旅シリーズ Part1 
“メモリー”


   

桜咲く、春の陽が眩しい朝。
部屋の掃除をしていたら、クローゼットの奥にお菓子の箱を見つけた。

「ウッ、まさか、中にお菓子が残ってたりして? ヤダナァ〜、お菓子の屑を餌にした蜘蛛やシミが潜んでいたら〜!」

少しゾクッとするものを感じつつ、慎重に箱の蓋をずらして開けてみた。
蓋がパッと開いた瞬間、その不安は消えて、顔がほころんだ。
ここ3〜4年分のディスクが何枚も入っていたのである。
早速、PCに繋ぐと、目に映った画像は限りなく愛おしいもので、「幼さ=若さ」だと思えた。

       

「音信不通になってしまった、あの人、この人は、いまどうしているんだろう?」

独り言を呟きながらページをめくると、後々、仲間として刺激し合う人達との出会いや、気持ちが形になった「あの日」が次々と甦ってくる。

忘れていた記憶の糸が猛スピードで繋がり、時計の針が過去へとグングン巻き戻され、うっすらと涙が滲むような懐かしさで心は充たされていく。

“初めまして!”の緊張した出会いから、気心しれるまでの小さな行き違いをいくつも経た日々。
それぞれの個性が光る画像の数々。
肩を組んで大笑いしたり、みんなから離れて木の陰に隠れていたり、そして、大好きな仲間との別れを惜しむ、ありったけの想い出ばかり。
まさに尽きることのない泣き笑いの日々が凝縮されていた。





2005.4.3 (日)UP  Aki