9月27日
朝からの曇り模様。本日も一日厚岸、霧多布近辺をぶらぶらと。そろそろオイル交換の時期なのでオイルを探すがどこにもない。この日宿に戻ると初の女性チャリダーが同泊。マウンテンバイクに大荷物。確かこの日はほかにもう一人?居たとは思ったが・・・。このころ田中はというと・・・
朝AM8:30頃目が覚める。霧多布より寒い。しかし気分はよい。10:00までに鍵を持ってくるように言われていたので、朝食の準備の後連泊を告げに行く。朝食はイクラ丼。御飯が少し堅かった。
釣りの準備を整え、SRにオイルを入れて出発。もうお昼に近い。途中の町で昼食用のおにぎりを買い糠平湖へ。少し道に迷うが林道にうまく入れる。湾になっているところが幾つかあり、どれがペンケでどこがパンケか全然解らない。適当に当たりを付けて岬の先端で釣ってみる。小魚のライズは結構あるが、ルアーには当たりがない。場所を変えて次はメガネ橋。しかし、ついてみるとメガネ橋は完全に水没しており、途中の道にまで水が入っている。左側に釣り場はなく、右側にはフライの日とが三人ほど入っていた。仕方なく手前のインレットに行く事にする。橋の下まで行くと工事中なのか下流への道がついている。車なら底を擦るかも知れないがバイクなら余裕で行ける。
途中、小川があるが見たところ浅そうなので渡河にチャレンジ。ゆっくり入るが、途中でマフラーからゴボゴボと言い出したので、アクセルを開けぎみで通過する。無事通過。チェーンから水滴が滴り落ちている。
釣り場に着くが、大物は期待できそうにないので、昼食にする。食べ終わった頃に足元の川を30cm位の魚が上流に向かって泳いでいった。さて、次の釣り場はと地図を出し、ペンケの沢の岬の先端に決める。再度、渡河をして林道を走る。この岬の先端も小魚のライズはあったが、結局なんのアタリもなかった。陽が落ちると、風が非常に寒くなった。日没後、しばらくして帰路に着く。
帰り道、土砂降りとなるが、足寄の町では止んでいた。再び連泊の手続きに行くと、本来ロッジは2泊までだが、空いているからということで3連泊OKとなる。足寄湖で魚は釣れるのかと聞いてみるが、あそこは放水してしまってみんな流れてしまったから釣れないと言う。川ならニジマスがいるかも知れないけれどと言う。
明日もまた糠平湖だ。
・田中、佐藤別行動一日目。
( 距離差約180km/ページ差3ページ。)
9月28日
さて、そろそろ出発だ。と、山内さんと共に重い腰をあげつつ・・・でもまだ上げてはいない。田中は今ごろどこに・・とも、気にも止めずに、再会を約束した静内湖畔なら明日出発でも・・・と二人で思いつつ、もう一泊。
今日も連泊をと約束したあのチャリダーは何故かマウンテンバイクにフル装備のまま、厚岸の方へ消えて行く。重そうな車体を見つめつつ、なかなか視界から消えない姿を見送りつつ、私は出発の準備。オイル探しとOOOOの為、また本日も厚岸へ。山内さんは、居残ってぶらブラと。
もうかなりチャリンコが出発してから時間が経つ。あの道は途中かなりアップダウンが有ったなどと思いだし、また、途中から、からかってやろうなどと思い、少し、遅らせての出発。
ここ、霧多布から火散布を抜け、アヤメヶ原を通り厚岸に続く道道1020号は、ここ北海道の道の中でも五本の指に入る位いい道であった。一面の緑の中に続くワインディング。ワインディングを抜けて気持ち良く走り抜けるとそこは厚岸の町に着く。
そのワインディングを1/4も進んでいないところにチャリンコと共に一台の単車と共にのんびり止まっている。何だ!!まだこんな所に居たのか・・・
ゆっくりとブレーキを踏み、Uターンをして横に並ぶ。おっと、話している単車は女性ではないですか。それにしてもなんて大きな荷物なんだろう。単車は、GPX250RU。あれ?どこかで見たような?ナンバーは?あれ?・・・
次の瞬間わけもわからず叫んでいた。白いGPX?ナンバー・・・5?
