天然性分の危険性 その2


(化粧品原料の現実ついて)
私は以前、某化粧品会社の研究開発部に勤務し、新製品の開発と原料分析等を行っていました。
ですから、化粧品原料については、それなりの知識があります。
現在の化粧品(洗顔料もそうですが)では、天然成分を前面に押し出した。販売促進方法がとられています。
ですが、それは化粧品業界のイメージ戦略に過ぎません。
化粧品被害等が多くなり消費者はそれなりに化粧品成分に目がいくようになりました。
しかし、敵もさるもの、天然成分を前面に押し出したイメージ戦略をとるようになったのです。
天然成分であるから安全というのは全くのでたらめです。
こんなことをいきなり言われても、ピンと来ないと思います。
解りやすく、当方の洗顔料に含まれている原料を例にとって説明しましょう。
 
 
(アルギン酸ナトリウム)・・・当方の洗顔料に使用している成分
この成分は昆布、わかめ、などの細胞膜を形成する多糖類です。
これらの藻類を希硫酸で浸漬し水洗いした後に、炭酸水素ナトリウムで抽出しさらに希硫酸を加えて
アルギン酸を析出させて、最後に炭酸水素ナトリウムで中和し塩としたものがアルギン酸ナトリウムです。
この成分は、いわゆる天然成分由来の原料です。
このようなかたちで、精製された成分は化学的にも安定で、防腐剤を加えなくても腐敗せず衛生的にも安定しています。
 
これと同ような物に(海藻エキス)・・・天然成分があります。
全く、同じ海藻の成分を得るために作られた原料ですが、ここに落とし穴があります。
この原料は上記のように、酸などを用いて精製されていません。
海藻にプロピレングリコール、1.3−ブチレングリコール、エチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エタノール精製水の混液をくわえて抽出してえられるエキスです。海藻の汁みたいなものです。
海藻の汁の中にどんな成分が含まれているいるのか、それぞれの成分に、どんな効果があるのか、どのような害があるのか
良くわかっていないのが現状です。
天然成分の宿命なのですが、原料の安定性は化学的にも衛生的にも良くありません。そのままでは海藻に含まれている雑菌などで腐敗してしまうため防腐剤(殺菌剤)も添加されています。
 
これだけのものが、海藻エキスには添加されているのに、化粧品の原料成分には海藻エキス配合としか記載されないのです。
イメージ戦略というのがお解り頂けたと思います。
 
海藻エキスに含まれるプロピレングリコール表示指定成分接触性皮膚炎を起し、溶血作用、発ガン性の報告もあります。飲むと肝臓、腎臓、心臓、脳障害を起こすことがあります。吸い込むと中枢神経障害を起します。
エチレングリコール毒性の関係で化粧品にはあまり多量にいれることは出来ませんし、エチレングリコールモノブチルエーテルドライクリーニングの溶剤で使用されるようなものです。それに加えて、防腐剤(殺菌剤)ですから・・・
 
ちなみに、アルギン酸ナトリウムの精製に用いられる炭酸水素ナトリウムは続に言う重曹というやつで、お菓子のラムネや竹の子、ワラビ等のアク抜きに使用される食品添加物です。
 
海藻エキスとアルギン酸ナトリウム、どちらが安全であるかは容易にお解り頂けると思います。
 
これが、私の言う“天然成分を追いかけるのは危険である”ということなのです。
天然成分配合というのはメーカーのイメージ戦略の何物でもありません。
 
 
残念なことですが、これが化粧品にかかわらず現代の消費の現実です。
この現実をなんとかしなければ・・・。
そう思い、私は、安全で、誰もが安心して使える化粧品の開発製造をおこないました。
このようなことは、マスコミ天下の今のご時世では、なかなか消費者にわかっていただくのは難しいことだとは思いますが、少しずつでも改善していければとおもっています。
消費者が安心して買い物が出来る世の中にしなければいけない・・・
この考えがHand-clapのコンセプトです。
ちょっと話が脇道にそれてしまいましたが・・・(笑)


実際のところ、天然素材が安全かどうかは、科学的には良くわかっていません。
天然のものだから安全という証拠は何もないのです。
ふぐ毒、貝毒、きのこ毒など天然のものは安全なものばかりではありません。
自然の物は有毒と考えておくことも大切です。
人類は発生してから200万年もかけて、命をかけて、試行錯誤で天然、自然の物の中から安全なものを選別し、食用にしてきたにすぎないのです。
天然、自然のもので、安全なものは極めて少ないのです。
天然のものだから安全、自然のものだから体に良い、肌に良いなどということはありません。

ウルシなどは天然のものですが、塗料としては大変優れていますが、ウルシによるかぶれ(接触性皮膚炎)は有名です。
江戸時代といわず、明治時代まで、おしろい(白粉)には天然の鉛化合物(鉛白)が長く使用されてきました。
とても有害な天然化合物です。全くの自然の産物です。
鉛白のおしろいが、大変有害で危険であるから、今日では化学的に微粒子の二酸化チタンなどを合成して、安全なおしろいを提供しているのです。

天然、自然のものが危険、有害なものが多いので、科学者は日夜研究して安全な化学合成物を作っているのです。
かといって、化学的に合成したから安全というわけではありません。
つまり、天然、自然のものだから安全、化学的合成物だから危険、有害などということは言えません。
安全なものは安全、安全でないものは危険、有害であるということです。

天然の素材で作った化粧品、指定成分無添加と銘打てば、何も知らない消費者の購買意欲を駆り立てることが出来るから、そう言うのです。メーカーのイメージ戦略なのです。



知っておいて!
天然成分配合というのは化粧品メーカーのイメージ戦略なのです。



                                   


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