
![]()
七瀬歩夢が
、某サイトの投稿板で、思わず親しみを覚えた
夕川星司に
ファーストメール
を送ったのは2000年も6月の梅雨どきのこと。
![]()
閉ざされた病室で、外界との接点といえば、
110インチ相当の窓と
20インチのテレビスクリ−ン
だけのワタシ。
それに引き換え、はやりのファッションに身をつつみ、人生を謳歌してる同世代をテレビで見るにつけ、
みじめな自分がたまらないのです。
星司さんなら、こんな気持ちを判っていただけるかと・・・・・・・・![]()

なんて、そこまで買いかぶられると気恥ずかしいナ。
・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・
いつもいつも星司さんの優しい気遣いと励ましに支えられて、あれから6回、窓越しにサクラとイチョウを見送りました。
それにしても、ちょっと不思議なのは、あなたには、わたしの一挙一動まで見透かされているような気がするのです。
そうそう、この間、頼りのつな=ノートパソコンの調子が悪くなって、メールの送受信ができなくてごめんなさい。
メーカーのエンジニアさんに直してもらってホッとしたところなんです。

日々の病状に、食事や家族の話のやりとりにと、
ちっぽけな箱庭で一喜一憂してるワタシに、 広大な宇宙に目を向けてごらんと・・・・
そしてロマンあふれる星座にまつわるギリシャ神話のかずかずを耳にふきこみ、
新しい世界を広げてくださる星司さん。
とってもうれしいんですが、以前からこんなご趣味がありましてぇ?
星司さんはおっしゃいましたよね。
七夕飾りの短冊に願いを託すなら、7年は続けないと大願成就しませんよと。
そう、私の願いは、2007年7月7日に、リアルなメールの君に会いたい!
体調のいいときなら、少しぐらい歩けますから、そして目印は、黒い帽子にサングラス!
時は午後8時、場所は・・・・・・・・・
![]()
2007年7月7日 午後8時少し前 カフェ「ミルキー・ウエイ」店内 
鏡壁に向けたテーブルについた黒い帽子にサングラス姿の歩夢は、
あたりを見渡してから、ポケットに忍ばせた睡眠薬を、運ばれた2杯のオレンジジュースにそっと沈めて![]()
鏡に向かって口を切った。
やっと二人だけのオフ会が実現したのね!この一大イベントに乾杯しましょうよ!
と、グラスに手を伸ばした。
その瞬間、横から歩夢の腕をわしづかみにしたのは、いつぞやのエンジニア男!
ポカンとあっけにとられている歩夢に、男は顔を寄せて話しかけた。
![]()
あのとき、あなたは言いましたよね、
命より大切なメールフレンド・夕川星司のメールをなんとしても復元してちょうだい。![]()
復元してるとき、「メールのきみ」の発信元が、あなた自身のPCからと気づいて、
よくある一人二役メールかと、ちょっとカマをかけてみたけど、まったくそうでもないようす。
もしかして話題のスパイプログラムがもぐりこんで悪さをしているのかと、 調べてみても見つからない。
そこであなたを守るため、チョット仕掛けをして、あなた方のメールを僕のPCにも写しを転送されるように仕組んだのです。
プライバシーの侵害で訴えられても仕方がないこところを、
ごめんなさい、転送メールを比べると、メールフレンドのメールは、確かにあなたのPCキーボードから打たれている。
しかも深夜の二時ごろに。
しかも、言葉遣いのふしぶしにあなた自身のクセも残っている。
するとあなたの気づかない潜在意識の分身が発信してるのかも。
もちろん、それであなたのたまりたまった不満やストレスが解消されるなら、応援もします。
が、事態はもっと深刻で、どうも あなたのわがままや不満をますますあおり、増幅させているみたい。
このまま進行すると・・・・・・
心配のあまり、僕は、その文体をまねながら、宇宙からギリシャ神話まで持ち出して
僕なりの星司メールを差し挟み、あなたを分身からそらそうとしたんです。
残念ながら、僕のメールが分身を押さえ込む前に、あなたは分身のいいなりに致死量の睡眠薬で、
現世を捨て永遠の道を選ぼうとしたのです。
でも、もう大丈夫、あなたが 7年間祈り続けた
願い
は 今ここに、見事叶えられたのです。
この僕が、夕川星司 本人だから・・・
さあ 二人で僕の身代わりをつとめた分身ちゃんを天の川へ送り出してあげましょう!

![]()
もし 7月7日 天の川がよく見えないなら、歩夢さんのナミダでかすんでいるのかも知れません。
![]()
2007.7.7(土)
作家:リンデ氏 / 提供サイト ぷちろーど