アッレェー?何でどうしてこんな所で?どうして今頃?終いにゃ何してんの?と来たもんだ。二人しておなじ奇声をあげ一人なんだか解らずにとり残されたチャリダーは・・・。
前記、塩狩温泉YHのヘルパーをしていたおねーさんとの再会であった。塩狩YHを訪れたのはこの旅の始まりの頃だった。朱鞠内に向かう途中、雨に打たれつつ立ち寄った所だ。雨に濡れたブーツの中に新聞紙を入れておいてくれた優しいお姉さんだった。そののち田中とは屈斜路湖にて再会をしているが、私とはここでの再会が初めて。もう、とっくに道南の方へ抜けていると思っていたが、まだここいら辺に居たとは・・・。
もう、チャリダーのことは、ほとんど頭の中にはなくなっていた。
島根ち・・・5の本名「村松千佳子?」さん。我々の中で幾度となく話題にのぼっていた伝説の人物?いろいろな話しを三人で話し、それぞれの目的地へ向かって再度出発。GPXとSRXは厚岸に向けて。チャリンコは?どこに行ったのだろう。
二台の単車は厚岸へのワインディングをランデブー。フル装備でも結構早い。厚岸の郵便局で琵琶瀬展望台のライダーハウスへの宿泊を進めつつひとまずお別れ。自分の用を済ませひとまず霧多布への帰路を急ぐ。夕暮れのワインディングを自分のペースで気持ち良く流す。もう少しで霧多布という所で、日が落ちてきた。急がねばと思いつつふと海岸をながめてみると丹頂が。あわててブレーキを踏みストップ。何枚か夕暮れの海岸線と共にスナップを撮っているとまたもや女の子が。良く見るとNO,5さんではないですか。聞いてみればユートピアの場所が解らないと言う。数枚写真を撮った後、SRXを先頭にして出発。すぐに到着。 これから始まろうとする悪夢を我々はまだ知らない。
明日の出発をひかえ、ライダーハウスは我々2人(3人)を含め6人という大人数であった。山内さんは私が居なかった昼の間に全ての荷物のパッキングを終えていた。この私は、今、悪戦苦闘しているが一向に片づく気配がない。
先程から何故か良く蛍光灯が消える。外を見ると喫茶店の電灯は消えているが他は良く見えない。その度々にパッキングを一時中断。このままではいつ片付くか全く見当すらつかない。見かねて山内さんがマスターの所へ様子を見に行ってしまった。他の人々は人様々な事をしていた。風呂を沸かしている奴。寝ころんでなにか本を読んでいる良く解らない奴。ただひたすらと黙々パッキングをしている奴。(自分の事か?)
やっと、まとまりがつき一段落ついたところで私も様子を見に行ってみる。電気が消えていた理由は、先日までの雨で外の電灯が漏電していた模様。何度か様子を見た後にマスターと共に夜の浜中の町までドライブ。マスター行きつけの赤ちょうちんでラーメンをご馳走に・・・。これがまた美味しかったこと。でももうこれ以上食べられません。感謝々々。
帰ってきてみるとまだその他大勢は依然と似たかっこのまま何をしているのだか?満腹度180%のまま、いざ風呂へ。
風呂を山内さんにバトンタッチした後に、良く見てみると・・・5さんが晩酌しているではありませんか。私もお供して一緒に一杯。山内さんが出てきてからもう一杯。山内さんは余り乗り気ではなかったが、ストレートでぐいぐいと。色々な世間話をしながら、またもやグイグイと。明日は出発だぞっと思いつつもまたもやぐぐっと。で、もう寝るかと言いつつ話は尽きず、またぐぐっと。むむ、もう明日は無理だと内心思いつつ、まだまだ3人でグイグイと。
いい加減、瞼が重い。何故か知らねど今度は外へ。周りはもう寝ています。
空一面、星・ほし・ホシ。いろいろな星座と流れ星を望みつつ、ほっと一息。駐車場に住み着いているデブ猫と戯れつつひんやりとした風に当たる。火照った顔に気持ちが良い。いい加減寒くなってきたのでまた部屋へ。んーっ、今日の出発は無理だと内心思いつつ、またもやぐいぐいと。
外はもうしらんで来ている。星空が消えてくる。皆はまだ寝ている。
今度は、日の出だと言いつつ、また外へ。寒々としているが、気持ちがしゃんとしてくる。今までの綺麗な夜空とはうって変わって空一面の蒼空へ。すがすがしい一日になったはずだ。今夜、徹夜さえしていなければ。きっと!
