアルミ製で、非常に好感が持てます。これもサーキットで降ろせば いいでしょう。

ここまではサーキットの現場で誰でも出来ることです。次は車両側の軽量化です。

@リヤシート(3.5キロ) リヤシートベルト(巻き取り部含む)(2キロ)削除
FDの後ろは人が座るようには出来てはいません。ましてやロールバーが入ってるなら・・。(笑) 迷わず取りましょう。乗車定員変更を車検時に行ってください。シートはフックで止まってるだけな ので、工具なしで取れます。ベルトの巻き取り部は結構重く、これはシート横の内装を外さないと 取れません。鉄板丸見えが嫌な人はRZ用の後部内装(ストレージボックスになってる)を移植す るのもありだと思います。

@内装(4.5キロぐらい) リヤシート背もたれ(4.5キロ)削除
サーキットに重点を置くなら内装はいらないでしょう。ただ、ダッシュボードとドア内側、トランク内 側は私は剥がしてません。ダッシュボードは重いですが、なんか外すのはちょっと・・・(汗)ドア内 装はぶつかった時ガラスなり、ドアの補強材なりが体に刺さるので運転席側は残しておいたほう がいいと思います。ちなみにドアの内装は2キロぐらい(片側)ありますが、外すと内側からドアが 開けられなくなります。私は閉じ込められました。ハッチバック内側は外すと、雨漏りします。その 3点以外は必要ないと思ったから捨てちゃいました。(笑)トランク内まで含めると結構重さありま す。ちなみにN耐規定ではダッシュとドア内張りの削除は禁止です。確かRE雨宮からカーボン製 のドアの内張りが出ていたような・・・。リヤシートの背もたれ(可倒式)も涙ぐましいほどの穴あけ が施してありますが、マツダに感謝しつつ捨てます(笑)。

@リヤワイパー、リヤウォッシャー、電動アンテナ、リヤスピーカー(合計4キロくらい)削除
リヤの内装を剥ぐと、これらのパーツを外せます。リヤワイパーは設定のない車種もあるので要 らないんでしょう。ガラコでも塗りましょう。電動アンテナは軽いですが、外してもFMは聞こえます 。リヤウインドウにプリントアンテナがあるためです。リヤスピーカーも音悪いから取っちゃいまし ょう。あそこはスピーカー置く位置じゃないです。

@フロアマット、フロアカーぺット(7.5キロ)除去
オプションのフロアマットの他、フロア全面のカーペットも削除しました。私は切ったため、ダッシュ を外さずに削除できました。カーペットを外すと音がうるさい、ミッションの熱がもろにくる等、いろ いろ困りますが結構重いのと、車両火災の時の安全性を考え削除しました。私はFDが目の前で 1台完全に燃えるのを見たことありますが、カーペットが結構な速さで燃えていったのは印象的で した。ただ、カーペットをはがすと、フロアが補強材の関係で凸凹でアクセル操作できないので、 フロアパネル運転席側は、アルミ板でフットプレートを製作しました。なお渋滞に巻き込まれると、 クラッチの熱がもろに来てコタツに入ってるのと同じ状態になりますので、フロアトンネルのミッシ ョン横に、キャンプ用の断熱材(発泡ウレタン+アルミ箔)を貼り付けています。フロアトンネル上 部を通過するハーネスを溶かさない為にもこれは必要です。大分これでましになります。これを貼 ってないところは、走行中は触れないくらい熱くなります。「火傷注意」のシールを張っておきましょ う(笑)

@アンダーコート、シール材、吸音材(3キロ前後)除去
FDの場合アンダーコートは少ないので、手間の割には効果ないです。でも確実に軽くはなります 。楽な剥がし方としては、ドライアイスや、コンビニで売ってる氷のパックなどで5分位冷やしてか ら、ハンマーでしこたま叩き、スクレイパーで引っ剥がすのがいいと思います。アンダーコートは暖 まった状態ではべたべたして綺麗に剥がれません。あまり叩きすぎて、パネルをベコベコにしない ように(>私)。シール材も表面に余分にくっついてるものをスクレイパーで剥がします。剥がした あとは塗装すると見栄えはいいでしょう。ボディ内側をレーシングカーみたいにガンメタにでも塗る とかっこいいんでしょうが、ヘタレな私はボディ同色にしました。それでもアサヒペン3本は必要で す。(>結構な重さだ)アンダーコート剥がすとうるさく、そして熱く(暑く)なります。(涙)

