V.洞窟
ガサッゴソッ…音がするので振り返ると、リンデさん、レナさん、じゅん君が、精悍な顔で服も着替えて立っていました。(いつ着替えたのでしょう??)
そしておもむろにリンデさんが「まぁ、見てなさい!」と言い、パイプの煙を洞窟に吹き込み始めました。燻し出す作戦です。
「プハァッ〜〜プハッ〜〜」
大量の煙でたちまち洞穴は真っ白になりましたが、待てども待てども物音ひとつしません。
「兄さん、僕に任せて!」と次にじゅん君が大きな刀を肩にかつぎ、カンフーポーズで、シュッシュッと刀で空を切り、「さぁ〜僕と勝負しに出て来い!」と言いました。でも、やっぱり物音ひとつしません。
そして、「そろそろ私の出番ね!」と颯爽と微笑むレナさん。
クルクル巻き毛をストレートに伸ばし全身を情熱の赤色で包み、剣を構えながら、少し甘い声で「パワフルあじさいジュースがあるんだけどぉ〜♪」と言いました。 (あじさいジュースをクリックしてね)
それでも…やっぱり返事がありません。食べ物作戦もダメでした。
どうしたものかと、みんなで腕組している時に、「…ウゥ〜ン 助けて…」と声がしました。
ニジちゃんがゆっくりゆっくり洞窟に近づいて行きました。
暗闇に目が慣れると中の様子が見え、荒い息遣いで苦しそうにしているのは、大きな、大きなオオサンショウウオでした。
おとなしい性格で、清らかな水にしか棲めないオオサンショウウオが、洞窟で隠れるように暮らさなければならなかったのは、大勢の醜い心をもった者に追われた為です。
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ニジちゃんは心も身体も傷ついたオオサンショウウオに優しく言いました。
「私の虹色のマフラーを巻いたなら傷も癒えましょう…だから、そんなに泣かないで…」
ニジちゃんのマフラーを捲いてもらったオオサンショウウオの傷口は見る見るうちに癒えて、優しく話す女神のようなニジちゃんの言葉に心も癒え、そして「お礼をしよう」と言いました。
そこで真珠の涙を探していると話すと、オオサンショウウオは言いました。
「真珠の涙は、明後日の満月の夜にカエルが集めてくれるから、それをお使いになりなさい。」
「ありがとう♪また、明後日に必ず来ます…」とニジちゃんは微笑みました。
気づけば辺りはすっかり夕暮れになっていました。