部屋に戻り、やっと床に着く。(やはり今日は無理だ!もう五時過ぎです。)
今日も目覚めたのはAM8:30頃だ。この位の時間から少しずつ暖かくなるようだ。朝食をとり出発の準備を整える。しかし、歯を磨こうと思ったら断水していた。水はすぐ出るだろうと、SRのチェーンにオイルを指したりと暇をつぶす。しかしいっこうに水の出る気配はなく、溜置きの水で歯を磨く。
AM11:00少し前に出発。昨日と同じ店で買い物。この時、SRのオイルの量を点検すると、な、なんと規定量ぎりぎりのEラインまでしか入っていない。昨日少し足したのにまだまだ足りない。かなりの量のオイルが漏れていたようだ。オイルはロッジに置いてきているのでどうすることも出来ずに、とにかく出発。
湖に着くが、ダムの横は工事中で入れず、少し上流の音更川横から林道に入る。そして、めがね橋。平日なのでさすがに人影はなく自由に竿を振る。しかし、アタリはない。メダカのような小魚は結構いるが、わかさぎらしき魚が一匹見えた程度でライズもない。めがね橋の沈み込んでいる辺りに13gのスプーンを投げるが、リールに手をかけた時点ですでに根掛かり。何とかはずすがまた目の前で根掛かり。今度はうまく外せず、ロフトルアー。ここは遠浅なのかやたらと根掛かりがする。セルフタイマーで記念撮影をして遊び、次のポイントへ。
ペンケの湾に着くが先客がいて隣にある岬で釣ろうか迷うが、先に行くことにする。先日の中間の岬で少し投げる。しばらくしてアタリがある。釣り上げてみると15cm位のウグイ。ここまで来てウグイかぁと嘆き、リリース。あきらめて次へ移動。パンケの湾にも釣り人がいたので、二の湾と出島の間を狙うことにする。ここは丸太が岸辺にたくさん浮いていて、もし魚が掛かったら取り込みづらい。足場を確保してチャレンジするがなかなかアタリがない。
目の前の水はなぜか濁っている。その濁りの中をルアーが通った時、アタリらしき物が立て続けに二度ある。どうせ底の岩か何かだろうと合わせずにいると、ルアーをあげたすぐ後を魚が泳いでいった。30cm位の鱒であった。しまったぁっっっと嘆くが、後の祭り。それ以降アタリはなく、日没後少しだけ竿を振り、熊と寒さが心配なのでPM17:30頃切り上げる。結局、鱒のお尻しか見る事が出来なかった。
釣れそうで釣れない湖、糠平湖。まだ未知のポイントが幾つかある。また、いつか釣りに来ようと思う。
・走行距離 135km 給油 5・7l
9月29日
周りがとても騒がしい。とても瞼が重い。今8時半を少し回っている。山内さんはもう起きて何かしている。今日の出発は無理だろうと思いつつ、先行している田中の事が気がかり。何とか準備をして何とか出発。もう限りなく昼に近い。 マスターと・・・5さんに見送られとりあえず襟裳岬を経て静内までの予定。およそ400km。本当に眠い。やはりもう一泊すれば・・・などと思いつつ厚岸港を抜け釧路の町へ。給油の後ひたすら走る。
FZとSRXのランデブー。一週間ぶりのフル装備。すごく重い。ただただ重い。釧路から南西に延びるR38はただひたすらまっすぐに延びている。この体調ではこういう道はやはり辛い。途中ドライブインで遅い昼食をとる。いい加減走ったが走行距離は余り延びず、ただ時間がたってゆく。日が傾くのが早い。
霧多布に居たときに、何とか田中と連絡をつけようとそこいら辺のキャンプ場に電話をしまくった。そのときにわかった事だが先日の台風で静内湖のキャンプ場は使用不可能とのこと。はてどこで田中とあえる事か?