@前後バンパーレインフォース(前4キロ、後5.5キロ)除去
これは車の前端、後端に位置する重量物で、確実にオーバーハングのかなりの軽量化につなが ります。効果も体感できると思います。しかし安全装備なので取り外す場合は自己責任の元で行 ってください。私は自分で大丈夫だと思ってやっていますが、メーカーも多くのテストを重ねた結果 の装着なのでしょうから、外した場合、自損、人身事故などで思わぬ弊害が出てくる可能性があ ります。ただ、N耐車両やサーキットを走っておられる方は外している場合が多いですね。前は外 すとバンパー内にかなりの空洞が出来ますので風がそこから逃げて、冷却がうまくいかなくなる 事もあるので、隙間を埋めるなどして風の通路を確保する必要があります。後ろはバンパー内に 風を巻き込むので、バンパーに風抜きの穴を空けている車両も見受けられます。まああまりお勧 めはできない軽量化です。効果は絶大なのですが・・・。

@バッテリー後部移設
これは軽量化というより重量バランスの是正です。私はノーマルより重いドライセルバッテリーを 使用していますので、これを後部座席(があった場所)左側に移す事により少しでも重量物を後ろ に、下になるようにしています。固定はシートベルトがあった場所にアンカーボルトを打ち、その穴 に梱包用のベルトを通して行っています。移設に使ったハーネスはレース用のアルミコードで非 常に軽量なものですが、100Aまでの容量をもっています。ブースターケーブルの線で代用する のはやめた方がいいらしいです。オーディオ用の大容量コードを使ってもいいですね。アースは太 いコードで、しっかり太いボルトを用いてボディに固定します。

@その他
フロントセンタースピーカー、ボンネット裏遮熱板、フォグランプ除去(合計4キロ弱)

私が行っているのは以上ですがこれ以外にもお金をあまりかけずに軽量化できる方法がありま す。

@エアコン、パワステ、ABS、オーディオの削除
エアコンは私も壊れたら外します。コンデンサーがなくなるため冷却面でも有利になります。ただ ファンは残さないと窓の曇りが取れなくなります。パワステはオモステになっていいなら削除できま す。ただFDは前のタイヤも太いので相当腕力が必要かと。ABSもユニットが重く、削除するとブ レーキタッチもよくなりますが、前後バランサーが必要なようです。当然ロックしやすくなります。オ ーディオはスピーカーなども含めて削除すると結構な軽量化になりますが電力の無駄な消費を抑 える効果もあります。ヘタレな私はどれも外していません。(笑)

@ハーネス固定金具の除去、不要ハーネスの削除
ワイヤーハーネスをばらして不要なハーネスを間引きします。また、ハーネスをボディの固定する 金具などをタイラップに変えます。

@ボディの防水パッキンの削除、目張り用ゴムの交換
雨漏りしていいなら、パッキンを外します。また、ボディ防水用のゴム栓などをテープまたはアルミ 板等に置換します。ゴム製の部品は重量がかさみます。

@各種ボルトの素材変更、サイズ変更、削除
強度を必要としないボルトは軽量なものに置き換えます。必要ないボルトは外します。

@ボディ裏側コーティング材の除去
室内にはアンダーコートが貼ってありますが、ボディ下側、裏側、タイヤハウス内にはコーティング 材がしこたま塗ってあります。これらを剥がせばかなりの軽量化になります。ただし防錆対策をし っかりしないと一発でボディは錆びます。インナーフェンダー等も外します。

@穴空け加工
強度的不安がない部分には穴を空けて軽量化します。しかしFDに限って言えばこれが出来る箇 所はかなり少ないかと思います。しかしテンパータイヤ取り付け部をばっさり切ってしまっているF Dも私は知っています。また、ボンネットの骨抜き、トランクハッチの穴空けなども考えられます。 ただ安全面での不安は残ります。JTCCのチェイサーは、ボンネットは骨抜きなしのノーマルを使 用してました。まあ、最低重量が決められているからノーマルだという事もありますが、ボンネット の加工は接触時や高速走行時は危険とのことです。しっかりとしたCFRPまたはFRPなどのもの に交換する方がいいのかも知れません。

ここからはバシバシ金のかかる軽量化編です。(笑)

@フルバケットシートに交換 
フルバケはホールド性の他にも、リクライニング機構の排除や、コンポジット素材である為非常に 軽量です。だいたい5〜6キロのはずの為、レールを入れても10キロ近くの軽量化になります。 ただ、事故時にシートやシートレールが壊れると、体が車外に放り出されたり、脊髄損傷などにも つながりますので強度面には充分気をつけて下さい。シートレールは軽さや低さを追求するあま り、強度的に?という物も多く見受けられます。(特にショップオリジナル品の一部)気をつけて下 さい。

@ボディ外装パーツをFRPやCFRPに交換
ボンネットやフェンダー、バンパー、ドア、リヤハッチ、ミラーなどFDはほとんどの外板がアフター パーツとして出ています。これらを使って軽量化を進めることは可能です。ただFRPなどは強度を 出そうと思うと結構な重さになります。また、未塗装品が軽くても塗装の重量は結構あるので、塗 装すると大して変わらないなんて物もあります。特にボンネットはヒンジ部分の強度がしっかりして いないと、超高速走行中に開いたり、事故時にヒンジ部が車内に飛び込んできたりしますのでご 注意を。当然ボンピンは必要です。バンパーやボンネットは多くのところからリリースされています が、FRPフェンダーはサンアイDさんから、カーボンドアはパンスピードさんから、FRPリヤハッチ はナイトスポーツさんから発売されています。

