テントウムシは服の中を動き回り、くすぐったくて仕方ありません。
「アハハッ、ウワッ、動くなよ、止めろよ」
リンデが身を捩るごとにバランスが崩れ、さすがの魔物トリオも飛びずらかったのでしょう。
一羽の嘴からスルリとロープが外れ、あれよあれよという間に空中に放り出され、
グルリン、グルリン、と回転を上げながら落下していくリンデです。
ドサッと落ちた所は、桜の蕾もまだ固い山中でした。
幸い擦り傷程度で済み、大事に抱えていたお土産のお雛様も無傷です。
でも、天高く声を張り上げ魔物トリオを呼びますが声はとどかず、雛祭りの節句までに会いにいくことは無理となりました。それでも元気に歌声を上げて歩き出しました。
健脚の足もバンバンに膨れ、池のほとりで休憩していると飴売りがやって来たので、
飴とたくさんのビー玉を買いました。
中に、ひとつだけ色がコロコロと変化する物があり、
陽に透かすと、不思議なことにナオミ姫と少女が
映って見えました。
「アッ、ナオミ姫だぁーーー!!(ハート)」
その時、リンデの袖口からプゥ〜ンと飛び出したのは、あの悪戯テントウムシです。
「ぬぁんだぁ〜まだ居たのか!」
とテントウ虫に気を取られた拍子に、持っていたビー玉がポロン。
コロコロ転がるビー玉を追いかけ、追いかけ、疲れも忘れて追いかけました。
「ゼーハー、もぉ、ダメ、走れない・・・バタッン」 地面に突っ伏して倒れてしまいました。
ビー玉は転がるだけ転がって、少女の靴にコツンと当たって止まりました。
「ねぇ、ママ、とってもキレイなビー玉よ。あれ?・・あそこに誰か寝てるよ。」
「大変、メグちゃん、見に行こう!」 少女の手を引き、駆け寄りました。
「大丈夫ですか?」 という優しい声に、やっと頭を持ち上げたリンデです。
その顔を見たママはびっくり!!! 「もしかしたら、リンデさんなの???」
満身創痍のリンデの姿に驚いているママ、この人こそナオミ姫だったのです。
「ナオミさん、、、僕の姫・・・」
やっとの思いでそう告げると、またもや気を失ったリンデでした。
どのくらい気を失っていたのでしょう。
いい香りに鼻をくすぐられ、小さな可愛い手がリンデの指を握っていました。
「リンデさん、気がついたのね。じつは、ずっーと待っていたのよ。
ショーコちゃんから、毎月、送られてくるマーメード・マガジンに記事が載っていたんですもの。ショーコちゃんとお雛様を作ってくれたんでしょ?」
ナオミ姫は全て知っていたのです。
「久しぶりだね。ナオミ姫とメグちゃんために、雛人形を作ったよ。でも、今年は間に合わなかったから、次の雛祭りに飾ってね。いまは蓋を開けないでね。だって、メグちゃんがお嫁さんに・・・」と言葉を濁しながら、大事に持って来た貝の雛人形を渡しました。
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。。
〔(^_^)〕
「\\///」
く て□て>>
←めぐ雛
/ /\\
∠ ⊥ >
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<レナさん作>
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こうして一週間ほど滞在した頃、
公園で本を読み寛ぎながらリンデは思いました。
「こうして幸せに暮らしているナオミ姫や、元気な皆にも会えた。
こうなると、鈴音さんにも会いたいな。他の友達にも会いたい。
自宅はレナに任せて、そう、もう少し旅を続けよう!」
決心したリンデは、
腕時計の向こうに居る妹・レナに向かって話し始めました。
「レナ、聞こえるかい? 兄さんは、旅を続けるよ。もう暫く、留守をよろしくな!!」
リンデはナオミ姫に再会を約束し、足の向くまま気の向くまま歩き出しました。
♪おしまい♪
2007.3.12 創作 ぷちろーど・あき