日がかげると涼しくなる。寒さ、眠たさ、涼しさの塊。とても襟裳岬などと言っておれず、途中、池田北のコタンYHで沈没。夕食を外で食べ、風呂に入った後の記憶がない。夢の中でお休みなさい。
寒い。放射冷却だか何だか知らないが、ひたすら寒い。朝6時頃から寒くて目が覚めている。今日は移動日だから早いに越した事はないが、寒くて起きる気になれない。AM7:30ようやく寝袋から這い出す。このペースだと9時頃には出発できるかなとほくそえんでいると、何の事はない。パッキング、掃除と手間取り、出発はやはりAM10:00過ぎ。天候は悪くはない。まずは帯広に向かって南下。途中、ネズミ取りをしていたが、気づかず通過。無理に前に割り込んできたトヨタのお姉さん?に感謝。余りの遅さに一気に追い抜くかぁと思った矢先である。危ない危ない。湧洞沼で昼食にして、ウグイを釣って(謙虚だねぇ)PM13:00頃には出ようかと思っていたが・・・途中、脇道に入ったら現在位置が分からなくなり、いつのまにか通り越している。仕方なく襟裳岬まで一気に走る。トンネルを幾つも抜けるが、道に見覚えがある。確か、民話座で昨年来ている。岬の方はパスして出口付近のドライブインで昼食。静内の手前の町で再びネズミ取り。やはり、車の後ろを走るのが安全だ。
PM15:00頃、静内の町にはいる。コインランドリーを確認して湖に向かう。しかし、途中に静内湖キャンプ場閉鎖の看板。「まじかよっ」と思うが、まぁ、行ってから考えようと、とにかくキャンプ場を目指す。ダムサイトからの道がなんと通行止め。台風10号の影響で、8月中頃から止めているらしい。えーぃ、ままよ、と荒れた林道をひた走る。こんな道をFZが走るとは思えなかったが、もしかしたらという思いが残る。キャンプ場に着いてビックリ。ゲートが閉まって鍵が掛かっている。これではどうしょうもない。しぶしぶUターン。すでにPM16:00を回っている。問題はここで合流するはずだった、彼らの行く先だ。近くのキャンプ場にいる事は確かだが、すでに一日遅れているのでもう出発してしまったのかも知れない。まぁ会えなきゃそれでいいやと、とにかく私の宿泊地を探す。近くの新冠森林キャンプ場に決定。1泊100円で薪を自由に使わせてもらえるし、炊事場にテントを張らせてもらえたので、屋根着き、明かり付きである。夜間走行も糠平・足寄に比べると全然暖かい。思わずアクセルを開けてしまった。
そういえば、彼らはどこに行ってしまったのだろう。無線で呼んでも応答がない。金山湖の可能性が高いがあそこはレピーターがまったく使えなかったはず。直接波で届くはずもなく、まぁ、次に会えるのは横浜かな?
・新冠〜池田町間 およそ200km(4ページ分)
9月30日
一日雨。移動無し。一日読書のみ。晴れ間を見て昼食に出かける。FZとSRXを代えお互い別々の単車で。山内さん曰く600のくせに遅い。高回転の振動が厳しいという。FZはパワフル、かつ静か。回転の上がりが早く、低いギヤでは少々ギクシャクする。四発のエンジンはどれも似ておりCBR・FJ・FZ共なんか同じ雰囲気。マイル表示のメーターが見にくい。
さて、新冠では、
雨が降っている。天気予報どおりだ。下がコンクリートなので水はしみているが中までは入ってこない。今日は連泊だ。天気予報では札幌で晴れ間が見えているという。こっちは土砂降りだ。明日は秋晴れという事なので明日に期待をかける。しかし、明日は10月1日だ。高見ダム・静内ダムと共に禁漁になってしまう。今日、高見ダムに行き、明日は春別ダムか?
