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十七歳への返歌 Poem in reply /フレームなし
柿岡和也は、上京後に十七歳の時、別れた少女から陽成院の和歌を贈られる。柿岡には、他人には語れない過去があった。父親亡き後の家庭崩壊、母との不和、ある男との対立などであった。その後、柿岡は渋谷区に引っ越し、ラジオの台本などを書きながら、細々と暮らしていく。たが、時々、あの和歌に呪われているような心理的現象に陥ることがあった。そこへ田舎から妹が上京し、家庭の様子を伝える。柿岡は、少女への返歌を考え始める。
第一章 始まりは男女川/第二章 闘いの家/第三章 別れる理由/第四章 再会の朝、妹は涙に暮れて/第五章 闘いの果てに贈る返歌
悲愁歌 Elegy/フレームなし
藤原賢治は、ある夜、公園でアメリカ帰りの年上の女と知り合う。何度か逢ううちに、藤原はその女に惹かれていく。やがて女は、藤原に「共同生活をしないか」と提案してくる。藤原は会社の寮住まいなので承諾しても良いが、女の身内から様々な嫌がらせを受ける。女は里帰りするので、藤原も同行する。そこで藤原は次第に過去の体験を語っていく。二人には、それぞれの「心の傷」があった。抱擁しながら、その全てを披瀝する。女は、藤原の心と躰を慰める。悲恋物語。
第一章 ハイヒールと少年/第二章 ニューヨーク帰りの女/第三章 騙し討ち/第四章 八月の裏切り/第五章 二人旅/第六章 心の傷/第七章 抱擁/第八章 悲愁歌を聴く時
黄昏の挽歌 In the twilight/フレームなし
桜井雅之は、首都圏紙の新聞記者。ある夜、かつて通っていたジャーナリスト養成学院の恩師の死を女友だちから知らされる。恩師は自害したらしい。桜井は葬儀に参列し、恩師の死に疑問を感じて、謎を探っていく。知事選挙や衆議院選挙をめぐるトラブル、家庭の崩壊、女友だちと恩師の関係などが複雑に絡まりあっている。桜井は、その女と北海道へ取材旅行する。そこで恩師の死の真相が明らかにされていく。ジャーナリスト志望者や作家志望の方々などには、ぜひ読んで欲しい一作。
第一章 黒田宏昭という男/第二章 黒い資本主義/第三章 自殺の謎/第四章 立候補の約定書/第五章 挽歌の風景/第六章 AV女優マリー
嵐の後で飛び立つ鳥は After the storm/フレームなし
業界紙記者の山本健一のところに、中国人の青年が訪ねてくる。その青年は、天安門事件の時、民主化運動の活動をして、当局から追われている身だった。山本は、中国に留学している日本人青年の帰国を促す任務を与えられて、訪中。その青年も、天安門事件の時に北京にいた。青年の口から中国人女性との恋や事件の背景を聞かされる。山本が帰国後、雑誌カメラマンが撮ったスクープ写真で中国人青年の正体が判明していく。某国では、読むことができない事件の真相を「発禁」覚悟で、ここに敢えて掲載する。
第一章 中国からの亡命者/第二章 民主化運動と日本人留学生/第三章 北京の戒厳令/第四章 嵐の後で/第五章 個人的な体験/第六章 幻の共闘/第七章 戦車を止めた男
性の監獄 The prison of sex/フレームなし
川村勇一は、北京支局の開設に伴い、訪中。住んでみると、中国の閉鎖性に戸惑い、セックスの捌け口を探す。支局に大学院生の女性が翻訳の仕事を求めてやってくる。川村は試用してみる。中国東北部への取材の際、大連でロシア女性と一夜を過ごし、烈しいセックスを行う。年が明けてから、翻訳女性の里帰りに同行する。そこで肉体関係を持つ。上海取材では、広報担当のアメリカ人女性とめくるめく一夜を過ごす。共産国での性体験を余すところなく描く問題作。
第一章 北京赴任/第二章 大連の花/第三章 監獄の街/第四章 地方取材/第五章 上海の夜は更けて
幼きイエスの子守歌 The lullaby /フレームなし
岩井次郎は、浅草のパブに行き、フィリピン人ホステスと親しくなる。その女は、不法就労者で、配偶者ビザを取得するために岩井との偽装結婚を申し込んでくる。女は、岩井との性交渉後、様々な難問を繰り出してくるが、彼は応じない。女は故国に帰国。だが、二人の関係は切れなかった。岩井がフィリピンへ行く。女の家族と会い、「婚約者」として遇される。烈しいセックスの果てに、妊娠。岩井は混血児を生んでよいものかどうかと、悩む。配偶者ビザ問題、国際結婚の困難さ、大胆なセックスを詳しく描いている。
第一章 マガンダ・ババエ(きれいな女性)/第二章 偽装結婚の誘惑/第三章 パーマネント・ビザが欲しい/第四章 ガーリン・サ・ハポン(日本帰り)/第五章 ジャパニーズ・フィリピーノ・チルドレン(日比混血児)/第六章 アパット・ナ・エム(四つのM)/第七章 マリーへの懐疑/第八章 サント・ニーニョの子守歌/第九章 ビザの発給制限/第十章 マリアの来日
ラスト・レター The last letter/フレームなし
村井敬一は、フィリピン人女性の訃報を受け取り、訪比。その女は、かつて村井と東京で同棲生活して、妊娠していた。だが、不法滞在の上に「管理売春」の疑いをかけられて強制帰国し、村井の子を出産していた。村井は何度も訪比して、親子水入らずの日本での暮らしを夢見るが、ビザが発給されない。子供は成長していき、就学年齢に達する。女とは、夫婦の関係が成立していなくても、手紙などで辛うじてつながっていた。女は、死ぬ前に村井に最後の手紙を残していった。
第一章 怪しい店/第二章 フィリピン女性リンダとの出逢い/第三章 不法滞在者の悩み/第四章 管理売春の疑い/第五章 仮初めの親子/第六章 ラスト・レター
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