塗料の構成

    塗料の原料は大きく分けて2つに分類されます。

     

「塗膜になる成分」と「塗膜にならない成分」の2つです。

顔料以外の「塗膜となる成分」=(主要素と副要素)を、展色剤(ビヒクル)と呼びます。
ビヒクルは塗料の性状や性能を左右します。

用語解説:ビヒクル(Vehicle)乗り物という意味や媒介物という意味。この場合は後者。

塗料の構成

塗膜となる成分

主要素

乾性油 天然樹脂 合成樹脂

■乾燥に数日かかる植物油
空気に触れると酸化固化する
オレイン酸・リノール酸・リノレン酸などを含む
油性塗料に使用

■ボイル油
乾性油を加熱して乾燥性を改善したもの
油絵にも使用される。
亜麻仁油・大豆油・桐油などの植物油に
マンガン・コバルト・などの金属化合物(ドライヤー)を加えて煮沸したもの。

■動植物から分泌され高温状態や溶剤に融解する。


●動物性:セラック(ラックカイガラ虫)
●植物性:漆・ロジン(樹木のヤニ)
●化石樹脂:琥珀・コーパル

外部使用の場合、耐侯性の点から、戦後は合成樹脂の用途が広がりました。

■人工的に合成された化合物

一般に、水に不溶で高温で溶解
科学的に安定している。

石油化学工業の発展に伴い、現在では広い使途をもちます。樹脂の性質を自由に合成できる性質から経済性や用途の面から主流の樹脂となっています。

主な合成樹脂の種類

■アルキド樹脂(フタル酸樹脂)

    ■ポリエステル樹脂の一種。俗称「ペンキ」
    ●使用する油脂などの種類や量により性質が異なり、合成樹脂の中で最も広く塗料に用いられる。

1)乾性油変性フタル酸樹脂

    自然乾燥または加熱乾燥して不溶・不融性の塗膜を作る。
    油脂などで変性した樹脂は、油長で異なる性質となる。  ●油長:樹脂の中に含まれる油脂の量
    油長は一般に30〜75%

    短油性:油脂などの量がおよそ45%以下(乾燥が速い) 焼付けに使用されるフタル酸樹脂塗料の展色材
    中油性:油脂などの量がおよそ50%前後          フタル酸エナメルの展色材
    長油性:油脂などの量がおよそ60%以上(乾燥が遅い)  合成樹脂調合ペイントの展色材
    超長油
     合成樹脂調合ペイント(JISK5516)
    ボイル油を展色材とし、超長油(1種)と長油(2種)のアルキド樹脂塗料を混合したもの。
    価格が安く、作業性が良い。耐アルカリ性が弱い
     

2)不乾性油フタル酸樹脂

    常温で乾燥しない流動性を持つ樹脂
    主にニトロセルロースラッカーに用いるものと、他の合成樹脂と併用されるものがある。