今はもうPM13:00近い。雨も止み明るくなり始めているが青空が見えない。腹が減ってきた。そろそろ町へ食事に行くか。
海沿いに出ると太陽が顔を出した。釣り具屋に寄り、食事をして高見ダムを目指す。工事中の道が雨で泥ドロだ。静内川も昨日と変わりなく、茶色い濁流だ。静内ダムの横に着くがそこのゲートが閉まっており通行止めの看板。途中の道が崩れているらしい。仕方なく春別ダムに向かう事にする。ダムへの入り口がわかりにくく、しかも入り口の横には通行止めの看板と道を塞いで居たであろうワイヤーが道の真ん中に横たわっている。これが張られていたら入れなかった。ラッキーとばかり中へと入っていく。春別ダムまでおよそ30数キロのダートを走る事になる。どちらかといえばフラットなダートなのでSRは苦もなく走って行く。 がしかし、・・・。10キロぐらい走っただろうか。途中路肩が崩れているところが2、3カ所合ったが、水溜まりの中を通過したりしてやり過ごしたが、突然、目の前に石を無造作に積み上げたと行っても過言ではない場所に行き着いた。どうやら道が崩れ落ちたところを補修しているらしい。所々、針金やワイヤーが地面から飛び出している。凸凹が激しいのでエンジンを当てないようにゆっくりと走り出す。2、3本飛び出している針金をよけながら通過。
と、突然バイクが止まった。何の前触れもなくいきなり止まった。左手は反射的にクラッチを切っていたが、惰性もなにもなく止まり、すぐ次の瞬間SRは倒れていた。バイクにまたがった姿のまま。倒れたのは左側だった。右側は土砂崩れの後なので下の方に濁流が見えている。不幸中の幸い、左側に倒れて本当に良かった。この時、両足ともステップに乗ったままになっていた。右足は問題ないのだが、左足は地面とエンジンとの間に挟まれている。倒れてすぐに起こそうとするが左足が動かないので力が入らない。2、3度もがくがエンジンが回っているのに気づきキルスイッチでエンジンを止める。ライトが着いていたのでメインスイッチもオフにする。ここで一息着く。さてどうしょう。尻はシートに着いたままなのできれいだが左手を地面に着いたのでグローブはドロ泥だ。かっぱを潰したくなかったので尻を浮かしたまま左足を抜こうとするが、石とSRとでうまくかみ込んでいるらしく力を入れても動かない。片手ではSRが持ち上がるはずもなく数度やってみるが拉致があかないので、尻を地面に着ける。あーぁ。かっぱがドロ泥だぁ。
さて本腰を入れ起こすか、と両手を掛け力を入れる。・・・が、え!うそぉ?!SRってこんなに重かったっけ?SRはビクともしない。おーぃ。まじかよぉとSRのあっちに手を掛け、こっちに手を掛けするが、多少動きはするものの左足は抜けもしない。足さえ抜ければ起こすのはわけないのだが、抜けなければどうすることもできない。誰か一人でもきてくれれば何とかなるのだろうが、通行止めの林道のしかもこんな道が崩れたようなところに人が来るはずがない。うーん。これはまずいと落ちついて考えることにする。熊が出てきたらどうしょうだとか、道がまた崩れてきたらどうしょうとかいろいろ考えてしまう。
さて左足は大丈夫なのだろうか?感覚を集中する。なんだか熱い。次第に熱くなってくる。これは、エンジンの熱だ。まずい。カッパが溶ける。うわっ!どうしょう。穴を掘ってでも足だけは早く抜かなければ。
と、その時、その時である。エンジンの音と明るい二つのライト。助かった。本当に助かった。あーっ、俺はなんて運がいいんだ。
意味もなく車に向かって微笑み掛ける。ヘルメットを被っているので解らないのだろうか。車はそこに止まったまま何の反応もない。
まぁ、無理もない。通行止めのこんな山の中の通行止めの崩れ落ちた道の上で、横になったバイクの隣で座り込んでこっちを見て臼ら笑っている奴がいる。
うーん、不気味だ。足がどんどん熱くなる。おーい。早く車から降りてこっちへ来てくれよ!と心の中で叫ぶ。
