| マッシューの姿は見えなくなっていました。 ガックリ肩を落とすマロンの心を映すかのような茜色の空に、たくさんの赤とんぼが戯れています。 |
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イガの天井から見える星空に語りかけるマロン。 |
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マロンは深呼吸をし、もぉ一度、大きなよくとおる声で言いました。 |
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その余りにも加減の無い大きな声に朝の空気がビリビリッ震え、空からの知らせを運ぶ白鳩も咥えていたメールを落とすほどでした。 「マロン!何事なの?!」と直ぐ上の姉が、髪にカラーを巻いたままパジャマ姿でマロンのイガ部屋に飛び込んできました。 とほぼ同時に、爽やかな明るい声で 「おっはよう!僕はマッシュー!!」とお返事があったのです。 慌てたのは言うまでも無く、花も恥らうお年頃のパジャマ姿の姉でした。姉は「あぁら、可愛い茶色の坊やねぇ〜」と大人びた様子を繕いながらマロンの部屋をUターンして飛び出して行きました。 他の働き者のキノコたちは、何事も無かったかのように仕事に戻り、白鳩は落としたメールを拾い咥えなおして飛び去りました。 「あの…昨日はごめんなさいね。覗き見していたわけではなくて…そのぉ〜…」とマロンが言えば、「昨日は笑ったりしてごめんよ。また会えて良かったよ!」とマッシューが、ほぼ同時に二人は話しはじめました。 それが可笑しくて思わず吹き出して笑った二人の可愛い声が、秋の空に天高く木霊し、恋の始まりを知らせるがごとく、独立する兄達のイガが高らかな音とともに一斉に弾けました。 つづく |