モーモー牛さん、少しだけミルクを分けてちょうだいな♪

気のいい牛はマロンをペロッとひと舐めすると、膝を曲げてお乳を近づけてくれました。ウサギのポーちゃんとヨーちゃんと3人でお乳を絞り、マロンはミルク缶にたっぷりとミルクをもらい、キャラメル作りを始めました。
そんな頃マッシューは…


  



チリリン…宅配便ですよぉ〜キノコの詰め合わせです!腐りやすいので早めにどうぞぉーーー!!
名無しの贈り物を突然受け取った人間の少女でしたが、早速、箱を開けて中を覗けば丸々肉厚の椎茸やらマッシュルームやらがギッシリ♪
少女が喜んで小躍りしている隙に、マッシューは大きくジャンプし箱を飛び出しました。


テーブルの脇に隠れていたリス宅配便がサッーと出てきて、マッシューを背中に担ぎ、2階の部屋へと一目散に駆け上がりました。

バタン!! マロンちゃん!!! 何処にいるの?! 返事して!

部屋はガランとしていて生き物の気配はありませんでしたが、窓から差し込む眩い春の陽射しで部屋中が輝いていました♪
窓から見える外の景色に暫し見惚れていると…

少し離れた牛舎の煙突からポワンポワンと煙がたなびいて来て、風に乗って甘い香りが運ばれてきます。


わぁ〜ミルクの甘い匂いだ♪ そう言えば夕べから何も食べてないや。腹が減っては戦は出来ぬぅぅ〜

マッシューとリス宅配便は目くばせして、先ずは腹ごしらえをすることにしました。

リス君、あの牛舎に行ってみないかい? 食べ物を分けてもらえるかもしれないよ!
うん、行って見よう!!

リスの背に乗り、牛舎へと急ぐ二人の速いこと、速いこと。
牛舎に着くなり甘い誘惑に負けて、マッシューたちは声を揃えて大声で叫びました。

あのぉ〜僕ら腹ペコなんだけど、少し食べ物を分けてくれないかなぁ〜?!


その声に、牛舎の奥でキャラメル作りをしていたマロンが気づきました。

はぁ〜い、何かしらぁ〜〜
顔や両手を甘いミルクでペトペトにしたマロンが微笑みながら小走りで出てきました。

………」 「………

声も出ないほどビックリして何が何だか分からず見詰め合うマロンとマッシューでしたが、次の瞬間お互いの名前を呼び合いました。

まっしゅーーーーっ」「マロンちゃぁぁ〜ん


マロンとマッシューは青空の下で、甘く濃厚な出来たてミルクキャラメルを食べながら、今までの長い旅を話し合い、その二人の笑い声は春間近の森にいつまでも、いつまでも響いていたそうです。


おわり



2002.2.8 UP