工事現場の人らしいおっさんが一人、車から降りてきて重いなぁこりゃ。といいつつ、バイクを少し浮かしてくれた。左足が何とか抜けたので二人でバイクを起こす。各部を点検するが特におかしい所はない。タンクに少し傷がついた位だ。 足は大丈夫か?何でこんな所で?といろいろ聞かれる。春別ダムに釣りに行こうかということを話していると、途中道が崩れているからよしたほうがいいと言う。ここも今朝、直ったばかりだそうだ。今ちょうど車を取り替えに下へ行った所だと言う。なるほど、それでここの林道のゲートが開いていて、良いタイミングでこのおっさんが現れたわけだ。しばらく話しをして引き返す。春別ダムはあきらめる。転倒の原因は、たぶんチェーンに針金が絡んで止まってしまったのだろう。SRがシャフトドライブだったら問題なく通過できただろうと林道を戻りながら思った。途中また工事現場へ向かうらしい四駆とすれちがった。無事ゲートまでたどり着く。が、しかしなんと行きは地面に横たわっていたワイヤーが今はしっかりと鉄柱の間に張られているではないか。SRを降りてワイヤーをはずそうとするが、南京錠ががっちり掛かっている。これは外れない。まずいなぁと思うがさっきの転倒に比べると事態は軽い。何とかなるさと鉄柱の横を見ると、バイクが通れるだけのスペースがある。が、しかし段差がすごい。穴に入って90゜回転して外にでなければならない。底を擦らずに中に入れるかが問題だ。FJだったら無理である。何とか中に入るが方向がなかなか変わらない。前には進めないからアクセルを開けてリヤを滑らせたり、前後にゆすってバックさせたりと5分ぐらい中で悶えている。何とか前輪が脱出路に掛かったので無理矢理登らせようとするが後輪が空転してしまう。これは登れないかも知れないと思うが、そこは元オフロードのエンジン。低速の粘りが効いたのかゆっくりと後輪にトラクションを掛けてゆき、勢いで穴の外にはいだした。なかなかアドベンチャーだぜと勝手に満足してこの地を後にする決意をする。釣りは諦めた。新冠ダムも有ったが、向こうは熊の危険性が高い所なので諦める。さて明日は金山湖かな。
もしかすると彼らに合えるかもしれない。
10月1日
雨、やがて晴。昼近くまで雨が残る。また遅い出発になる。出発までの間、新冠、静内周辺のキャンプ場に電話をしまくる。YHを昼前に抜け、黄金道路をひた走り、百人浜を抜け襟裳岬へ。前々日ここを通っているはずだったが・・・。
途中、砂利の深いダートで後ろのウインカーが吹き飛んでしまった。通りの町にある単車屋、カーショップ等を見て回るがどこにもない。何とか補修をしているがいつまた落ちるか・・・。
襟裳岬で昼食とする。昼食後、岬の先端へ。先端から延びている岩礁帯にはゼニガタアザラシが生息中らしいが姿は望めなかった。ほっと一息の後に静内に向けて出発。閉鎖中のキャンプ場でもあいつならいるはずだと二人で思いつつ先を急ぐ。近くのキャンプ場は新冠半官館キャンプ場か、海水浴場キャンプ場のみ。静内に到着後、とりあえず、夕食の買い物を済ませて湖畔に向かう。しつこい程のキャンプ場閉鎖の看板。それでも進んで行くと今度はダートに。これでもかとばかりにさらに進んでゆくと今度は工事中。ダムまではとりあえず行ってみるが人気もなく、暗くなってきていたので山内氏と協議の結果、町まで引き返すことにする。寒い中、ひたすら新冠、半官館森林公園キャンプ場まで直行。ついた頃にはあたり一面真っ黒け。泊まっているのは我々二人と車のおじさん。後から来た騒がしい関西人の3組のみ。飯を炊きジンギスカン・ソーセージで酒盛りの後、寝袋に入って行った。
そのころ田中はというと・・・
昨晩は異様に暖かかった。新冠はいつもこうなのだろうか。寝袋は一枚で足りそうなくらいだ。まぁ、明け方はさすがに冷えるが前日に買ったホルモン弁当で朝食とする。ただでさえ硬いホルモンが冷えてさらに硬くなっている。やはり普通の焼き肉弁当にすれば良かった。テントを乾かし、AM10:00頃出発。静内まで戻り道々515をひた走る。山間部を走る。非常に気持ちがいい道だ。前後に車がなく自分のペースで好きなだけ走れる。空はどこまでも青く、山は色とりどりの紅葉一歩手前。なんといってもネズミ取りの心配がないのがいい。やっぱり北海道の道は最高!!思わず叫びながら走っていた。途中、記念撮影などしながら富良野に入ったのはPM14:30頃。森林公園にテントを張り、すぐに金山湖を目指す。途中、弁当を買い遅い昼食を湖畔で取る事にする。
