セラミドについて


 皮膚の表面には、丈夫なタンパク質でできた角質層があります。この角質層の細胞と細胞の間にあるのが”セラミド”と呼ばれる脂質です。セラミドは、新陳代謝の過程で作られる「細胞間脂質」で、約3%の水分を抱え込み、細胞と細胞を糊のようにつなぐ働きがあります。みずみずしくしっとりとした肌には、セラミドが豊富にあり、NMFとともに角質層の潤いを保っています。さらに、水分を逃さないように、皮膚の表面は皮脂膜でおおわれています。この二つの作用が整って初めて、潤いある肌は保たれるのです。
 
 一方、アトピー性皮膚炎など乾燥しやすい肌は、セラミドが少ないことがわかっています。また、加齢によってもセラミドが減少しはじめ、汗をかかない季節になると角質層がめくりあがり、表皮から水分が蒸発しやすくなっています
(図参照)セラミドは表皮の健康を保つ、いわばバリアの働きをしています。表皮が健康な状態であれば、皮膚の水分も失われにくく、また外からの化学物質からの刺激や細菌などの抗原(アレルギーの原因になるもの)は、皮膚のなかに入ってこられません。
 ところが、アトピー性皮膚炎の人の皮膚は、もともとセラミドが少ないという特徴があります。そのため、バリア機能が低下して、皮膚内部から外へ水分が失われやすく、皮膚が乾燥し抗原や化学物質が皮膚内に入りやすいのです。抗原が表皮に侵入すると、アレルギー反応が起こり、皮膚にさまざまな炎症が起きます。 アトピー性皮膚炎は、いわば「異常乾燥肌」といえます。ですから、治療では皮膚の炎症を抑える薬物療法とともに、表皮の乾燥を改善し、バリア機能を高めるスキンケアがとても大切になります。






 アトピー性皮膚炎のような皮膚の現象は、合成界面活性剤を使用した化粧品による累積性皮膚炎でも起こっており、アレルギー症状の程度の差はありますが、皮脂膜や細胞間脂質が溶かされ皮膚のバリアゾーンはアトピー性皮膚炎と同じようになっています。(アトピックドライスキン)

 そのため、正常な皮脂膜、正常な細胞間脂質で正常な皮膚のバリアゾーンをつくることと、NMF、セラミドの補給は健康でみずみずしい肌を保つためには必要不可欠なことであり、皮膚を正常な状態へ戻す一番の近道であることは言うまでもありません。(図参考)



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