WEB相談室 図書館への就職活動Q&A 回答編(1)
図書館の仕事と資格について
図書館は、「様々な出版物を含む印刷物」や「マルチメディア資料」(以下、図書館資料と言います)を、図書館を使いたい人たちに利用しやすいように、一定の基準に基づいて収集・整理し、または「各種ネットワーク情報資源(以下、ネット資源と言います)」を調整して提供・保存する、基本的には公的機関です。図書館で働く人、すなわち「図書館職員」は、これらの流れがスムーズになるよう、システム化された仕事を行うことが求められています。昨今では図書館業務をその流れに沿って、下記のように説明するのが一般的とされています。
- 資料収集業務
- 図書館資料を入手するために、出版物の選定・発注作業を行ったり、非出版物の発行元に対する提供依頼を行う業務です。
- 資料整理業務
- 各図書館の資料であることを証明するための各種手続や装備作業を行う業務です。
- 資料提供業務
- 書架(図書館の本棚のことです)に図書館資料を排列して、資料の貸出返却作業を行いつつ、資料予約や資料調査を行う業務です。
また、ネット資源を図書館で再利用できるよう調整を計る作業もここで行います。- 資料保存業務
- 個々の資料が傷み始めたり、利用が減ってきたりした場合に、将来の利用に備えるための修復や、資料の痛みが軽減されるような対策をとる業務です。
図書館で働くことは、現代社会における一つの使命があるのだと思います。例えば法律家や警察官は「日本」という社会の秩序を守るために存在しているのと同じように、図書館職員は、「<人類の知的財産>である「情報」を記録した各種媒体を、様々な手段を通じて、国民や世界の人たちに未来永劫提供し続けていくこと」が、従来から言われてきた任務の一つです。僕はこれに、「情報格差をなくすためのあらゆる手段を講ずるべく不眠不休の努力を怠らないこと」を付け加えなければならないと思います。
図書館という存在は、過去を切り捨てることができない存在です。それは人類の知的好奇心を表現した「情報」を集積して、また新たなる「生活の向上」のための土台を提供し続ける必要があるからです。この「生活の向上」は日本国民が共通して持つ権利であり義務です。何人もその権利を侵害したり、義務を怠ることはできません。
「図書館の仕事って、どんなことするの?」で説明した仕事を行うには、「図書館で働くことの意味」や専門的な業務内容に対する深い知見があるに越したことはありません。図書館業務については、様々な主版物(本や雑誌)が発行され、静的に理解することがまず手始めだと思われます。その多くは(規模にもよりますが)図書館に図書館資料として所蔵されているものばかりです。当サイトでも別のページにシリーズものを中心に案内していますので、参照して下さればと思います。
しかしながら、図書館は時代と共にサービスのあり方が変化する動的な機関ですから、紙面化された記事だけでは「図書館の今」を体感することは出来ません。そのため、WEB版図書館就職相談室の管理人としては、下記の行動に出ることを積極的にお薦めしたいと考えています。
- 図書館活動について学べる機関に通い、その教員やサポーターズと話す。
- 図書館の職員や利用者で構成されている図書館関連団体の集会に参加して、その人たちと話す。
- インターネットのWEBサイトを自ら開設して、自分でも情報提供を行いつつ、仲間を募り、ネットミーティングを開く。
一般的には「図書館職員は図書館司書資格を持っている」と思われている節はないでもありませんが、「図書館司書資格を有していることが必須」となっている職種はあるものの、これは経営母体によりけりで、「司書はもっていなくても良い」ということになっている図書館も少なからずあります。
特に公立図書館(いわゆる街の図書館)は、「図書館法」という法律に基づいて各地方自治体が制定する「図書館設置条例(名称は異なる場合がある)」に、「図書館における専門的業務に関わる職員に図書館司書の有資格者を以て充てる」というような記載がある場合があります。また、公立図書館以外の図書館種(学校図書館や大学図書館、専門図書館)では、「図書館法」を準用して、図書館における専門的業務に、図書館司書の有資格者を充てるケースもあります。
しかしながら、「図書館で働きたいという意欲があれば、それに越したことはない」と考える自治体幹部も少なくないためか、「図書館司書資格の有無はあまり問われない」ということも事実です。「図書館司書資格を持っていても、持っていない人と待遇が変わらない」とか、「図書館司書資格を持っている人以上に仕事の出来る人がいる」とか、「図書館司書資格を持っていると、煙たがられる」とか...。
ただ、図書館司書という資格を取得するための勉強は、当然の事ながら、図書館における専門的業務を理解する上で、その下地となる知識を得ることに繋がります。つまり、図書館の仕事を理解する手助けになります。
もし可能なら、取得することを是非ともお薦めします。
僕は図書館の仕事を少しでも早く理解するためにも、図書館でアルバイトしてみることをぜひともお勧めしています。
といっても「最初はどうしたらよいのか判らない」という人もいますよね。そこで、まずバイト先となる図書館に、地元にある街の図書館に相談してみることをお勧めしています。最近は、専門的職員や一般行政職員の人員削減の半面で、非常勤職員やアルバイトを採用する自治体も増えてきていて、繁忙期や年度末に入る直前で募集するところもあります。
また、大学や短大に通われている学生さんなら、母校の大学図書館 or 短大図書館の窓口に相談してみるのも手だと思います。図書館に関するサークルがあれば、先輩が口を利いてくれると思いますよ。
後は地道に募集の口を探すことになりますが、交通費の支給の問題もあり、ちょっと厳しいかもしれません。でも、 日本図書館協会(JLA)発行の月刊誌「図書館雑誌」には毎号、巻末に「こくばん」と称して、図書館業務に携わる専門的職員の募集も載っていますし、同じくこのコーナーの速報版も掲載されている「JLAメールマガジン」も毎週発行されていますし(購読は会員のみ)、ホームページ上でも掲載されています。専門図書館協議会関東地区協議会にも、常時掲載されているわけではありませんが、ときおり募集情報が掲載されていることがあります。この手の情報源は、専門職員の募集手段と大して変わりないので、わかりにくいかもしれませんが、できるだけ頻繁にチェックすることをお勧めします。
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