金山湖キャンプ場につくがFZ・SRXの姿はどこにもない。まあそんなものだろう。そして橋まで行くが、通行止めになっている。工事のおじさんの話しを聞くと、橋の真ん中が陥没しているそうだ。そういえば9月の初めに来たときに車が通る度にばしゃばしゃと橋から落ちていたのは燕の巣ではなかったようだ。バイクは何とか通れるらしく、無事に釣り場につく。まずは昼食。湖面には僅かにライズが見られる。水位はかなり低いが民話座で昨年来たときと同じくらいだ。ということは、ウグイが入れぐいという事だ。岬の先端で釣るがアタリはない。下流の方へ移動するとなつかしいポイントがある。前回ウグイの30cmクラスを掛けたところだ。立木が目印だが以前よりは水量があるらしい。立木が水に浸かっている。ここは僅かな流れ込みがありライズも結構ある。ここでしばらく釣る。何投目かでアタリが来た。岸寄りのルアーが見える手前ぐらいの所だ。結構ファイトするのでウグイではない。ジャンプを何度か繰り返す。キャッチしてみると30cm位のアメマス。焼き網もないのでリリース。辺りが暗くなるまでがんばるが、この日は結局この一匹だけ。
真っ暗な湖畔のワインディングを飛ばして帰る。
・赤のコータックにヒット。
・んーっおしい、一日ずれている(また差は縮まらない)
10月2日
朝から晴天。朝早くから管理人の料金徴収で目を覚ます。山内さんはまだテントの中。辺りを見渡すととても綺麗なところであった。(昨日は真っ暗で何も見えなかった。)テントの中は暑いほどの日当たり。本日も田中を追いかけての移動。山内さんが起きるまで、コールチャンとスキャンできるレピーターで呼んでみるがまったく返答無し。この数日自宅に連絡しているが全くの音信不通。本当にどこに居るのだろう。静内で釣りをしているのだろうか。それとも金山湖いや支笏湖で釣っているのか?迷うところだが函館、小樽への中継点としても地の利がいい支笏湖へと向かう。
支笏湖にはこの夏、二度目になる。この旅の始まり。最初の場所。前回、美笛キャンプ場の宿泊であったが今回はモーラップだ。(トイレが綺麗で、売店が近くにあったため?!)途中ライダーハウスがあったが気にも止めずキャンプ場に向かう。夏の終わりにはあんなに混んでいたのに、今は人影も疎ら。期待のトイレは先日の台風と大雨の影響で使用不可能。奥のちょっと小汚いトイレのみが使用可能。ちょっとがっかり。前回意気投合した、ボート屋の親父にあうが全然話にならない。売店で食事。自分達以外には近くにテントが2つあるのみ。
そのうちの一人と一杯呑みながら夏の終わりをしのんで大花火大会。途中きつねに馬鹿にされつつ、電灯にたかった虫を食べに来たフクロウを肴に、また狐に馬鹿にされつつ、いい気分。となりのテントの人は何故か裏の小池でプランクトン?と戯れている。
一緒に呑んでいる彼はGSX250S(刀)に乗っているぷー太郎。荷物が無くならないようにテントの中にいれひと休みした後、寝袋へ。
いよいよ明日は山内さんと別れて、金山湖に行く予定。
さて田中君は・・・
森林公園の朝は新冠よりも涼しい。明け方はシェラフにしっかりとくるまって寝る。早朝から釣りに行くつもりだったが、リールの手入れや日記やら雑用をしていたらPM13:00近くになってしまった。天気はものすごく良い。金山湖に行く途中、少し観光をして行くつもりで走り出すがチェーンの音が気になり始める。気になり始めると気にし続ける性格のため(その通り!)道の横に単車を止めチェーン調整。さすがSR。調整はすぐに終わった。しかし手が汚れてしまった。グローブの変わりに軍手をはめて出発。それほど時間に余裕がないため、昼食を買ってすぐに金山湖を目指す。まずは鉄橋下で下見兼昼食。ここは電車が来る度にビョン・ビーヨン・ビョーンと大きな音で知らせてくれる。結構うるさい所だ。ライズは時たま有るがそれ程釣れそうというわけではない。下流の開けた所で魚がはねている。そこそこ良い型だ。しかしそこは禁漁区。少し上流の川の流れ込みを見てからどこで釣るか決める事にする。
