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ところが、ヒヨドリの猛スピードにマロンの姿を隠してくれていた枯葉の洋服が破け、その直後に前を飛んでいたヒヨドリが振り向きました。すると、そのヒヨドリは「キィィッッーーー!!」と激しく鳴きました。その仲間の声にマロンを乗せていたヒヨドリが驚いてバサバサッと羽を激しく振るわせたので、弾みでマロンは遠くへ飛ばされてしまいまいした。 「キャァッー 落ちるぅ〜〜……」 |
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マロンがこうして果敢に冒険しているとき、マッシューはと言うと… 待てど暮らせどマロンからの返事がなくイライラしはじめ、おもむろに土を掘り始めました。すると、春にモグラが開けていったトンネルに通じました。 「そうだ!ここを辿って行けば…このまま謹慎期間をここで過ごしてても時間の無駄だ!」 マッシューは銀杏の実を巧みに組み合わせて自分のダミー人形を作り、布団に寝かせておいてから脱走しました。モグラの掘った穴は縦横無尽に広がっています。暗いトンネルでは方角も分からず途方にくれていると、冬支度の済んだ蟻ん子たちが地中で忙しく働いていましたので道案内を頼みました。 親切な蟻たちが栗の木の匂いを嗅ぎ分けてくれて、無事にマロンのいる栗林に辿り着いたのは脱走してから2日後の日暮れの頃でした。 久しぶりに見る栗林。「マロンちゃんの居る木はどれだろう…」 ふと上を見上げるとリス宅配便が 「美味しい食事中悪いけど、僕をマロンちゃんの窓辺まで運んでくれないかなぁ〜?」 すると、リスは冷たく言い放ちました。 「今は行っても無駄だよ! ここ数日、栗の木では大騒ぎサ。栗の娘がヒヨドリにさらわれた!ってね」 「エッ!!!何だって!それってマロンちゃんのことかい?!」呆然とするマッシュー。 |
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その肝心なマロンですが… ヒヨドリの背から投げ出された後、川に落ち、川の大小の石と一緒にゴロゴロッ流されて滝を下り、川の流れの緩やかな浅瀬でアヒルの大きな口に飲み込まれたかと思ったら、栗の皮が硬かったので勢いよくプッッと吐き出され、またもや運良く地上へと飛ばされました。 |
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するとそこへ、イタズラ好きの糞ころがしが来て、糞と間違えてマロンを転がし始めました。 「チョッ、ちょっと…目が回るから止めてよぉ〜〜」 マロンの声に気づいた糞ころがしは「フン!」と言って、目が回って気を失ったマロンを置き去りにして何処かに行ってしまいました。 |