第三京浜を走る。気持ちよく空いているのだけど……、やっぱり怖い。
05.18
江の島に猫を見に行く
「ねー、どっか行こうか」
そうミチコさんが言うときは、だいたい行きたいところが決まっているようです。
どこに行きたい? と聞いたら即座に「江の島!」。
こないだ(といっても数ヶ月前だけど)も行ったじゃないか、と思ったのですが、
「海が見たいんだもーん」と人並みの女の子(?)のような答え。
風薫る五月。湘南の海を眺めるには絶好の季節です。
今日は日曜日でもないので、海岸沿いの道もそんなに混んでないだろう、と思った運転手。
さっそく出かけることにしました。
環八をぐるりと左回りに走り、国道246号線を目指すポンポ。しかし、井荻トンネルを
順調に抜けたと思ったら、渋滞につかまってしまいました。
「夏はここを通りたくないよねえ」
まったく。
大型トラックの排気ガスを吸い込みながら、太陽の陽射しとアスファルトの熱気に包まれる場面を
想像すると、気が遠くなりそうになります。
渋滞のせいで246号と交わる瀬田までが遠い。このまま246号に入っても時間がかかりそう
なので、思い切って第三京浜に乗ることにしました。
高速道路のようなところを走るのはいまだにどきどきする運転手。運転が怖いというよりも
エンジンが焼きつくんじゃないか、とポンポを心配してしまうのです。
本線に入ると、いきなりがらがらに空いた三車線。しかしポンポは左側車線の左寄りを
60キロで走り続けます。車線は広く、ポンポなら二台並んで走れるでしょう。とっとと追い越して
ください、という意思表示。
はたして次々に追い越されてゆきますが、じっと我慢しながら走り続けるポンポ。がんばれ。
国道1号線と別れて江の島へ。(横浜市戸塚区)
途中の保土ヶ谷PAでエンジンを冷ますためにひと休みしてから今度は横浜新道に入ります。
さすがに一般国道に比べると断然早い。あっという間に戸塚に到着。ここから藤沢までは国道1号線。
そして藤沢の市街地を抜ければ海岸沿いを走る国道134号線なのですが……。
「ここって、いつもこんなに混んでるの?」
ミチコさんが声をあげたように、上り下りのどちらも数珠つなぎのクルマ。
見事に予想は外れました。
「で、どこに行く?」
「え?」
「どこか行きたいとこ」
「ないよー」
「はあ?」
「海が見たかっただけなんだもーん」
とくに何をするわけでもない二人は、海沿いの駐車場にポンポを停めて、ファーストキッチンで
フライドポテトをつまむのですが、はたしてこれは正しいドライブなのだろうかと疑問に思う運転手。
いつしか曇って風が海からの風が強く吹きつけます。
そのときミチコさんが「あっ、飛行船!」。
指差すほうを見れば、江の島の上に小さな飛行船が浮かんでおりました。
観光客のハンバーガーを狙う鳶と飛行船。
せっかくここまで来たのだから、と江の島へ向けてポンポを走らせましたが、
駐車場の料金表を見てあっさりUターンしてしまいました(たしか一回1300円くらい)。
これでは江の島見物とは言えません。不完全燃焼な気分のまま帰ろうか、と思ったとき、
ミチコさんが声を上げました。
「あ、猫!」
ポンポを停めてみれば、歩道を歩く猫の向こうに、また猫。
その猫に誘われるようにポンポを降りたミチコさんはまた別の猫を見つけ、気がつけば、
猫が寄り集まっている公園の一角にやってきました。
「シルバーバック(←猫に勝手に名前をつけている)、おいで!」
猫好きなミチコさんにはたまらない空間です。にゃんにゃん言いながら猫を追いかけ、
写真を撮りまくっています。
「猫に会えてよかったー!!」
結局海を見に来たというより、野良猫を見に来たという感じの江の島ですが、ドライブとは
そういうものでいいんじゃないでしょうか。
というより、猫がいれば喜ぶミチコさん。
今度ドライブするときには、野良猫出没情報をどこかで仕入れておいたほうがよさそうだな、
と思いながら、帰り道、大船あたりで二時間も迷走していた運転手なのでした。
うずくまる猫たち。うずくまるミチコさん。
お天気がよくないけれど、ここは間違いなく海。
ミチコさんの運転で、白煙を上げながら七里ケ浜からの坂道を駆け上がるポンポ。