川の流れ込みは結構ライズがある。背びれを少し水面に出している40cm位の魚が泳いでいる。ラッキーとばかりにルアーを投げるが反応もなにもない。むむっ!もしかしたらこれは鯉かも知れない。それでもしつこく追い廻す。が、な、なんと愛用の赤のコータックが根掛かり!!彼はまだうろうろと背びれを出しているがそれを無視し、赤のコータックを回収中のその時、私の横に野良犬がひょこっと現れた。まずい、野犬だ!と思いよくよく見てみるとキタキツネ。餌を探しながらテクテクと歩いている。竿を放り出して写真をとる。釣り人に餌をよくもらっているのだろうか、余り警戒していない。
次第にもじりが増してくる。あたりは有るものの針にはなぜか掛からない。きっと小魚?がつついているのだろう。仕方ないとばかりに小型のスピナーに切り替える(でました雑魚ねらい!)。あたりを探しルアーをころころ代えてゆく。こういう状況下ではスナップスイベルが役に立つと思いつつ、2・3投目にアタリ。15cm位のアメマスだ。その後、ウグイの15cmクラスも釣れるが全然ファイトしない。やはり、小さくても鱒はマスだと感心しつつ、暗くなるまで釣っている。次第にライズも少なくなり、辺りも暗くなったのでこの辺で納竿とする。 帰る途中、トリップメーター270km付近でリザーブとなる。給油後、朝食を買い、来来軒というラーメン屋で夕食にする。客は私しかいない。店のマスターとバイクの話をしながらの夕食になる。話によると、金山湖から富良野の町に入ってくる途中でネズミ取りを時々やっているという。富良野での方が多いそうだ。食事後、会計を済ませ店の前に止めてあるバイクへと向かう。マスターが店を出てきてバイクを眺めつつ、SRに付いているキャリヤとクラウザーのサイドバックの事で話していると、要らなくなったら譲ってくれないかという話しになる。もちろん!という事でマスターに譲る事になった。家に帰ればもう使わなくなるから、富良野から出るときに来来軒に一度立ち寄り、荷物を全て宅急便で家へ送り返しクラウザーを置いてゆくという事で話しはまとまった。ちなみにお値段は15000円也。東京なら3万円以上であろうが、クラウザーにとって必要な人に使われる事が一番幸せであろう。
このマスターは2台のバイクを所有している。BMW/R80。そしてホンダCB650LC。4本マフラーの奴だ。CBは今年の車検が最後の二年車検。再来年には手放すという。次にほしいバイクはBMW K75だそうだ。CBは重くて歳をとると乗れなくなりそうだと言う。エンジンはよさそうだし、ブレーキも良い。タイヤも8分山といったところ。ただタンクに斑模様があるといったところが難点だろうか。タンク交換で何とかなるだろうが幾らかかるだろうか?ちなみにこのバイクは15万円で譲ってくれるそうだ。さっそく予約してしまう。来年の7月10日以降に取りに来てくれれば・・・との事。
データーによると、乾燥重量204kg。タンク要領13、5l。リザーブは3l。飛ばして20km/l。普通で23km/lは走るそうだ。エンジンはOHCだが吹け上がりはいい。シートは分厚くてまさにツアラー。
マスター曰く、一日400km位は楽?に走れるし、600km走った事もあるそうだ。この時はさすがに尻が痛くなったという。そりゃそうだ!
ただ問題は今のSRだ。今更他のバイクもないが昔のバイクには一度乗ってみたい。CB750K0程の味があるとは思えないがツアラーは大好きだ。SRは売ってしまってもまだ新車で買う事ができるがCBはもうないだろう。SRを売ってしまうとあのカラーが・・・。ハイコンプにもしてみたいし、カヤバのサスも・・・。セミカウルを付けて、トライアンフのグリップを付けて・・林道も走れて砂浜も自由に走れて、都内の渋滞のすり抜けも楽にこなしてしまう。私の使い方にはぴったりだ。
うーん。悩んでしまう。まあ、結論は明日に持ち越そう。バイクはもうSRに落ちついてしまった。いつになってもSRは最高のバイクに変わりはないのだから。
・支笏湖⇔富良野間およそ200km。まだまだその差は縮まらず。
・相変わらずに浮気性の田中君。今度はCBか?
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