日本量子医学研究会 座談会 対症療法では病気は治らない



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座談会「境界なきチーム医療を目指して」

   ●対症療法では病気は治らない
中村 それでは、歯科領域の現状とその問題点についてお話頂きたいと思います。
高澤 ややもすると、専門的な窓口からしか、その人を眺めない。そうではなく、多因子・多要素が重なって、疾病として症状が出ると考えると、今の歯科治療は疾病の原因を特異的な因子で説明しきろうとするところに既に無理があると思うのです。例えば、虫歯になりやすい子がいるとしても、口腔内の細菌が多いのか、甘いものをたくさん食べるのか、口呼吸で口が乾燥しているのか、自律神経失調で交感神経系が優位に働いて唾液が出ないのか、咬合性の問題で全体的に喰いしばりが原因なのかなど、一つとは決められないんです。たくさんの要素が集まって結果として虫歯になる訳で、出来れば歯が痛くなったといったシグナルから、色々と気付くポイントがあるのではないかといった観点を持つことを提言したいですね。
 心と体を考えた場合"心のケア"も大切なのではないかということです。心は見えない部分ですが、その人が作り上げてきたのだから、そこに気付いてほしいのです。一概に、対症療法で歯が痛いのを封じ込めても、また再発してくるのではないかと思うのですよ。再発というのは、必ずしも歯には出ないかもしれないんですけれども、歯が痛くなったシグナルから、色々と気付くポイントがあれば、もっと、歯科医療の意味が出てくるのではないかと思うのです。
 今、"心のケア"の話をしましたが、これは治療家が治すという意味ではなくて、患者さん自身で治癒する"心の底力を養う"という意味です。治療というのは、本人の自然治癒力の速度でしかできないんです。でも、自然治癒しづらい人が多いんですよ。人としての社会生活をしていない場合が多い。休息、回復というサイクルを取りづらい生活をしている人、こういう人は病になっても治癒していきづらいんじゃないかと感じますね。最小限のアプローチで、最大限の効果を発揮したいものです。でも、患者さんの中には、治療家任せの人がいる。これじゃあ、治らない。技術的、物質的医療が、ここまできたかという象徴的なものですよ。
中村 保険診療は、今まで、どれくらいオペしたか、投薬したか、どのくらいの材料を使ったかを大きな点数基準にしていますよね。いっぱい治療して、いっぱい薬を出して・・・。でも、病気が一向に快方に向かわない。必要最小限で患者さんが治るのであれば、今こそ、自由診療じゃなきゃダメだって、患者さんに気付いてもらうべきですね。
高澤 高い、高いって言われますけど、歯科治療費は実際高額です。完全にオーダーメイドですし、技工士も含め多くの人数でやっていますし日常的な医療の中では、歯科治療は一番費用がかかります。
 患者本人の自然治癒力ということでいいますと、何もやっていなくても良くなる方というのは、歯科領域に症状が出た時でも、それを無駄にしないで健康に戻るプロセスであった場合だと思います。痛いからといって抜いたり、削ったりしたら、痛くなくなったかもしれない。でもその症状が出たことの意味というものがあるから、そのことに注目してアプローチしていくと、歯科以外のところにどんどん波及していくわけです。それは、伝承医学では当り前な考え方なのかもしれない。ちょっとした後押しをしただけで、どんどん良くなるということは、患者さん自身がそういう時期だったんでしょうね。
 症状を出した時というのは、違う見方をすれば、その方が健康になるチャンスなわけだから、対症療法で対処したら、症状は取れるかもしれないけれども、健康にはならない。意識的なものも含めて、本人でしか完治できないんだと私は思います。
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【対談者プロフィール】
中村 国衛 1939年、長野県生まれ。群馬大学医学部、京都大学大学院医学研究科を経て、米国NIH(国立保健衛生研究所)に留学。帰国後、北里大学医学部にて分子生物学を研究。1998年、量子医学研究所・なかむらクリニックを設立。
高澤 博幸 1963年、新潟県生まれ。1988年、東京歯科大学卒業。1993年、東京にてヒロ歯科開院。ホリスティックな観点から健康にプラスとなる歯科医療を実践している。
東藤 大輔 1958年、兵庫県生まれ。1982年、同志社大学経済学部卒業。2000年、(有)波動応用技術研究所を設立。「ホリスティックアウエアネス」観点からボディ・マインド・スピリットを統合したカウンセリング・コーチングを実践している。


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