ある町の石鹸運動


私の住む愛媛県のある町の運動を紹介します。


●遊子漁協の取り組み「きれいな海を子孫へ…」

石鹸への取り組み、これは全国でも遊子が一番早かったでしょう。」漁協組合長の
古谷 和夫氏は、ゆったりと口を開かれた。


 愛媛県の西、宇和島市沿岸の遊子の海は、日本有数のハマチ養殖地帯。さらに、
養殖真珠でも、いまや全国一の水揚げを誇る。

その遊子の海は、
1970年ころより、赤潮に襲われ始めた。1969年、真珠貝24万匹
斃死…
1973年、ハマチ、アジ171万匹死滅…。

 毎年、被害は続発する。愛媛新聞は「生活廃水による海水の汚染防止のため、リンを
含む合成洗剤の使用禁止」をうったえた。漁民の関心と注意が自分の家にあるニュービ
ーズやママレモンにむかう。

 
 さらに、漁網の汚染防止剤TBTOなどによる奇形ハマチ問題。「これは自家汚染
だ…」
さいわい遊子漁協では、一貫して、この薬剤の使用禁止を貫いてきた。


「合成洗剤もTBTOも同じ。有害物質で海を汚しては行けない」(古谷組合長)


 1977年、漁協婦人部「若妻の集い」がクロウオ(関東ではメジナ)による合成洗剤の
毒性試験を試みる。みるみる死んでいく魚。自然な石鹸への切り替えを痛感。
翌年、各家庭のザブ、ママレモンなどの合成洗剤を粉石鹸などに交換する。

 さらに、「命と海を守るために…・・」下記の3点を決めた。

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全戸、合成洗剤は使用しない。
A地区の店は合成洗剤を売らない。
B残っている合成洗剤は漁協が引き取る。


(全国初の農協、漁協ジョイント・アクション)
そして、石鹸使用運動に遊子農協が‘共闘’を申し入れてきた。こうして、全国でも
始めての農、漁協ジョイントの石鹸運動が広がっていったのです。


C主婦グループによる廃油回収運動
D合成洗剤の強制回収(地区345戸から2.2トン余りの合成洗剤を回収、廃棄)
E洗濯用石鹸、4.8トンを無償で配布した。
F粉石鹸しか販売しないことを決定。

 そこにあるのは「海を汚染から守り、自然な状態に近くして健康な貝や魚を育てる
ことが、養殖漁業をいつまでも繁栄させる秘訣」という信念。


 「現在の石鹸使用率は84% もっとあげなくてはいけません」
                         組合長は笑顔でうなずく。

                  
                 「だから、せっけんを使う」船瀬 俊介より抜粋


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