@アクリルウインドウ
フロント以外のガラスをアクリル製に交換します。つまりサイド、リヤガラスです。特にFDのリヤガ ラスは面積も大きく、クソ重いので効果大でしょう。リヤハッチとセットで交換すれば少なくとも10 キロ以上の軽量化につながり、しかもボディの高い位置にある重量物を減らせるため重心も下が ります。是非私もやってみたい交換です。しかし傷が入る、曇る、熱線がない等公道で使うには困 る面も多いようです。レース用車両はペラペラの薄いものを使ってますが、最近ではかなり硬い、 透明度も高い物もあるようです。(パワーウインドーも使用可能)当然それなりに重くなるのでしょ うが。・・・

@タービン交換
FDノーマルタービンはユニットで、シーケンシャルシステムのため重いので、シングルタービンに 交換する事で軽量化も図れます。エンジンルーム内の軽量化は出来る範囲が非常に少ないので 、軽量化としても効果的かと思います。

@ガソリンコレクタータンク
単純にFDなら満タンの場合60キロものガソリンを積んでいる為、ガス欠寸前状態で走れば軽量 化と同じ効果があります。しかしFDではガソリン残量が60%を切ると、タンク内でのガソリンのG による偏りから、燃料ポンプがガソリンを吸わず、空気を吸ってしまい、最悪エンジン破損に繋が る場合があります。私も筑波の1ヘアでエンジンのガス欠症状によるノッキングを起こした事があ ります。レーシングカーではこの問題を解消する為に、燃料タンク内に左右2個の燃料ポンプを 装着している場合があります。これをコレクタータンクで合流させてレギュレーターに送るわけで す。しかし市販車の場合でも燃料タンク2基がけは無理としても、一旦コレクタータンク内にガソリ ンを集めてからもう1つのポンプでレギュレーターに送る事でかなりの問題が解消します。このタ ンクは通常タンク外に設置しますが、タンク内に装着しているものも見たことあります。ただ、重心 は前に移動する為、それなりの対策が必要と思います。コレクタータンクを積んでいないなら、エ ンジン保護の為にもサーキット走行時は満タンで走ることをお勧めします。

@ブレーキ16インチ用化
「あれ」、と思われる方も多いかも知れませんがブレーキの重量というのは結構あり、またサスペ ンションのバネ下重量にも大きく影響します。つまりブレーキが小さければ単純に軽くなるわけで す。まあ他の軽量化が大分進んで、1発タイムアタック狙う場合以外あまり有効とはいえませんが 。ちなみにシビックの場合、ワンメイクレース車両はレース参加のため軽量化して使う事が前提 の為、ノーマルタイプRより1サイズ小さなブレーキを装備しています。理由は前述の通りです。

@軽量ショックユニット
これもバネ下重量に関わってきます。高級な車高調などはアルミ製で単筒式であり、ノーマルより 軽いと思います。

@ホイール
むやみなインチアップはホイール重量を増加させバネ下重量(回転物)を大きくさせデメリットにし かなりません。ホイールは強度も必要な為、軽量性と強度を両立させるのは案外難しいものです 。意外と知られていないですがFD純正17インチはかなり軽量で強度もあり隠れた一品です。走 行会用に見つけたら即買いしようと思っています。

@その他
アルミラジエーター、ドライセルバッテリー(ポメック、オデッセイ REDTOPなど)
これらもレーシングカーでは常識ですね。

★レーシングカーの軽量化
レーシングカーを皆さんはご覧になったことがおありでしょうか。レーシングカーは軽量で当たり前 と思われていますが、実はそうでもないんです。レギュレーション上消火器や、ロールバー、牽引 フックやエアジャッキ、安全タンクやクイックチャージャーなど公道では考えられないものまで装備 しなくてはならないため、結構走行性能に関係ないものまで積んでるわけです。(ロールバーは剛 性アップと言う面もありますが)それでもノーマル重量を大きく下回ると言う事は、想像を絶するほ どシビアな軽量化の積み重ねがされているわけです。軽量化のメリットは速さだけではなく、ブレ ーキ性能、タイヤへの負担、燃費、危険回避性能などすべていい方向に働きます。また、軽くなる ことによって小さなブレーキでいい、ロールバーの点数を減らせるなど、また新しい軽量化に繋が ります。GTレースなどでは50キロのウエイトハンデを積んだだけで、それまで速かった車がとた んに調子を崩したりします。それだけレーシングカーの重量配分は、タイムや操作性に関わってく る問題なのです。50キロぐらいなら私たちの車でもそんなに金をかけずに軽く出来ます。まずは トランクの荷物を降ろす事から始めてみてください。
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